世界の中の日本

  • マップ
  • マップ
北アメリカ 南アメリカ 国連 ヨーロッパ アフリカ 中東 アジア 日本 オセアニア
2020年01月03日

ニュース:カトリック教会、「神の母聖マリア」の祭日

2020年元日:教皇「御子を抱き、わたしたちを祝福するマリア」

(2020年1月1日、バチカンニュース)

教皇フランシスコは、2020年元日、「神の御母聖マリア」の祭日にあたり、正午の祈りの集いを行われた。新年の初めの日、典礼暦は「神の御母聖マリア」を祝った。教皇フランシスコは、同日正午のアンジェラスの祈りで、聖ペトロ広場に集まった信徒たちに、神の御母について次のように話された。

 

**********

親愛なる兄弟姉妹の皆さん

新年あけましておめでとうございます。

昨晩、2019年最後の日を、神への感謝の中に過ごしました。今日は、2020年最初の日を、昨晩と同じ神への感謝と賛美の中に始めます。

 

新年最初の日、典礼暦ではナザレトの乙女、救い主イエスをこの世にもたらした「神の御母聖マリアの大祝日」を祝います。このマリアの子は、すべての人にとって、全世界にとっての、神からの祝福そのものです。イエスはこの世の悪を根こそぎ倒しました。イエスのもたらす救いは魔法ではありません。忍耐強い救いです。それは愛に満ちた忍耐をもたらします。愛の忍耐です。愛はわたしたちを忍耐強くしてくれます。わたしたちは何回も忍耐を失います。ですから、わたしたちはベトレヘムの馬小屋を観想しながら、信仰の目で、まったく新たにされた世界、悪の支配から解放された世界、まぐさ桶にに横たわる幼子に救い主の王権を見るのです。

 

今日、神の御母は、わたしたちを祝福してくれます。聖母はわたしたちをどのように祝福するのでしょうか。わたしたちにその御子を示すことによってです。御子を抱き、わたしたちに見せ、祝福してくれるのです。聖母はこうして、全教会を祝福し、全世界を祝福します。ベトレヘムで天使たちが歌ったように、「すべての民に喜び、人々には神の栄光と平和」をイエスはもたらすのです。これこそ、一年の初めの日を、パウロ六世が平和の日に定めた理由なのです。

 

★☆★☆★☆★☆★☆★☆

大晦日と元日のバチカンでの教皇行事

(2019年12月31日、バチカンニュース)

教皇フランシスコは、2019年大晦日、バチカンで晩課(夕べの祈り)をとり行い、この中で感謝の賛歌「テ・デウム」を捧げられる。そして、2020年元日、「神の母聖マリア」の祭日のミサを司式される。教皇フランシスコは、2019年を締めくくる行事として、12月31日17時(日本時間:2020年1月1日午前1時)より、バチカン・聖ペトロ大聖堂で「神の母聖マリア」の祭日の前晩の祈り(第一晩課)を行われる。教皇はこの中で過ぎた1年を神に感謝し、賛歌「テ・デウム」を捧げ、聖体降福式をとり行われる。

 

一年の最初の日、カトリック教会の暦は「神の母聖マリア」を祝う。また、この日には、カトリック教会の「世界平和の日」も記念される。2020年元日午前10時(日本時間:2020年1月1日18時)より、教皇は「神の母聖マリア」の祭日のミサを聖ペトロ大聖堂で司式される。続いて、同日正午(日本時間:同日20時)、教皇は「お告げの祈り」をバチカンに集った巡礼者と共に唱えられる。

2019年12月25日

ニュース:バチカンからクリスマス・ミサ

ローマ教皇がクリスマスのミサ キリスト生誕の地にも信者集まる

(2019年12月25日 AFP)

 

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は24日夜、キリスト教カトリックの総本山であるバチカンのサンピエトロ大聖堂でクリスマスのミサを執り行った。教皇は、イエス・キリストの誕生を祝うことは「われわれの最も邪悪な部分も含め、神が私たちを愛し続けていること」を人類に思い起こさせてくれると指摘。ミサに集った人々に「あなたは間違った考えを持ったり、事態を完全に台無しにしたりすることもあるかもしれないが、神はあなたたちを愛し続ける」と呼び掛けた。

 

また、イエス・キリストの生誕地とされる中東のベツレヘムでも24日、ミサが行われ、世界中から集まった信者らが祈りをささげた。ベツレヘムはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸にあり、多くのパレスチナ人や外国人らが聖誕教会)やその周辺に集まった。ベツレヘムはもう一つの聖地エルサレムとも近いが、イスラエルが設置した壁により隔てられている。しかしパレスチナの教会指導部の顧問によると、2019年にガザ地区から出ることを希望した900人あまりのうちイスラエル当局が許可を認めたのはおよそ300人で、ベツレヘムでミサに参加できたガザ地区のキリスト教徒は昨年より少ないという。ガザ地区とベツレヘムがあるヨルダン川西岸は遠隔地となっており、往来にはイスラエル当局の許可が必要となる。

 

★☆★☆★☆

降誕祭2019:教皇フランシスコによる「ウルビ・エト・オルビ」

(2019.12.25、バチカンニュース)

 

教皇フランシスコは、2019年度の降誕祭に、ローマと全世界に向けたメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。12月25日、2019年度の降誕祭を迎え、教皇フランシスコは、ローマと全世界に向けたメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。24日午後、教皇はバチカンの聖ペトロ大聖堂で、主の降誕の荘厳な深夜ミサを捧げられた。明けてクリスマスの朝、ローマには、透き通った青空が広がった。イタリア北部ヴェネト産のモミノキと、トレンティーノ=アルト・アディジェ州スクレッレの人々の手によるプレゼピオ(イエスの降誕の場面を表した馬小屋の模型)で飾られた、バチカンの聖ペトロ広場には、教皇の祝福を求めて、世界中の巡礼者らが詰めかけた。

 

正午、教皇は、聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーから、クリスマスのメッセージを読み上げると共に、ローマと全世界の人々に向け、教皇祝福をおくられた。教皇フランシスコの2019年度のクリスマス・メッセージは次のとおり。

********

「闇の中を歩む民は、大いなる光を見た」(イザヤ9,1)

親愛なる兄弟姉妹の皆さん、主のご降誕おめでとうございます。

母なる教会の胎から、この夜、人となられた神の御子が再び生まれました。その幼子の名はイエス、「神は救う」という意味です。永遠の無限の愛であられる御父は、世を裁くためでなく、救うために(参照:ヨハネ3,17)、御子を遣わされました。御父は御子を限りないいつくしみと共に与えられました。御子はすべての人のために、そして、永遠に与えられたのです。イエスは、夜の闇と寒さの中に灯された小さな炎のようにお生まれになりました。

おとめマリアから生まれたこの幼子は、人となった神の御言葉です。それはアブラハムの心と歩みを約束の地へと導き、神の約束を信じる者たちを今も惹きつける御言葉です。それは、ユダヤ人たちを隷属からの解放の歩みの中で導いた御言葉です。そして、それは太陽よりも光り輝く御言葉、人間の小さな子どもの姿をとられた、世の光、イエスです。

 

それゆえに、預言者イザヤは叫びます。「闇の中を歩む民は、大いなる光を見た」(同9,1)と。そうです、人間の心に闇があっても、キリストの光はもっと大きいのです。個人や家族、社会の間に闇があっても、キリストの光の方がずっと強いのです。経済や地域政治、環境上の紛争に闇があっても、キリストの光はそれに勝るのです。

中東や世界の様々な国で戦争や紛争に苦しむ多くの子どもたちに、キリストが光となりますように。

ここ10年の、国を引き裂く対立の終結をいまだ見ることができないでいる、愛するシリアの人々に、キリストが慰めとなりますように。善意の人々の良心を揺さぶり、統治者や国際共同体に、地域の人々の安全と平和な共存を保証し、苦しみに終止符を打たせる解決を、見出させることができますように。

キリストがレバノンの人々の支えとなりますように。同国が現在の危機から抜け出し、すべての人の自由と調和ある共存のメッセージとしての、その召命を再び見出すことができますように。

 

主イエスが、人間の救い主としてお生まれになった聖地にとっての、光でありますように。そこでは、多くの人が苦難にも信頼を失うことなく、平和と安全と発展の日を待ち続けています。

主イエスが、社会的緊張状態にあるイラク、重大な人道危機に見舞われているイエメンにとって、慰めでありますように。

ベツレヘムの幼子が、アメリカ大陸全土の、希望でありますように。同大陸では、様々な国が社会的、政治的な動揺の中にあります。

幼子イエスが、政治と社会の緊張に長く苦しむベネズエラの人々を励まし、必要な助けが欠けることのないようにしてくださいますように。正義と和解の促進に尽くし、いろいろな危機や一人ひとりの尊厳を蹂躙する様々な形の貧困の克服のために働く人々の努力を祝福してくださいますように。

 

世の贖い主が、恒久平和のための具体的解決を渇望する愛するウクライナにとっての、光でありますように。

お生まれになった主が、アフリカの人々の光でありますように。アフリカでは、人々を家や家族と別れさせ、移民することを余儀なくさせる社会・政治的状況が続いています。

主が、長引く紛争に傷ついたコンゴ民主共和国東部の人々にとっての平和でありますように。主が、暴力や自然災害、健康上の危機に苦しむ人々の慰めでありますように。

主が、信仰のために迫害される人々、特に拉致された宣教者や信徒たち、ブルキナファソ、マリ、ニジェール、ナイジェリアにおいて、過激派グループの攻撃の犠牲となっている人々にとって、慰めでありますように。

天から地上に降りられた神の御子が、これらの、また他の不正義によって、安全な生活への希望をもって移民せざるを得ない人々の、守りであり支えでありますように。不正義が、彼らに砂漠や海を旅させ、そこを墓場にしてしまいます。不正義が、彼らを言語道断の搾取、あらゆる形の隷属、非人道的な留置施設での拷問にあわせています。不正義が、彼らを尊厳ある生活への希望が持てると思われる場所に押しやり、そこで彼らを無関心の壁に突き当たらせるのです。

 

インマヌエルが、すべての傷つく人類のための、光でありますように。わたしたちの頑なで利己的な心を和らげてくださいますように。そして、わたしたちを愛の道具としてくださいますように。

わたしたちの貧しい顔を通して、世界中の子どもたち、特に見捨てられた子どもたち、暴力を受けた子どもたちに、その笑顔を与えてくださいますように。わたしたちの弱い腕を通して、貧しい人に服を着せ、飢えた人にパンを与え、病気の人の世話をさせてくださいますように。わたしたちの頼りない同伴を通して、お年寄りや孤独な人、移民や疎外された人々と共にいてくださいますように。

このお祝いの日に、インマヌエルがすべての人々にその優しさを与え、この世の闇を照らしてくださいますように。

 

☆★☆★☆★

ノートルダム大聖堂 火災でクリスマスミサ開かれず

(2019年12月24日 NHK)

 

フランス・パリの観光名所、ノートルダム大聖堂では、ことし4月に起きた大規模な火災のため、クリスマスのミサが開かれないことになりました。850年の歴史を持つ大聖堂でミサが開かれないのは、フランス革命後の混乱で中止された1803年以来のことで、市民からは速やかな復興を望む声が聞かれました。パリ中心部にあり、世界遺産にも登録されているノートルダム大聖堂では、ことし4月に起きた火災で、高さ90メートル余りのせん塔や屋根の大部分が崩れ落ちました。

 

火災から8か月がたった今も、壁や天井の崩壊を防ぐための補強工事が続いていて、大聖堂ではことしはクリスマスのミサを執り行わないことを決めました。850年の歴史を持つノートルダム大聖堂では、第2次世界大戦中のナチスドイツの占領下でもクリスマスにはミサが開かれていて、ミサが開かれないのはフランス革命後の混乱で略奪や襲撃などの被害に遭った1803年以来だということです。

2019年11月25日

ニュース:ローマ教皇、天皇陛下と会見

天皇陛下 ローマ教皇と皇居で会見

(2019年11月25日、NHKニュース)

 

天皇陛下は、来日中のローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇と、25日午前、皇居で会見に臨まれました。フランシスコ教皇は午前11時前、白バイやパトカーに先導されて正門から皇居に入り、二重橋を通って宮殿に向かいました。そして、天皇陛下が宮殿の「南車寄」で出迎え、笑顔で握手をしてあいさつを交わされました。天皇陛下がフランシスコ教皇と会うのは今回が初めてですが、イギリスに留学中だった昭和59年、バチカンを訪れた際に当時の教皇のヨハネ・パウロ2世と会われています。

ローマ教皇が皇居を訪れるのは、38年前の昭和56年に、ヨハネ・パウロ2世が教皇として初めて来日し、昭和天皇と会見した時以来です。会見は、宮殿の「竹の間」で、およそ20分にわたって行われました。会見が終わると、天皇陛下は、フランシスコ教皇とにこやかにことばを交わしながら、見送りのため「南車寄」まで進まれました。出発の直前には、再び握手をして別れのあいさつを交わし、天皇陛下は、教皇の車列が見えなくなるまで見送られていました。

 

★☆★☆★☆

ローマ教皇 東京ドームで大規模ミサ 5万人が参加

(2019年11月25日、NHK News Web)

 

日本を訪れているローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は、東京ドームで5万人が集まる大規模なミサを執り行いました。ミサにはいわゆる「袴田事件」で死刑が確定し、無実を訴えている袴田巌さんも招かれました。袴田さんは拘置所に収容されていた際に洗礼を受け、カトリック信者になりました。ミサが始まるとフランシスコ教皇は参加者が聖歌を歌う中、中央に設けられた祭壇にあがり、静かに祈りをささげました。そして、「日本は経済的には高度に発展していますが、社会で孤立している人が少なくないことに気付きました。これを乗り越えるためには異なる宗教を信じる人も含め、すべての人と協力と対話を重ねることが大切です」と述べ、他者の理解に努めることの大切さを訴えました。

 

★☆★☆★☆

「日本の人々に感謝」ローマ教皇、帰国へ

(2019.11.26、産経新聞)

 

被爆地の長崎、広島を訪れ、核兵器廃絶に向けた力強いメッセージを発信したローマ教皇(法王)フランシスコ(82)は26日、上智大を訪問し「神と日本の人々に、この国を訪れる機会を頂いたことを感謝する」と述べた。教皇として38年ぶり史上2度目の来日を終え、同日午前、羽田空港を出発し、帰国の途に就いた。上智大は日本にキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルらが創設したイエズス会が設立母体。同会出身の教皇が四谷キャンパス(東京都千代田区)に姿を現すと、学生や教職員から歓声が上がった。歓迎の横断幕を掲げたり、スマートフォンで撮影したりする人の姿もあった。教室で開かれた集会では、約700人が聖歌を合唱し教皇を迎えた。学生らに「競争と技術革新に向かう社会で、この大学は知的教育だけでなく、より良い社会と希望にあふれた未来を形成していく場になるべきだ」と呼びかけた。

 

2019年11月23日

ニュース:ローマ教皇来日、長崎・広島訪問

ローマ教皇、日本に到着 広島・長崎など訪問へ

(2019年11月23日、朝日新聞)

 

約13億人の信者がいるローマ・カトリック教会のトップ、フランシスコ教皇(82)が23日夕、東京・羽田空港に到着した。ローマ教皇の日本訪問は、故ヨハネ・パウロ2世が1981年に来日して以来、38年ぶり2回目。フランシスコ教皇は、26日までの滞在中、被爆地の広島と長崎を訪れ、核廃絶に向けたメッセージを発表する。25日には東日本大震災の被災者と対面。天皇・皇后両陛下と面会し、同日夕には安倍首相とも会談する。

 

教皇は23日夕、前の訪問地のタイから、教皇特別機で東京・羽田空港に到着し、日本政府関係者やカトリック教会関係者から歓迎を受けた。フランシスコ教皇は、核兵器の使用と所有を一切認めない核廃絶を訴えており、今回の訪日には、被爆地の日本から「核無き世界」を全世界にアピールする狙いがある。日本政府は、2014年に安倍首相がバチカン(ローマ教皇庁)を訪問した際に、来日を要請。昨年には広島、長崎の両市長が連名で、訪日を要望する親書を送っていた。

 

☆★☆★☆★☆★

ローマ教皇、長崎の爆心地で演説「核兵器は私たちを守らない」

(毎日新聞2019年11月24日)

来日中のフランシスコ・ローマ教皇は24日午前、被爆地・長崎を訪れた。教皇は長崎市松山町の爆心地公園で原爆落下中心地碑の前に立ち、世界各国の指導者に向け「核兵器のない世界を実現することは可能であり必要不可欠なことだ」とメッセージを送り、兵器の製造や改良などの軍拡競争を「途方もないテロ行為だ」と厳しく指摘した。

 

教皇はメッセージで、被爆地・長崎について「核兵器が人道的も環境にも悲劇的な結末をもたらすことの証人だ」と表現。「核兵器は国家の安全保障への脅威から私たちを守ってくれるものではない」と国際間にはびこる核抑止論も否定し、核兵器のない世界の実現に向け、個人や国際機関、核保有国などが一致団結するよう呼びかけた。

 

ローマ教皇の長崎訪問は1981年のヨハネ・パウロ2世以来38年ぶり。同公園には、被爆者や高校生平和大使ら約1000人が集まった。特設ステージには、今年8月に米国から里帰りした浦上天主堂の被爆十字架や、被爆後の長崎が撮影地とされる写真で、教皇が「戦争が生み出したもの」とのメッセージをつけて配布を指示した「焼き場に立つ少年」が展示された。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★

核の傘の下で語る平和は偽善 広島訪問のローマ教皇

(2019年11月24日、朝日新聞)

 

訪日中のフランシスコ教皇は24日午後、広島市の平和記念公園で、「平和の集い」に出席した。教皇は「戦争のために原子力を使用することは、犯罪以外の何物でもない」と指摘した。また、「核戦争の脅威で威嚇することに頼りながら、どうして平和を提案できるか」と述べ、名指しは避けながら、核抑止力を唱える国々を批判した。

 

ローマ教皇が被爆地で平和のメッセージを出すのは、冷戦下の1981年に故ヨハネ・パウロ2世が訪問して以来、38年ぶり。フランシスコ教皇は広島について「大勢の人の夢と希望が、一瞬の閃光(せんこう)と炎によって消された。人類に刻まれた記憶であり、私は平和の巡礼者として、この場所を訪れなければならないと感じてきた」と語った。

 

教皇は演説で、「核の傘」の下にいながら平和について語る「偽善」を、強い言葉で非難した。「最新鋭で強力な武器をつくりながら、なぜ平和について話せるのだろうか。差別と憎悪の演説で自らを正当化しながら、どうして平和を語れるだろうか」

 

戦争のために原子力を使用することを、「人類とその尊厳に反し、我々の未来のあらゆる可能性にも反する犯罪だ」と宣言。「次の世代の人々が『平和について話すだけで何も行動しなかった』として、我々の失態を裁くだろう」と警告した。さらに、60年代に核の抑止力を否定し、軍備撤廃を唱えた教皇ヨハネ23世が出した回勅(公的書簡)を引用し「真理と正義をもって築かれない平和は、単なる『言葉』に過ぎない」とも語った。

 

その上で、フランシスコ教皇は人々に三つの行動を呼びかけた。これからの世代に「二度と繰り返しません」と言い続けるために「記憶すること」。自分だけの利益を後回しにして、平和に向かって「ともに歩むこと」。そして、原爆と核実験、紛争の犠牲者の名の下に「戦争や兵器はもういらない」と叫び、平和を「守ること」。これらが「広島においてより一層強く、普遍的な意味を持つ」と強調した。

 

 

 

2017年11月29日

ローマ法王 スーチー氏と会談

ローマ法王 宗派間和解呼びかけ スーチー氏と会談
(毎日新聞2017年11月28日)

 

ミャンマーを訪問中のフランシスコ・ローマ法王は28日、首都ネピドーでアウンサンスーチー国家顧問兼外相と会談した。その後演説した法王は「平和構築と国民的和解は正義の支持と人権の尊重のみで実現できる」とし「宗教上の差異は分断と不信の源である必要はない」と呼びかけた。スーチー氏が政権の第一課題に掲げる少数民族武装勢力との和平や、西部ラカイン州から隣国バングラデシュに逃れた60万人を超える少数派イスラム教徒「ロヒンギャ」の問題を念頭においた発言だ。ただ法王は「ロヒンギャ」という言葉は使わず、民族の呼称として認めないミャンマー政府の方針を尊重した。

 

一方、スーチー氏は「全て(の人々)の権利を守り、寛容を育て、安全を確保する」ことによって国の多様性を確保することの重要性を強調。そのうえで、ラカイン州には「多くの問題」があることを認めた。フランシスコ法王は27日にミャンマー最大の都市ヤンゴンに到着し、ミンアウンフライン国軍最高司令官と会談した。国軍によると、司令官はミャンマーでは信教の自由が保障され、宗教や民族による差別はないと説明。法王は宗教間の相互尊重が繁栄をもたらすと語り、ミャンマーの平和と発展を祈った。

 

国軍はロヒンギャに対する「人権侵害はない」との立場だが、今月ミャンマーを訪問したティラーソン米国務長官は「治安部隊などによる残虐行為の信頼できる報告」があるとして「深刻な懸念」を表明。帰国後に「民族浄化」だとして早急な対応を求めた。フランシスコ法王は歴代法王としてミャンマーを初訪問した。30日にバングラデシュへ移動、12月1日に首都ダッカで集会を開き、避難しているロヒンギャの人々と会う予定だ。

2016年11月22日

バチカンの中絶に対する政策変化

中絶「許す」権限、全司祭へ恒久的に付与 ローマ法王
(2016年11月21日AFP通信)

妊娠中絶を罪とみなすローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王(79)は21日、中絶に許しを与える権限を全司祭に付与すると宣言した。この措置は当初、20日まで続いた「特別聖年」期間中だけの一時的なものとして導入されていた。法王は20日、「慈しみの特別聖年」閉幕に当たっての書簡で、「私はここに、全司祭に対し、その権限に基づいて人工妊娠中絶の罪を犯した者らを赦免する権能を与える」と記した。

 

一方で法王は、「中絶は罪のない命を絶つものである以上、重大な罪だということを、できる限り強い言葉で再度訴えたい」と強調した。20日、サン・ピエトロ広場(Saint Peter’s Square)にある青銅製のパネルが張られた「聖年の扉」を閉じ、特別聖年に終止符を打った法王は同日、インタビューで中絶を「おぞましい罪」と断じていた。しかし翌21日、特別聖年が終わったからといって、慈しみそのものが終わるわけではないとして、罪人とされる人々にも悔い改めるチャンスが与えられてしかるべきだと述べた。

 

法王の書簡には、「悔悟する人が神の許しを求める時、神の慈しみが届かず、拭い去れない罪はないと言える、またそう言わなければならない」「したがって、悔悟する者が特別の許しを求めていく上で、あらゆる司祭が、その者にとっての導き、支え、そして慰めになれることを祈る」とつづられている。

2016年11月01日

ニュース:ローマ法王、ルーテル派と共同声明

ローマ法王、宗教改革の記念式典に出席 ルーテル派と共同声明
(2016/11/1、日経)

 

ローマ法王フランシスコは31日にスウェーデンを訪れ、宗教改革の始まりから500周年を祝う式典に参加した。プロテスタントに属するルーテル派世界連盟の代表者とともに、宗派間の融和を促す共同声明に署名した。法王はカトリック信者とルーテル派の合同の祈りで、過去の対立について「素直に過去を見つめ、誤りを認めたうえでゆるしを求めなくてはならない」と呼びかけた。AFP通信によるとスウェーデンに向かう機中では報道陣に、宗教改革がキリスト教に貢献したとも語った。

 

ルターは1517年にドイツでカトリック教会に対する批判を始め、プロテスタントが生まれるきっかけをつくった。両宗派の激しい対立は各地で迫害や紛争を招き、「30年戦争」の原因にもなった。フランシスコ法王は他宗教や他宗派への歩み寄りに積極的。2月には歴代のローマ法王で初めてロシア正教のトップと会談し、世界に東方正教会との関係改善を印象づけた。今回のスウェーデン訪問も、カトリック教会の権威よりも平和活動などでの協力を重視する姿勢を示す狙いがあるとみられる。

 

2016年05月26日

ニュース:キリスト教とイスラム教の歴史的対話

常日頃、世界の平和の第一歩、紛争解決の足掛かりは、地道で持続的な宗教間対話であると確信していますが、朗報といえるニュースがありました。

☆★☆★

 

ローマ法王とイスラム教スンニ派最高権威機関の指導者、歴史的会談
(2016年05月24日 、AFP)

 

ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王と、イスラム教スンニ派(Sunni)の最高権威機関アズハル(Al-Azhar)の指導者、アフメド・タイブ(Ahmed al-Tayeb)師が23日、ローマ法王庁(バチカン)で歴史的な会談を行った。フランシスコ法王とタイブ師は、今回の会談が両宗教の理解と対話を深めるきっかけになることを願っているという。

 

2013年のフランシスコ法王就任以来、世界のカトリック教徒の指導者と、イスラム教スンニ派の最高権威が対面を果たしたのは今回が初めて。法王の就任後、両宗教の関係が大きく改善されてきたことを象徴する出来事となった。

 

バチカン関係者が記者団に明かしたところによると、法王はタイブ師と抱擁とキスを交わした後、会談の冒頭で「われわれの対面こそがメッセージになる」という短いコメントを出したという。今回のバチカン訪問に当たってアズハル側は、双方が「平和会議」を開くことに合意したと発表。バチカン側はこの会議計画について直ちには確認しなかったが、報道官は約30分に及んだこの会談が「非常に心のこもった」ものだったと述べた。

 

前法王ベネディクト16世(Benedict XVI)は2006年9月に行った演説で、イスラム教と暴力とのつながりを示唆したと受け止められ、複数の国で激しい抗議行動が展開され、キリスト教徒に対する報復攻撃も招いた。

 

先週突然発表された今回のバチカン訪問は、前法王時代に両宗教間に存在した深刻な緊張が、フランシスコ法王就任後に緩和されたことを受けて実現した。先々代の故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)は2000年、エジプト・カイロ(Cairo)で当時のアズハル指導者と会談していたが、その翌年に米ニューヨーク(New York)で同時多発テロが発生し、西側とイスラム世界の関係は一変した。

 

23日の会談は事実上、これまで長く先送りされ続けてきたエジプトからバチカンへの答礼訪問が実現した形で、バチカンは法王とタイブ師とが「この新しい会談の大きな重みを強調した」としている。

 

バチカンのフェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)報道官は声明で、法王とタイブ師は「主に世界の主要宗教の権威と信者らが直面している共通の課題に焦点を当てた」とし、この課題には世界平和に向けた協力、暴力行為やテロの拒絶、中東の紛争やテロを背景としたキリスト教徒をめぐる現状や保護などが話し合われたことを明らかにした。

☆★☆★

 

私も何らかの形で宗教間の融合に尽力できる仕事をしたいと思うと同時に、世界の宗教についてもっと勉強しておかなければと感じました。