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2017年10月02日

比叡山延暦寺、秘仏の本尊、お目見え

秘仏の本尊、33年ぶり姿…比叡山延暦寺
(2017年10月01日、読売)

 

天台宗総本山・比叡山延暦寺(大津市)の釈迦堂で30日、秘仏の本尊・木造釈迦如来立像(しゃかにょらいりゅうぞう)(重要文化財)の33年ぶりとなる開帳を前に、法要が営まれた。

 

10月1日~12月10日に行われる開帳は、比叡山の荒行・千日回峰行を始めた僧侶・相応(そうおう)(831~918年)の1100年御遠忌(ごおんき)を記念した特別行事。僧侶が声明(しょうみょう)などを唱える中、釈迦堂輪番(責任者)の武覚超(たけかくちょう)・大僧正が内陣に入って厨子(ずし)の扉を開くと、宗祖・最澄作とされる仏像が姿を現した。本来、立ち入ることができない釈迦堂の内陣は8月から公開されており、すでに約2万人が訪れている。同寺の小堀(こぼり)光實執行(こうじつしぎょう)は「貴重なお釈迦様とご縁を結び、心を豊かにしてほしい」と話していた。

 

2017年09月20日

比叡山延暦寺「千日回峰行」達成

比叡山延暦寺「千日回峰行」、戦後14人目達成
(TBSニュース、2017年9月18日)

 

滋賀県大津市の比叡山延暦寺に1000年以上伝わる「千日回峰行」に挑む僧侶が1000日に及ぶ荒行を18日朝、達成しました。この行を成し遂げたのは戦後14人目です。延暦寺の荒行「千日回峰行」を満行したのは、善住院の住職・釜堀浩元さん(43)です。釜堀さんは、これまでに比叡山の峰々を巡礼する「回峰行」や9日間の断食などの過酷な修行をやり遂げ、18日朝、最後の巡礼を終えて1000日間、7年に及ぶ修行を満行しました。この行を成し遂げたのは戦後14人目で、釜堀さんには生き仏で信仰の対象となる「大行満大阿闍梨」という称号が与えられました。

 

2017年09月15日

伊勢神宮祭主に、黒田清子さん就任

伊勢神宮で祭主就任報告 両陛下の長女、黒田清子さん
(2017年9月14日、産経新聞)

 

天皇、皇后両陛下の長女、黒田清子さん(48)が14日、6月に伊勢神宮(三重県伊勢市)の神宮祭主に就任してから初めて同神宮を参拝し、就任を報告した。10月には、初めての祭典となる神嘗祭に臨む。白いドレスを着た黒田さんは、参拝客らに見守られながら神職らに先導されて参道をゆっくりと進み、天照大神が祭られている正宮を参拝した。

 

祭主は、天皇陛下の代わりとして天照大神に仕え、同神宮の神職をまとめる役職。代々、皇族や元皇族が務め、黒田さんで11人目。昭和63年から祭主を務めた天皇陛下の姉、池田厚子さん(86)が6月19日付で退任し、同日付で黒田さんが就任した。黒田さんは平成24年~25年にも、臨時の祭主を務め、20年ごとに社殿を造り替える式年遷宮で池田さんを補佐した。

 

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伊勢神宮祭主に清子さん 天皇陛下の長女 
(2017/6/20、日本経済新聞)

 

伊勢神宮(三重県伊勢市)は20日、神宮祭主の池田厚子さん(86)が退任し、天皇、皇后両陛下の長女、黒田清子さん(48)が就任したと明らかにした。19日付。池田さんは天皇陛下の姉。伊勢神宮によると、池田さんは1988年から、神宮祭主を務めた。黒田さんは2012~13年、臨時の神宮祭主に就任、13年の式年遷宮で池田さんを補佐した。

 

神宮祭主は天皇陛下の代理として、神嘗祭などの祭典で神宮に赴く。代々、皇族か以前皇族だった人物が就任している。

2017年09月05日

ニュース:新たな脅威、電磁パルス攻撃

【北朝鮮核実験】北「電磁パルス攻撃」も可能と主張 日米韓防衛網を無力化
(2017年9月4日産経新聞)

 

北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が視察した、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の核弾頭に搭載する新たな「水爆」について、電磁パルス(EMP)攻撃まで加えられると主張した。核弾頭を地上数十〜数百キロの高高度で爆発させ、相手国の防衛網をまひさせる攻撃手段で、日米韓に新たな脅威を突き付けた形だ。「水爆」について、同通信は「巨大な殺傷・破壊力を発揮するだけでなく、戦略的目的に応じて高空で爆発させ、広大な地域への超強力EMP攻撃まで加えることのできる多機能化された熱核弾頭だ」と強調した。

 

米ミサイル専門家は6月、米紙への寄稿で、「2004年、北朝鮮がロシアのEMP技術を獲得した事実が米議会の調査を通じて確認された」と指摘。金正恩政権が最初の攻撃手段として直接的な核ミサイル攻撃より、EMP弾を使う可能性が高いとの見通しを示していた。EMP弾は高高度で爆発させるため、大気圏再突入技術の確立を必要としないともされる。北朝鮮のICBM完成は、大気圏再突入技術の獲得が「最終関門」の一つとみられてきたが、この技術なしに“実戦”に転用できる可能性が高まった。

 

韓国の世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長は、1・5トンに小型化した核弾頭を短距離弾道ミサイルで発射、韓国中部上空で爆発させれば、ソウル首都圏を含む広範囲にわたって電力施設などインフラや電子部品が破壊されると分析する。人的被害を与えることなく、米韓の既存のミサイル防衛網を無力化できることを意味し、日米韓は、新たな脅威を前に、ミサイル防衛体制の大幅な見直しを迫られることになる。

2017年08月12日

ニュース:オスプレイ事故、米、日本無視

豪沖合でオスプレイ着水事故 乗員3人不明
(2017年8月6日、日テレニュース24)

 

オーストラリア東部の沖合で5日、在日アメリカ軍の沖縄・普天間基地に配備されている輸送機・オスプレイが着水する事故があり、乗員3人が行方不明となっている。事故の詳細はわかっていないが、オーストラリアのメディアはオスプレイが墜落したと報じている。アメリカ軍は、オーストラリアの東海岸沖で5日午後、沖縄・普天間基地に配備されているアメリカ海兵隊の輸送機・オスプレイ1機が着水する事故を起こしたと発表した。この事故で乗員26人のうち、3人が行方不明となっていて捜索を行っているという。事故の詳細については明らかになっていないが、オーストラリアのメディアはオスプレイが墜落したと報じている。オスプレイをめぐっては、去年12月にも沖縄の本島沖に不時着し大破する事故があった。

 

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小野寺防衛相 オスプレイ自粛要請 豪州沖事故で米側に
(毎日新聞2017年8月6日)

 

小野寺五典防衛相は6日、在沖縄米海兵隊所属の垂直離着陸輸送機オスプレイがオーストラリア北東部沖で墜落した事故を受けて、米側に日本国内でのオスプレイの飛行を自粛するよう要請した。防衛省で記者団に明らかにした。小野寺氏は「米軍に対して情報提供と原因究明、再発防止を求め、国内でのオスプレイの飛行を自粛するよう申し入れた」と述べた。10日からは北海道大演習場(札幌市など)などで、陸上自衛隊と米海兵隊との共同訓練にオスプレイ6機が参加する予定のため、参加見送りに向けて米側と調整する。

 

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米軍、防衛相の要請無視 沖縄県「衝撃」 オスプレイ飛行継続
(2017年8月8日、朝日)

 

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されているオスプレイが豪州沖で墜落した問題で、沖縄では7日も、オスプレイが飛行した。小野寺五典防衛相が日本国内での飛行自粛を求めている中での飛行継続に、沖縄では強く反発している。沖縄防衛局によると、7日午前10時40分ごろ、オスプレイ1機が普天間を離陸し、市街地の上空を横切って飛行した。防衛局が確認し、米軍も認めた。小野寺防衛相は6日に国内での飛行自粛を求めていたが、無視された格好となった。

 

オスプレイ配備に一貫して反対してきた沖縄県は猛反発。7日午後、富川盛武副知事が、中嶋浩一郎・沖縄防衛局長と川田司・外務省沖縄担当大使を県庁に呼び「日常的にオスプレイが飛び交う沖縄県にとって、大きな衝撃で、大変遺憾だ」と抗議。オスプレイの飛行継続については「県民の不信感が募れば、日米安保の安定性が揺らぎかねない」と語気を強めた。中嶋局長は、豪州沖での5日の事故について説明。訓練中のオスプレイが米海軍佐世保基地(長崎県)配備の強襲揚陸艦ボノム・リシャールから発艦後、同じく佐世保配備の輸送揚陸艦グリーン・ベイに着艦しようとした際に失敗したと米側から説明があったという。中嶋局長は「引き続き米側に飛行自粛を求める」と話した。

 

一方、小野寺防衛相は7日、防衛省内で在日米軍のシュローティ副司令官から普天間のオスプレイを飛行させたことについて報告を受けた。会談後の小野寺氏の説明によると、シュローティ氏はオスプレイを飛ばした理由を「安全性を確認した上で、部隊の運用上、必要との判断をした」と説明したという。小野寺氏は改めて国内での飛行自粛を求め「引き続き安全面に最大限配慮してほしい」と懸念を伝えた。

 

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オスプレイ 小野寺防衛相、飛行再開に懸念伝達 普天間
(毎日新聞2017年8月7日)

 

小野寺五典防衛相は7日、在日米軍のシュローティ副司令官と防衛省で会談し、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの飛行を再開したことへの懸念を伝えた。オーストラリア東部沖の墜落事故後の6日に日本政府は国内での飛行自粛を米側に要請。しかし、7日午前10時40分ごろ、オスプレイ1機が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から離陸したことが確認された。

 

会談でシュローティ氏は、「(飛行の)自粛要請を受けているものの、飛行は安全性を確認した上で運用上必要と判断した」と説明した。これに対し、小野寺氏は「懸念がある。(安全が確保されるまで)自粛を求める考えに変わりはない。しっかりと対応してほしい」と述べ、事故の原因解明と再発防止を改めて求めた。米側から事故概要についての説明を受けたが、防衛省は、内容を明らかにしていない。政府は、沖縄の負担軽減の一環として沖縄に配備されているオスプレイの訓練を国内外に分散させる考えだが、事故が相次いだことから、国内関係自治体から懸念の声が高まることも予想される。

 

沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は7日、県庁で記者団に「(事故は)起こるべくして起きた。とんでもない飛行機で、原因究明も全く当てにならない」と批判。その上で「日本政府が当事者能力を持って(米側に)何も言えないことが、今のような状況につながっている」と政府への不信感をあらわにした。10日から北海道大演習場(札幌市など)でオスプレイ6機が参加する日米共同訓練を予定しているが、オスプレイの参加については日米間で調整中。北海道の橋本彰人危機管理監は7日、防衛省を訪れ、共同訓練でオスプレイの飛行を自粛するよう要請した。防衛省側は「米側と調整中だ」とのみ答えたという。

2017年07月29日

ニュース:核のごみ、最終処分場の候補地選定へ

核のごみ最終処分場「適地」900自治体に 陸地の3割 
(2017/7/28、日経)

 

経済産業省は28日、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)について、最終処分場の候補地となり得る地域を示した「科学的特性マップ」を公表した。日本の基礎自治体約1750のうち、約900が安全に処分できる可能性が高い地域にあたる。日本の陸域の約3割を占める。経産省はマップをもとに9月から自治体への説明を始め、候補地の選定作業に入る。

 

政府は28日午前に開いた関係閣僚会議でマップの公表を決め、全国の自治体に通知した。マップの公表は数万年に及ぶ核のごみ処分に向けた議論の一歩となるが、地元の理解を得て最終処分地を決めるまでに曲折があるのは確実だ。周辺環境への影響評価や、実際の掘削調査など20年程度かけて建設場所を決める。技術的に確立していない面も多く、前途は多難だ。世耕弘成経産相は閣議後の記者会見で「最終処分の実現に向けた重要な一歩だが、同時に長い道のりの最初の一歩だ」と語った。

 

マップでは火山や活断層、地下資源が存在するなど8つの条件に当てはまる地域を除いた上で、核のごみを保管地から輸送しやすい海岸から20キロメートル以内の沿岸部を好ましい基準として選んだ。この結果、約900の自治体の地域が安全に処分できる可能性が高いとされた。経産省は9月からこの地域を中心にマップの説明会を開く。その上で公募や国からの申し入れを通じて、処分地建設に関心のある自治体を複数見つけたい考え。国と処分場を造らないとの約束がある青森県は除外し、原発事故からの復興途上にある福島県では説明会は開かない。

 

核のごみは原発から出る使用済み核燃料などの放射性廃棄物。無害化までには数万年はかかり、地下300メートルに廃棄する。処分場の建設などの事業費は3.7兆円。原発を運転する以上は、核のごみの処分の問題は避けられない。フィンランドとスウェーデンは既に処分地を決めている。

2017年07月25日

伊方原発、運転差し止め認めず 

伊方原発、運転差し止め認めず 松山地裁、仮処分申請を却下 
(2017/7/21、日経)

 

昨年8月に再稼働した四国電力伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた愛媛県の住民による仮処分申請で、松山地裁(久保井恵子裁判長)は21日、住民側の申し立てを却下する決定をした。国の原子力規制委員会が定めた新規制基準に合理性があるとした3月の広島地裁決定に続き、3号機の運転を認めた。

 

原発の再稼働を巡っては大阪高裁が3月、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)について昨年3月に大津地裁が出した運転差し止めの仮処分を取り消し、4号機は5月、3号機は6月に再稼働した。佐賀地裁も6月、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の再稼働を認めるなど原発の運転を容認する司法判断が続いている。松山地裁の審尋で住民側は「伊方原発は南海トラフ地震の震源域にあり、中央構造線断層帯も近い。四国電の地震や津波の想定は不十分だ」と主張。「重大事故が発生した場合、住民も甚大な健康被害を受ける」と訴えた。

 

これに対し、四国電側は東京電力福島第1原発事故後に原子力規制委が策定した新規制基準に沿って安全対策を取り、審査に合格したと主張。「最新の科学的知見を踏まえた対策を講じており、安全は確保されている」と反論していた。伊方3号機は15年7月に国の安全審査に合格し、16年8月に再稼働した。仮処分は松山地裁、広島地裁のほかに大分地裁、山口地裁岩国支部でも争われている。運転差し止めを認めなかった3月の広島地裁決定に対し、住民側は広島高裁に即時抗告した。

 

2017年07月21日

ニュース:もはや明白、アベノミクスの失敗

物価にデフレ心理の壁 日銀、2%達成6回目先送り 
(2017/7/21、日経)

 

日銀は20日の金融政策決定会合で景気判断を前進させる一方で、物価目標の達成時期を「2019年度ごろ」へ再び先送りした。個人消費の回復や雇用の逼迫で物価が上昇する条件が整いつつあるにもかかわらず物価上昇率は0%台に低迷したまま。その最大の「犯人」を巡り日銀は企業や家計に巣くうデフレ心理だとの分析を示した。追加緩和の手立ても限られる中、2%の目標達成は見通しづらくなっている。「残念だ」。黒田東彦総裁は20日午後の記者会見で達成時期先送りに渋い顔をみせた。経営者らの間では価格転嫁の機運も出ているが、春先の値上げの動きは日銀の想定よりはるかに鈍く、目標達成時期を「2018年度ごろ」から「19年度ごろ」へとずらした。

 

 

日本の景気は悪くないのになぜ物価は無反応なのか。日銀はこの1~2カ月、この難題と格闘してきた。企業収益、設備投資、個人消費と景気のパーツはいずれも上向き、20日の経済・物価情勢の展望(展望リポート)での総括判断も一歩前進させた。世界経済の緩やかな回復で鉱工業生産は堅調で企業収益は過去最高水準だ。0%台の潜在成長率を大きく上回る成長で日本経済はほぼ完全雇用といわれる状態にあり、労働の需給は一段と引き締まっている。日銀の望む「好循環」が機能し始め物価が上向いてもおかしくないのに、なぜかセオリー通りに点火しない。

 

実際、政府がデフレ脱却の4条件として重視する需要と供給のバランス(GDPギャップ)や消費者物価指数、貿易も加味した物価の動き(GDPデフレーター)などをみると、一部は改善しているがおおむね前年比0%近辺で低迷し、デフレ圏からの脱出速度は遅い。黒田氏はこの背景を「賃金や物価が上がりにくいことを前提にした考え方が企業や家計に根強く残っている」と指摘した。たとえば賃上げはパートで目立つ一方、正社員は賃金より雇用安定を優先する分、遅れがちだ。物価の面では企業がコスト上昇分を省力化投資や営業時間縮小などで吸収しているため、価格転嫁の段階に至ってない。長いデフレ期に染みついた慎重姿勢を「十分に勘案していなかった」(黒田総裁)という。

 

展望リポートでも日本人が将来のインフレ率を予想する際、とくに過去の物価動向に引きずられやすい傾向があると指摘。「適合的な期待形成」と呼ばれるこうした経済理論を引用し、物価上昇に時間がかかることを認めた。それでも黒田氏は「この状況がずっと続くことはありえない」と強調。生産性向上だけで賃金や原材料コストの上昇を吸収するのにもおのずと限界があるとみているからだ。足元の物価の弱さを認めつつも「物価上昇のモメンタム(勢い)は維持されている」という理屈を示し、追加緩和は「現時点で必要ない」ことで一致した。現行の長短金利操作付き量的・質的緩和策については「企業や家計の予想物価が上昇すれば実質金利がさらに下がり、緩和効果が強まる」ともアピールした。すでに長期金利は0%程度にまで下がっている。長短金利の誘導目標をさらに引き下げることもできなくはないが、景気刺激効果が見えづらい上、金融機関の収益圧迫など副作用が大きい。国債購入の増額も難しい。日銀内では「サプライズを起こしてまで緩和する状況ではない」(幹部)との声も増え、追加緩和しようにも動けないというのが現実だ。

 

物価上昇のストーリーを堅持している日銀だが、達成時期の先送りは今回で6回目だ。東短リサーチの加藤出氏は「19年度に目標を達成したとしても異次元緩和から6年。当初の2年とはほど遠い」と見通しの甘さを指摘。大和総研の熊谷亮丸氏は「企業が積極的に値上げする可能性は日銀が描くほどには高くない」といい、18年度の物価上昇率は1%に達しないとみる。景気回復局面はすでに5年近くになり、戦後3番目の長さだ。BNPパリバ証券の河野龍太郎氏は「19年には世界景気が減速してくる。出口の道筋を付けておかないと、不況時の政策手段が限られる」という。海外発でショックが起これば、日銀のシナリオは崩れる。

 

2017年06月23日

ニュース:メタンハイドレード、自前開発放棄?

次世代エネ 自前開発転換 メタンハイドレート、米印と試験へ 
(2017/6/21 日本経済新聞 電子版)

 

経済産業省は次世代の国産エネルギー資源として期待されるメタンハイドレートの商業化に向けた戦略を見直す。新たな工程表に2018年にも米国、インドと共同で産出試験をする方針を明記。自前での開発方針を転換し、国際的な協業で多額の試験コストを抑制する。ただ商業化には10年以上かかる見通しで、23~27年ごろをめざしていた従来目標から後退する可能性を示す。

 

メタンハイドレートは分解すると天然ガスが得られる氷状の塊で、現在は愛知・三重県沖で地球深部探査船「ちきゅう」を使った産出試験を実施している。南海トラフの東側の地層の埋蔵量は1兆立方メートル超と、国内の天然ガス消費量の約10年分に相当するとされる。しかし海底からの生産には高度な技術が必要で、安定生産のめどはたっていない。愛知・三重沖の試験もトラブル続きだ。13年に実施した初回試験では海底の井戸に砂が流入し6日で中断。今年5月に2回目の試験に臨んだが同様のトラブルが再び発生し、一時中断を余儀なくされた。これまでに計200億円近くを投じたが、依然「夢の資源」の域を出ていない。

 

新工程表では生産に向けたノウハウを蓄積するため、新たな戦略を打ち出す。18年をめどに米アラスカ州で陸上の産出試験を開始。同年にもインドと同国東岸沖で共同の試験を行う方針を盛り込んだ。すでにインド政府から打診があり、両国で詳細を詰めている。日本が単独で行う試験は1日あたり数千万円かかるが、共同試験でコスト低減をはかる。

 

メタンハイドレートの位置づけは「液化天然ガス(LNG)の代替」をめざすと強調。30~50年代の日本着のLNG価格を1MMBTU(100万英熱量単位)当たり11~12ドルと仮定したうえで、「6~7ドルの生産原価」を目標にした。工程表では18年以降の4~6年は主にアラスカの陸上での試験に注力し、続く4~5年で再び難度の高い海底からの産出試験を本格化。その後の5年間で商業化にめどをつける段取りを描く。現在の試験の検証などで新たな課題が見つかった際には「聖域なく見直しを行う」とした。

 

メタンハイドレートや貴重な金属を有する「海底熱水鉱床」など新資源開発をめぐる環境は厳しい。天然ガス価格は「シェール革命」による生産急増などで当面は低い水準で推移するとの見方もある。今後も試験の失敗や計画見直しが続けば、新資源の不要論も広がりかねない。今後は他国との協業に加え、民間企業や大学の知見も広く取り入れるなど、官民あわせた技術革新の取り組みが重要になる。

 

2017年06月05日

ニュース:房総沖に大量のレアメタル

レアメタル鉱床、近海にも=房総沖の海底で発見-海洋機構など
(2017/06/05、時事ドットコム)

 

海洋研究開発機構と高知大などは5日、房総半島から約350キロ離れた海域の海底に、レアメタルを高濃度で含む「コバルトリッチクラスト」(CRC)が広がっているのを確認したと発表した。東京・南鳥島沖などでは既に見つかっていたが、調査や採取が比較的容易な近海で広範囲の分布が確認されたのは初めて。CRCは、海底にある山(海山)の周辺を覆うように成長する鉱物で、コバルトやニッケル、白金などを高濃度で含有し、海底資源として有望視されている。海洋機構の鈴木勝彦ユニットリーダーらは昨年、東京から約2000キロ離れた南鳥島沖の海底を無人探査機で調査。水深1000~5500メートルの広範囲にCRCが広がっているのを見つけた。

 

このため、北西太平洋の海山付近ではCRCが広く分布していると予測。より古いプレート上にある日本近海を調べ、房総半島沖で広範囲の分布を確認した。採取した中には、最大で13センチの厚さまで成長したものもあった。鈴木さんは「近海では陸地から流入する堆積物でCRCが成長しないと言われていたが、それを覆す発見だ。さらに近海の海山を調べる必要がある」と話している。

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