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2017年11月17日

ニュース:中国の対日国連外交、同時に報道された二つの出来事

日本の高校生の演説見送り、中国の反対が背景 軍縮会議
(2017.11.17朝日新聞デジタル)

 

2014年から毎年8月、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)の軍縮会議で、日本の高校生が政府代表団の一員として演説してきたのが今年見送られた問題で、背景に中国による強い反対があったことが複数の日本政府関係者の話でわかった。中国は国連などの場で日本が第2次世界大戦の被害を強調することに反発を示しており、こうした異論も踏まえて判断したという。

 

高校生は、外務省からユース非核特使として委嘱された「高校生平和大使」。14年から16年まで計3回、代表が軍縮会議本会議で演説する機会を与えられてきた。日本政府関係者によると、今年に入って、演説を問題視した中国側がやめるよう要請してきたという。同関係者は「ここ数年、日本だけ特別な対応が認められていることに核保有国を含む各国から異論があった」と指摘。「軍縮会議では全会一致で議決するのがルールなので、全員に納得してもらわなければ通らない。最終的に政府として判断した」という。15年に米ニューヨークでの核不拡散条約(NPT)再検討会議でも、核軍縮を扱う最終文書案で、日本が世界の指導者らに被爆地を訪ねるよう提案した部分をめぐり、中国が日本の歴史認識を理由に反対し、見送られた経緯がある。

 

中国外務省の耿爽副報道局長は16日の定例会見でこの問題について、「調べてはみるが、高校生の発言がなくなったのかということも含め、会議の主催者に聞くべきだ」と述べた。中国は、第2次世界大戦終結から70年たった2015年を「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年」と位置づけて大規模な記念式典を開催。国連代表部や各国に置く大使館などを通して、中国側の歴史認識を国際的にアピールする取り組みを強化した。

 

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【歴史戦】慰安婦問題で「日本の謝罪、補償を」 国連人権理事会 暫定報告書に記載、中韓・北朝鮮の要求を列挙
(2017.11.17産経新聞)

 

国連人権理事会の対日作業部会は16日、日本の人権状況について218項目の勧告を盛り込んだ暫定報告書をまとめた。慰安婦問題では、中国の主張に沿って、日本に対する謝罪と犠牲者への補償を求める要求が明記された。同報告書は14日に行われた対日作業部会の審査で106カ国が行った勧告や意見をほぼそのまま列記したもので、法的拘束力はない。16日に行われる同部会で採択する予定だ。報告書では「歴史を直視し、慰安婦に対して誠実に謝罪し、補償を行うべきだ」とする中国の要求をそのまま記載した。慰安婦問題ではこのほか、「次世代に歴史的真実を伝える努力をすべきだ」とする韓国の要求が盛り込まれた。

 

また、「『性奴隷』を含めた人道に対する罪への法的責任と誠実な対応」を求める北朝鮮の要求もそのまま記された。このほか、米国の要求に沿って、政府の放送局に対する電波停止権限を規定する放送法4条の見直し、独立した放送監視機関を置くなどして「報道の自由」を確保すべきだとの勧告が明記された。「報道の自由」については、オーストリアも法的措置の見直しを勧告した。北欧やフランスなど欧州諸国は、死刑の廃止を勧告。性的少数者(LGBT)や障害者に対する差別是正要求なども盛り込まれた。16日の採択後、日本の対応を踏まえて、来年3月の国連人権理事会が最終的な報告書を採択する。

2017年04月01日

ニュース:核兵器禁止条約、交渉不参加表明

核なき世界を求める人々に対して、恥ずかしい、情けないとしか言いようがない。顔のない日本外交、対米追随外交の象徴的な行動である。、

 

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核兵器禁止条約 日本「実効性ない」演説 交渉不参加表明
(毎日新聞2017年3月28日)

 

ニューヨークの国連本部で27日、核兵器禁止条約の交渉会議が始まった。日本政府の高見沢将林(のぶしげ)軍縮会議代表部大使は演説で、交渉には核軍縮での協力が不可欠な核兵器保有国が加わっておらず、日本が「建設的かつ誠実に参加することは困難」と述べ今後の会議への不参加を表明。岸田文雄外相も28日午前、東京での記者会見で会議について「我が国の主張を満たすものではないことが明らかになった。日本の考えを述べたうえで今後この交渉に参加しないことにした」と明言した。

 

高見沢大使は核兵器とミサイル開発を続ける北朝鮮に触れ、禁止条約で脅威は解決できず「現実の安全保障を踏まえずに核軍縮は進められない」と主張した。また、核保有国抜きの禁止条約は実効性がなく「核兵器国と非核兵器国、さらには非核兵器国間の分裂を広げ、核なき世界という共通目標を遠ざける」と訴えた。日本は核拡散防止条約(NPT)強化や核実験全面禁止条約(CTBT)早期発効に努力するとした。これに先立ち、広島と長崎の被爆者を代表して日本原水爆被害者団体協議会の藤森俊希事務局次長が演説。「同じ地獄をどこの国の誰にも絶対に再現させてはなりません」と述べ条約制定を訴えた。政府演説については記者団に「このままでは建設的なことはできないので出ないという発言は、唯一の戦争被爆国の政府が言うことではない」と批判した。

 

2016年12月17日

ニュース:日露首脳会談、ロシアの外交的勝利

日露首脳会談「外交的勝利」ロシア満足感
(毎日新聞2016年12月17日)

 

15、16両日の安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領の首脳会談を巡り、ロシアの報道や専門家の発言からは16日、北方領土問題でロシアが譲らなかったのに日本からは経済協力を得たとして「ロシアの外交的勝利」に終わったとの満足感が漂った。

 

大衆紙モスコフスキー・コムソモーレツは16日、「シンゾウ・アベの計画はうまくいかなかった」と書き出しから報じた。長時間の会談にもかかわらず、安倍首相が国民に示すことができた成果は北方領土での「共同経済活動だけ」と皮肉った。長年、日露関係に従事してきたパノフ元駐日大使は経済紙ベドモスチに、共同経済活動を行えばロシアの主権を認めることにつながるとして日本がこれまで拒否してきた経緯に触れ、実現すれば「日本側の歴史的譲歩となる」と述べた。

 

カーネギー財団モスクワセンターのアジア専門家ガブエフ氏は同紙に、共同経済活動を実施しても「(領土問題解決という)日本の主要目的に近づくことはない」と断じた。さらに安倍首相は共同経済活動で「特別な制度」を掲げるが「プーチン氏に聞けば単に『日本の投資家がロシア領に来る』と答える」と強調し、「ロシアの動きは成功となる」と分析した。一方、下院外交委員会のスルツキー委員長はインタファクス通信に「平和条約を念頭に置いた、特別な制度での共同経済活動の合意は歴史的なことで、両国の利益に応えたものだ」と評価した。同時に今回のプーチン氏訪日は「先進7カ国(G7)の対露制裁網の突破だ」と意義を語った。

 

2016年11月14日

ニュース:安倍政権、日印原子力協定に署名

日印 原子力協定に署名…NPT未加盟国とは唯一
(毎日新聞2016年11月11日)

 

安倍晋三首相は11日、来日しているインドのモディ首相と首相官邸で会談し、インドへの原発輸出を可能とする日印原子力協定で最終合意した。両首脳は会談後、協定の署名式に立ち会った。日本が結ぶ原子力協定はこれで15カ国・機関になるが、核拡散防止条約(NPT)の未加盟国はインドが唯一となる。軍事転用を防ぐため、インドが核実験を実施した場合は協定を停止する方針も別文書で確認した。協定は国会承認を経て発効する。

 

安倍首相は会談後の共同記者発表で「日印新時代を飛躍させる素晴らしい会談となった」と強調。モディ氏も「協定は両国でクリーンエネルギーのパートナーシップを構築する上で歴史的一歩を刻む」と応じた。原子力協定は原発関連の資機材や技術、核物質の軍事転用や第三国への横流しを防ぐ法的拘束力のある取り決め。日本は協定締結でインドへの原発輸出に弾みをつける考えだ。ただ、NPT未加盟国のインドは同条約で禁止されている核兵器を保有し、今回の協定ではインド国内でのウランの濃縮と再処理も認めた。今回の協定署名は、唯一の戦争被爆国としてNPTによる核不拡散を推進する日本の立場と相いれないとの批判も日本国内に根強く、今後論議を呼びそうだ。

 

インドが核実験を実施した場合の規定について、日本は当初、協定に盛り込むことを主張したが、インドは「核政策は主権に関わる」などと拒否。別文書には協定停止の条件として「核実験実施時」と明記せず、インドが2008年9月に核実験のモラトリアム(一時停止)を発表した声明を協力の基礎と位置づけ、「基礎が変更された場合に(協定終了の)権利を行使できる」とするにとどめた。日本は、フランスや中国とNPT加盟前に協定を結んだが、両国とも1992年に加盟している。会談ではまた、日本の新幹線方式が導入されるインド初の高速鉄道について、18年着工、23年開業を目指し協力することで合意した。高速鉄道はインド西部の商業都市ムンバイとアーメダバード間の約500キロを結ぶ。

 

2016年11月04日

ニュース:中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働

中国、東シナ中間線付近で新掘削施設稼働…外相
(2016.11.1読売新聞)

 

岸田外相は1日午前の閣議後記者会見で、中国が東シナ海の日中中間線付近に新たに移動式掘削施設を設置し、稼働させていることを確認したと明らかにした。ガス田開発のためとみられ、今後、中国による海上施設が設置されれば17基目となる。岸田氏は「累次の申し入れにもかかわらず、一方的な開発行為を継続していることは極めて遺憾だ」と批判した。

 

外務省は10月下旬、日中中間線の中国側で掘削施設を確認し、外交ルートを通じて中国政府に抗議した。海上施設や土台は建造されていないが、すでに掘削が始まっている模様だ。東シナ海では、日中間の境界が画定していない。日中両政府は2008年、ガス田の共同開発などで合意したが、交渉は中断している。現在、日中中間線付近には海上施設16基があり、このうち1基にはレーダーと監視カメラが設けられていることが分かっている。

2016年10月31日

ニュース:核兵器禁止条約、日本反対

核兵器禁止条約、交渉入り決議 「核の傘」重視、日本反対
(2016年10月29日、朝日新聞)

 

国連総会第1委員会(軍縮)で27日、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」について来年から交渉を始めるとの決議が、123カ国の賛成多数で採択された。核保有国の米ロ英仏などは反対したが、唯一の戦争被爆国である日本も反対に回り、被爆者らから厳しい批判が出ている。

 

反対の理由について岸田文雄外相は28日、「核保有国と非核保有国の間の対立をいっそう助長し、亀裂を深めるものだからだ」と説明した。日本政府は、決議が「米国の核抑止力(核の傘)に依存する安全保障政策と相いれない」として早くから賛成はしない方針を固めており、反対を訴えていた米国に同調して自らも反対に回った形だ。

 

米国は決議について「安全保障体制を下支えしてきた長年の戦略的安定性を損ねかねない」などと強く反対を表明。自らが主導する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国にも、反対するよう文書で求めていた。日本が反対票を投じたことについて、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が日本政府に抗議文を送るなど、被爆者らは一斉に反発している。岸田外相は「私としては交渉には積極的に参加し、主張すべきことは主張していきたいと考えている」と述べ、交渉のための会議には参加すべきだとの考えを示したが、外務省幹部は慎重な姿勢を示しており、日本がどのようにかかわっていくかは不透明な状況だ。

 

決議は核兵器を禁止する法的措置を交渉する国連会議を2017年3月と6~7月に開催するように求める内容。年内に国連総会本会議で採択され、核兵器の法的な禁止をめぐる本格的な議論が初めて国連の枠組みで行われることになる。