<イギリスの地誌>
イギリスは、高緯度に位置しながらも、暖流の北大西洋海流の影響により、国土の多くは温帯に属し、伝統的に小麦、大麦、ライ麦など甲穀物の栽培が盛んである。一方、北部のスコットランドを中心に冷涼な気候も目立ち、このような地域では酪農によるミルクやチーズ、バターなどの乳製品の生産や牧畜も行なわれている。そのため、イギリスの食料自給率は70%~80%にとどまっている。
イギリスは、EU諸国の中では経営規模の大きい農家の比率が高く(ヨーロッパ最大)、全就業者に対する農業就業者の比率は約2.0%となっている。労働・土地生産性とも高く、食料自給率は112%である。
イギリスは世界に先駆けて近代工業を誕生させた。工業地帯は石炭などの鉱産資源のある内陸部に発展したが、資源不足から海外へ原料を求めるようになって、輸入に便利な臨海地域に工業生産の中心が移ってきた。こうした資源不足を補う目的で1975年から油田開発が始まった。
<英王室に関する投稿>