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2017年11月25日

ニュース:日韓関係、慰安婦問題再燃か

米SF慰安婦像 民間交流補助金も打ち切りへ 大阪市長
(毎日新聞2017年11月24日)

 

大阪市の吉村洋文市長は24日午前、米サンフランシスコ市が旧日本軍の従軍慰安婦を象徴する像設置を受け入れたことを受けて姉妹都市関係を解消することに伴い、民間交流事業への補助金支出を打ち切る方針を明らかにした。関係解消を決断した理由については、エドウィン・リー市長に要請していた直接会談が拒否されたためと説明した。吉村市長は、記者団に「(碑文の)『数十万人の女性が性奴隷にされた』という表現は、不確かな一方的な主張だ。信頼関係は完全に崩壊した」と強調。12月中にリー市長との直接会談を要請してきたが、23日に「慰安婦像に関する内容であれば交渉・議論の余地はない」とのメールが届き、最終決断に至ったと説明した。

 

吉村市長はこれまで、民間交流事業への補助金支出は継続する意向を示していたが、「姉妹都市が解消される以上、税は投入できない」と明言し、「関係継続は問題だという意見が圧倒的に多く届いている。真の国際都市を目指すなら、明確に意思表示することが大阪の利益、国益になる」と述べた。今後、市議会の各派幹事長会に報告し、市幹部会を開くなどして12月中に文書で提携解消を先方に通知する。

 

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韓国、8月14日「慰安婦の日」に=記念事業拡大へ-日韓関係、また火種
(2017/11/24、毎日新聞)

 

韓国国会は24日の本会議で、毎年8月14日を、元慰安婦をたたえる記念日に制定する「慰安婦被害者生活安定支援法改正案」を可決した。改正法では、8月14日に国や自治体が記念日の趣旨に沿った行事や広報を行う努力義務が盛り込まれており、日韓関係の新たな火種となる恐れがある。国会事務局によれば、改正法は12月中旬までに公布される見込み。施行は公布から半年後で、来年8月14日から法定の記念日となり、政府の公式行事が開かれる可能性がある。

 

女性家族省の金※(※王ヘンに民)娥福祉支援課長は24日、「慰安婦被害者への支援をさらに強化し、名誉と尊厳を回復する記念事業を拡大していく」とコメントを発表。元慰安婦支援施設「ナヌムの家」の安信権所長は「(改正法は)必要だと訴えてきたので可決はありがたい」と歓迎した。改正法では、毎年8月14日を「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」と規定。これまで支給していた生活安定支援金に加え、葬儀費用を国が負担すると定めたほか、慰安婦関連の政策立案では元慰安婦の意見を聴取し、政策内容を国民に積極的に公開することを義務付けた。8月14日は1991年に元慰安婦の故金学順さんが初めて公に名乗り出て証言を行った日。元慰安婦の支援団体などは毎年、この日に集会を開き、日本政府に対し、公式の謝罪などを求めている。

 

 

 

2017年11月17日

ニュース:中国の対日国連外交、同時に報道された二つの出来事

日本の高校生の演説見送り、中国の反対が背景 軍縮会議
(2017.11.17朝日新聞デジタル)

 

2014年から毎年8月、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)の軍縮会議で、日本の高校生が政府代表団の一員として演説してきたのが今年見送られた問題で、背景に中国による強い反対があったことが複数の日本政府関係者の話でわかった。中国は国連などの場で日本が第2次世界大戦の被害を強調することに反発を示しており、こうした異論も踏まえて判断したという。

 

高校生は、外務省からユース非核特使として委嘱された「高校生平和大使」。14年から16年まで計3回、代表が軍縮会議本会議で演説する機会を与えられてきた。日本政府関係者によると、今年に入って、演説を問題視した中国側がやめるよう要請してきたという。同関係者は「ここ数年、日本だけ特別な対応が認められていることに核保有国を含む各国から異論があった」と指摘。「軍縮会議では全会一致で議決するのがルールなので、全員に納得してもらわなければ通らない。最終的に政府として判断した」という。15年に米ニューヨークでの核不拡散条約(NPT)再検討会議でも、核軍縮を扱う最終文書案で、日本が世界の指導者らに被爆地を訪ねるよう提案した部分をめぐり、中国が日本の歴史認識を理由に反対し、見送られた経緯がある。

 

中国外務省の耿爽副報道局長は16日の定例会見でこの問題について、「調べてはみるが、高校生の発言がなくなったのかということも含め、会議の主催者に聞くべきだ」と述べた。中国は、第2次世界大戦終結から70年たった2015年を「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年」と位置づけて大規模な記念式典を開催。国連代表部や各国に置く大使館などを通して、中国側の歴史認識を国際的にアピールする取り組みを強化した。

 

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【歴史戦】慰安婦問題で「日本の謝罪、補償を」 国連人権理事会 暫定報告書に記載、中韓・北朝鮮の要求を列挙
(2017.11.17産経新聞)

 

国連人権理事会の対日作業部会は16日、日本の人権状況について218項目の勧告を盛り込んだ暫定報告書をまとめた。慰安婦問題では、中国の主張に沿って、日本に対する謝罪と犠牲者への補償を求める要求が明記された。同報告書は14日に行われた対日作業部会の審査で106カ国が行った勧告や意見をほぼそのまま列記したもので、法的拘束力はない。16日に行われる同部会で採択する予定だ。報告書では「歴史を直視し、慰安婦に対して誠実に謝罪し、補償を行うべきだ」とする中国の要求をそのまま記載した。慰安婦問題ではこのほか、「次世代に歴史的真実を伝える努力をすべきだ」とする韓国の要求が盛り込まれた。

 

また、「『性奴隷』を含めた人道に対する罪への法的責任と誠実な対応」を求める北朝鮮の要求もそのまま記された。このほか、米国の要求に沿って、政府の放送局に対する電波停止権限を規定する放送法4条の見直し、独立した放送監視機関を置くなどして「報道の自由」を確保すべきだとの勧告が明記された。「報道の自由」については、オーストリアも法的措置の見直しを勧告した。北欧やフランスなど欧州諸国は、死刑の廃止を勧告。性的少数者(LGBT)や障害者に対する差別是正要求なども盛り込まれた。16日の採択後、日本の対応を踏まえて、来年3月の国連人権理事会が最終的な報告書を採択する。

2017年09月01日

ブログ&ニュース:メイ首相訪日、日英関係の強化を!

英のアジア関与強化「歓迎」 共同宣言、新空母派遣も視野 日英首脳会談
(2017年9月1日、朝日新聞)

 

安倍晋三首相は31日、来日中の英国のメイ首相と会談し、「安全保障協力に関する日英共同宣言」を発表した。英国の新空母派遣など、アジア太平洋地域への関与強化を歓迎することを盛り込んだ。両首脳は、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した北朝鮮を非難する共同声明も発表した。共同宣言では、「今後あり得る英国の空母の展開」について「アジア太平洋地域への英国の安全保障面での関与の強化を歓迎する」と明記。さらに日本が「共同演習のため自衛隊の人員、航空機、艦艇を英国へ派遣する機会の可能性を検討する」とした。

 

英海軍の史上最大級の新空母クイーン・エリザベスは、2020年に運用開始の予定だ。日本政府関係者は「英海軍は空母を中国が海洋進出を強める南シナ海に派遣し、日本や米国との共同演習などを通じて牽制(けんせい)する」と説明。米軍による「航行の自由作戦」に参加する可能性もあるという。英国としては、海軍力の象徴である空母を派遣することで、欧州連合(EU)離脱後の孤立化を避け、アジア地域への関与をアピールする狙いがあるとみられる。また、北朝鮮に関する共同声明では、北朝鮮のミサイル発射を受けて「最も強い表現で非難する」と強調した。

 

■メイ首相、経済連携強調

安倍首相とメイ首相による首脳会談は、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した北朝鮮を非難する声明を発表するなど、安全保障分野での連携を前面に打ち出した内容になった。一方で、欧州連合(EU)離脱で揺れる英国は、日英の経済関係強化を成果として強調した。安倍首相は会談後の共同記者発表で「地球規模の協力関係を新たな段階へと引き上げるため、大きな一歩を踏み出すことができた」と強調。メイ首相は「北朝鮮の挑発行為が未曽有の安全保障の脅威になっている。日本国民に英国の連帯感を表明したい」と語った。

 

日本側は今回、安全保障面での協力を首脳会談の柱に据えた。核・ミサイル開発を進める北朝鮮や海洋進出を強める中国の存在が念頭。メイ首相を海上自衛隊最大の護衛艦「いずも」に乗艦させ、国家安全保障会議(NSC)にも招待。連携ぶりをアピールした。首脳会談でも北朝鮮への圧力強化に向けて「中国の行動が重要」との認識を共有。中国が進出を強める東シナ海や南シナ海の情勢についても、法の支配に基づく国際秩序の維持へ連携していくことを確認した。

 

一方、メイ首相にとっては、経済分野で日本との連携強化を演出するのが最大の狙いだった。EU離脱決定後の通貨ポンド安で輸入品が値上がりし、英国内では物価が急上昇。メイ首相は政治的に苦しい立場に立たされている。それだけに、メイ首相は今回の来日をテコに日本との貿易協定に向けて協議を進め、国内向けでの反転攻勢の手がかりにしたいところだった。だが、日本側は「日本の優先事項は日EU・EPA(経済連携協定)だ」(外務省幹部)。この日両首脳が発表した「日英共同ビジョン声明」に、英国側が求めていた日英の自由貿易協定(FTA)は盛り込まれなかった。ただメイ首相は「英国のEU離脱に伴い、日英間の新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組むことで、私と安倍首相は合意した」と強調した。

 

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今後の日本の安全保障戦略(戦略と呼べることがあればの話しだが)にとって、イギリスとの関係強化は極めて有意義だと思う。一国の安全保障を一国との同盟関係にだけ頼るのは得策ではない。仮に日本がロシアと中国との関係を強化しようとすれば、アメリカから潰されるだろう。しかし、これがイギリスとなればアメリカは表向きは文句を言えまい。かつての同盟を組んだこともあるイギリスとの協力関係の強化は、日本の外交安保政策の選択肢を拡げることができるだけでなく、戦後初めて、対米政策なる外交戦略を立てる端緒となるだろう。

2017年04月01日

ニュース:核兵器禁止条約、交渉不参加表明

核なき世界を求める人々に対して、恥ずかしい、情けないとしか言いようがない。顔のない日本外交、対米追随外交の象徴的な行動である。、

 

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核兵器禁止条約 日本「実効性ない」演説 交渉不参加表明
(毎日新聞2017年3月28日)

 

ニューヨークの国連本部で27日、核兵器禁止条約の交渉会議が始まった。日本政府の高見沢将林(のぶしげ)軍縮会議代表部大使は演説で、交渉には核軍縮での協力が不可欠な核兵器保有国が加わっておらず、日本が「建設的かつ誠実に参加することは困難」と述べ今後の会議への不参加を表明。岸田文雄外相も28日午前、東京での記者会見で会議について「我が国の主張を満たすものではないことが明らかになった。日本の考えを述べたうえで今後この交渉に参加しないことにした」と明言した。

 

高見沢大使は核兵器とミサイル開発を続ける北朝鮮に触れ、禁止条約で脅威は解決できず「現実の安全保障を踏まえずに核軍縮は進められない」と主張した。また、核保有国抜きの禁止条約は実効性がなく「核兵器国と非核兵器国、さらには非核兵器国間の分裂を広げ、核なき世界という共通目標を遠ざける」と訴えた。日本は核拡散防止条約(NPT)強化や核実験全面禁止条約(CTBT)早期発効に努力するとした。これに先立ち、広島と長崎の被爆者を代表して日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長が演説。「同じ地獄をどこの国の誰にも絶対に再現させてはなりません」と述べ条約制定を訴えた。政府演説については記者団に「このままでは建設的なことはできないので出ないという発言は、唯一の戦争被爆国の政府が言うことではない」と批判した。

 

2016年12月17日

ニュース:日露首脳会談、ロシアの外交的勝利

日露首脳会談「外交的勝利」ロシア満足感
(毎日新聞2016年12月17日)

 

15、16両日の安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の首脳会談を巡り、ロシアの報道や専門家の発言からは16日、北方領土問題でロシアが譲らなかったのに日本からは経済協力を得たとして「ロシアの外交的勝利」に終わったとの満足感が漂った。

 

大衆紙モスコフスキー・コムソモーレツは16日、「シンゾウ・アベの計画はうまくいかなかった」と書き出しから報じた。長時間の会談にもかかわらず、安倍首相が国民に示すことができた成果は北方領土での「共同経済活動だけ」と皮肉った。長年、日露関係に従事してきたパノフ元駐日大使は経済紙ベドモスチに、共同経済活動を行えばロシアの主権を認めることにつながるとして日本がこれまで拒否してきた経緯に触れ、実現すれば「日本側の歴史的譲歩となる」と述べた。

 

カーネギー財団モスクワセンターのアジア専門家ガブエフ氏は同紙に、共同経済活動を実施しても「(領土問題解決という)日本の主要目的に近づくことはない」と断じた。さらに安倍首相は共同経済活動で「特別な制度」を掲げるが「プーチン氏に聞けば単に『日本の投資家がロシア領に来る』と答える」と強調し、「ロシアの動きは成功となる」と分析した。一方、下院外交委員会のスルツキー委員長はインタファクス通信に「平和条約を念頭に置いた、特別な制度での共同経済活動の合意は歴史的なことで、両国の利益に応えたものだ」と評価した。同時に今回のプーチン氏訪日は「先進7カ国(G7)の対露制裁網の突破だ」と意義を語った。

 

2016年11月14日

ニュース:安倍政権、日印原子力協定に署名

日印 原子力協定に署名…NPT未加盟国とは唯一
(毎日新聞2016年11月11日)

 

安倍晋三首相は11日、来日しているインドのモディ首相と首相官邸で会談し、インドへの原発輸出を可能とする日印原子力協定で最終合意した。両首脳は会談後、協定の署名式に立ち会った。日本が結ぶ原子力協定はこれで15カ国・機関になるが、核拡散防止条約(NPT)の未加盟国はインドが唯一となる。軍事転用を防ぐため、インドが核実験を実施した場合は協定を停止する方針も別文書で確認した。協定は国会承認を経て発効する。

 

安倍首相は会談後の共同記者発表で「日印新時代を飛躍させる素晴らしい会談となった」と強調。モディ氏も「協定は両国でクリーンエネルギーのパートナーシップを構築する上で歴史的一歩を刻む」と応じた。原子力協定は原発関連の資機材や技術、核物質の軍事転用や第三国への横流しを防ぐ法的拘束力のある取り決め。日本は協定締結でインドへの原発輸出に弾みをつける考えだ。ただ、NPT未加盟国のインドは同条約で禁止されている核兵器を保有し、今回の協定ではインド国内でのウランの濃縮と再処理も認めた。今回の協定署名は、唯一の戦争被爆国としてNPTによる核不拡散を推進する日本の立場と相いれないとの批判も日本国内に根強く、今後論議を呼びそうだ。

 

インドが核実験を実施した場合の規定について、日本は当初、協定に盛り込むことを主張したが、インドは「核政策は主権に関わる」などと拒否。別文書には協定停止の条件として「核実験実施時」と明記せず、インドが2008年9月に核実験のモラトリアム(一時停止)を発表した声明を協力の基礎と位置づけ、「基礎が変更された場合に(協定終了の)権利を行使できる」とするにとどめた。日本は、フランスや中国とNPT加盟前に協定を結んだが、両国とも1992年に加盟している。会談ではまた、日本の新幹線方式が導入されるインド初の高速鉄道について、18年着工、23年開業を目指し協力することで合意した。高速鉄道はインド西部の商業都市ムンバイとアーメダバード間の約500キロを結ぶ。

 

2016年11月04日

ニュース:中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働

中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働…外相
(2016.11.1読売新聞)

 

岸田外相は1日午前の閣議後記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近に新たに移動式掘削施設を設置し、稼働させていることを確認したと明らかにした。ガス田開発のためとみられ、今後、中国による海上施設が設置されれば17基目となる。岸田氏は「累次の申し入れにもかかわらず、一方的な開発行為を継続していることは極めて遺憾だ」と批判した。

 

外務省は10月下旬、日中中間線の中国側で掘削施設を確認し、外交ルートを通じて中国政府に抗議した。海上施設や土台は建造されていないが、すでに掘削が始まっている模様だ。東シナ海では、日中間の境界が画定していない。日中両政府は2008年、ガス田の共同開発などで合意したが、交渉は中断している。現在、日中中間線付近には海上施設16基があり、このうち1基にはレーダーと監視カメラが設けられていることが分かっている。

2016年10月31日

ニュース:核兵器禁止条約、日本反対

核兵器禁止条約、交渉入り決議 「核の傘」重視、日本反対
(2016年10月29日、朝日新聞)

 

国連総会第1委員会(軍縮)で27日、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」について来年から交渉を始めるとの決議が、123カ国の賛成多数で採択された。核保有国の米ロ英仏などは反対したが、唯一の戦争被爆国である日本も反対に回り、被爆者らから厳しい批判が出ている。

 

反対の理由について岸田文雄外相は28日、「核保有国と非核保有国の間の対立をいっそう助長し、亀裂を深めるものだからだ」と説明した。日本政府は、決議が「米国の核抑止力(核の傘)に依存する安全保障政策と相いれない」として早くから賛成はしない方針を固めており、反対を訴えていた米国に同調して自らも反対に回った形だ。

 

米国は決議について「安全保障体制を下支えしてきた長年の戦略的安定性を損ねかねない」などと強く反対を表明。自らが主導する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国にも、反対するよう文書で求めていた。日本が反対票を投じたことについて、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が日本政府に抗議文を送るなど、被爆者らは一斉に反発している。岸田外相は「私としては交渉には積極的に参加し、主張すべきことは主張していきたいと考えている」と述べ、交渉のための会議には参加すべきだとの考えを示したが、外務省幹部は慎重な姿勢を示しており、日本がどのようにかかわっていくかは不透明な状況だ。

 

決議は核兵器を禁止する法的措置を交渉する国連会議を2017年3月と6~7月に開催するように求める内容。年内に国連総会本会議で採択され、核兵器の法的な禁止をめぐる本格的な議論が初めて国連の枠組みで行われることになる。

 

 

2016年05月30日

ブログ:中国と韓国の対日スタンスを読み取ろう

以前のブログで、オバマ大統領広島訪問の決定の際の韓国と中国の対応について述べてみました。実際にオバマ訪問前後にみせた彼らの行動は想定通りでした。それは、日本が加害者であることを徹底して植えつける戦略です。

 

5月27日付けの読売新聞の記事です。

中国の王毅外相は27日、記者団に対し、「広島は注目を払うに値するが、南京は更に忘れるべきではない」と述べた。旧日本軍によるいわゆる「南京事件」を指す発言とみられ、日本が「戦争加害者」であることを改めて印象づける狙いがあるようだ。王氏は「被害者は同情に値するが、加害者は永遠に自分の責任を回避することはできない」とも述べた。

 

また、同日の「現代ビジネス」では、消息筋の話しとして、オバマ大統領の日程調整の間に中国政府からは、「戦争加害者である日本が戦争被害者面するので、広島訪問をやめてくれ」と強いプレッシャーが来たそうです。

―――――――

 

一方、韓国は、オバマ大統領の広島訪問に対して、対日批判を抑えました。理由は、大統領の韓国人原爆犠牲者慰霊碑の訪問と謝罪要求のためではないかとブログで述べました。実際はどうだったでしょうか?以下の2つの記事で大筋がわかるでしょう。

 

米大統領広島訪問 「韓国人慰霊碑訪ねなかった」聯合速報
(毎日新聞2016年5月27日)

オバマ大統領が献花や会見などを終えて広島市の平和記念公園を離れると、韓国の聯合ニュースは「(公園内の)韓国人原爆犠牲者慰霊碑は訪ねなかった」と速報し、韓国側の失望をにじませた。韓国外務省は先だって「私たちの関心事について米国側に伝達している」と説明していた。広島で多くの朝鮮半島出身者が被爆したことに留意するよう米国側に求めたとみられる。韓国在住の被爆者でつくる韓国原爆被害者協会は、オバマ氏の広島訪問に合わせて代表者を広島に派遣し、謝罪するよう訴えていた。韓国のテレビ局、YTNはオバマ氏が共同記者会見で「韓国人被爆者について言及した」と報じた。言及で韓国国内の世論が軟化する可能性もある。

 

韓国当局者「韓国人犠牲者に哀悼した点を評価」
(2016年05月27日、読売)

韓国外交省当局者は27日夜、「米国の現職大統領として初めて、広島で韓国人犠牲者を明示的に哀悼した点を評価する。韓国人犠牲者を日米の犠牲者と同等の立場で言及したことは意味がある」と述べた。韓国国内では、広島訪問が「(日本の)戦争責任を希薄にすることに利用され、侵略の歴史に背を向けるならば決して容認できない」(東亜日報社説)などと批判的な意見が強い。

 

今回のオバマ大統領、広島訪問で、日本の外交について考える機会をもらいました。オバマ大統領は謝罪をしませんでした。この先も米大統領が謝罪することはないのではないかと思えてきます。イギリスもかつての植民地国や戦争を仕掛けた国に謝罪したという話しは知りません。そして、この中韓の執拗なまで、日本に対する加害者意識の植え付けようとする姿勢をみれば、外交関係において「謝罪」は「国益」には資しない、ある意味外交上の「敗北」ではないかと思うようになりました。特に、今回アメリカが韓国にみせたような「外交上の配慮」ですら、日本が何らかの配慮をしても中韓には通じない現実をみればなおさらです。

2016年05月28日

ニュース&コメント:オバマ米大統領、広島訪問(加筆)

核なき世界へ「勇気を」 オバマ米大統領、広島演説 被爆者と言葉交わす
(2016年5月28日、朝日)

オバマ米大統領は27日夕、米国の現職大統領として初めて被爆地・広島を訪れた。平和記念資料館(原爆資料館)を視察し、原爆死没者慰霊碑で献花した。演説で、戦争の悲惨さを強調し、「恐怖の論理にとらわれず、核兵器なき世界を追求する勇気を持たなければならない」と述べ、「核なき世界」を主導していく決意を改めて示した。

 

オバマ氏は献花後、慰霊碑前に招待した被爆者らを前に演説し、広島訪問の理由を「閃光(せんこう)と炎の壁が都市を破壊し、人類が自らを破滅させる手段を手にした。私たちは、そう遠くない過去に解き放たれた恐ろしい力に思いをめぐらすために来た」と語った。原爆により、日本人のみならず、朝鮮人や米国人捕虜も犠牲となったと指摘。過去の戦争を振り返り、「罪なき人たちが犠牲になってきた」と語り、戦争の悲惨さを訴えて、「外交を通じて紛争を回避し、すでに始まった紛争の終結に尽力しなければならない」と述べた。

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演説は政治家の命だと思いました。オバマ大統領は演説のうまさによって、後世「ダメ大統領」のレッテルを貼られることはないでしょう。

 

また、今回の広島訪問がたとえ任期終了間際の功績作りの一環だったとしても、現職のアメリカ大統領が広島に訪問したことの意義は絶大です。大統領がこれで仮に核兵器の悲惨さを真に認識したとしても、年内に一線を退く大統領にもはや核廃絶を実現する力はないでしょう。ただ、大統領の名演説が私たちの心に響いたその力はこれからも残っていくはずです。

 

それより、アメリカの大統領が被爆地に立ったことが、世界の核軍縮ひいては核廃絶へ向けた道筋を示してくれることになるではないでしょうか。今回のオバマ広島訪問を機に世界のリーダーが広島・長崎を訪れることを期待します。

 

また、被爆国日本も、核軍縮の分野でリーダシップを発揮し、外交分野でその地位を高めることも可能でしょう。ただ、残念ながら、常にアメリカの背中だけを追う日本の外交スタンスでは期待できそうにありません。日本はまたしてもチャンスを逸するのでしょうか。

 

謝罪について

オバマ大統領は、原爆投下の判断についての是非論や謝罪には触れませんでした。戦争終結に必要だったとして原爆投下を正当化する意見が根強い米国世論に配慮したという形だそうです。

 

今回謝罪はありませんでしたが、結果として、アメリカの現職大統領が広島を訪問した事実こそ意義がありました。しかし、それはそれとして、外交戦略という観点で、謝罪を要求すべきではなかったのではないでしょうか?

 

次のような記事がありました。

「オバマ大統領の広島訪問について、ライス補佐官は米CNNのインタビューに、〈It is interesting〉という単語を使い、『驚いたことに日本は謝罪を求めてこなかった』と話しています。原爆を投下したアメリカに日本が謝罪を求めるのは当然の権利なのに、求めようともしないので驚いたのだと思う。恐らく、日本政府は“謝罪などしなくていいから、とにかく広島に来てください”と頼み込んだのでしょう。(元レバノン大使天木直人氏)(2016年5月26日、日刊ゲンダイ)

 

もしこれが事実なら、日本は外交をしていないことになります。外交は国益の追求です。日本がもし謝罪まで強く求めて交渉を続けたにも拘わらず実現できなかったというのであれば、世界に日本の強い意思をアピールでき、かつアメリカには貸しをつくり、次の交渉では優位に進めることができるはずです。

 

さらにもし、日本がアメリカとの外交でこのような「遠慮」があるとしたら、それは日本外交が三流なのか、それともアメリカによる長年の対日政策の成果なのか、またはその両方なのか、いずれにしても、軍事的なリーダーになる意思のない日本は、外交大国にならなければこの激動の国際社会を生き延びる道はありません。これまで通りのアメリカ追随外交でも立ちいかなくなってしまう時代に入っていると思われますが…。

 

こうした懸念は、サミット直前、米軍属の男による死体遺棄容疑事件について、安倍政権の対応をみても現実化しているようでなりません。

 

米軍属の男による「(殺人」死体遺棄事件」を受けて急きょ開かれた日米首脳会談で、安倍総理は、「日米地位協定の見直し」と「米軍基地の縮小」をオバマ大統領に迫りませんでした。

 

日米地位協定は在日米軍及び米軍属に様々な特権を与えているため、米軍による刑事事件捜査の壁となっていると指摘されています。沖縄県側からは、米軍人・軍属らが犯罪を起こした場合、米側に刑事事件の裁判権が優先される日米地位協定の見直し要求が出されましたが、総理はこれにも応えませんでした。

 

これが示すことは、歴代の自民党政権がそうであったように、日米同盟まずありきで、沖縄は二の次であるということです。日米地位協定は明らかに不平等条約です。この改定に向けて不断の努力をすることが日本国政府の役割です。ですから、今回のような不幸な出来事が起きれば、被害者とその家族の無念を晴らすためにも、地位協定の改定に動くのが、国民の幸福を求める政府の仕事だと思います。地位協定の不平等性の解消こそ、対等な日米関係の構築につながるはずです。

 

それをしようとしなかった安倍総理は、日本が不平等な状態に甘んじていることを何とも思わず、恐らく、こうした事件が起きないようにと願っている程度なのでしょう。今回の(殺人)死体遺棄事件の報をうけて、「こんな時期に」と漏らした自民党幹部と同じ穴のムジナです。

 

また、前出の天木直人氏は、「恐らく、日本政府は“謝罪などしなくていいから、とにかく広島に来てください”と頼み込んだのでしょう。無理やり広島に足を運んでもらう手前、遺体遺棄問題については強く言えなかった可能性があります」(日刊ゲンダイ)とコメントしています。

 

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