世界の農業

 

世界の農業

 

世界の穀物生産は、輸出力の大きい少数の農業国が実質的に支えている。小麦の生産が世界で最も多いのは中国で、第二位はインド、第三位のアメリカはとうもろこしの生産高第一位でもある。

 

小麦は、春小麦と冬小麦があり、しかも北半球と南半球で収穫が違うなど年間を通して世界のどこかで収穫されている。

 

小麦の原産地は西アジア、米の原産地はアジア南部といわれている。小麦は、欧米人の主食物であるが貿易量も多く世界中で消費されているが、米は主な生産地であるアジアで大部分が消費されている。

 

小麦の貿易量は穀物全体の約40%を占める。

 

コメは、熱帯から温帯にかけての地域が主要な産地となっている。コメは自給性の穀物であり、大生産国は、国内の自給に回る場合が多い傾向がある。輸出に関しては、タイや、近年ではインドネシアの割合が高い傾向がある。

 

米は、生産国の大部分が消費国であるため商品作物としての栽培量が少なく、小麦と比べて国際商品としての性格が弱い。

 

米は現在もアジアがその生産量のほとんどを占め、アメリカ合衆国は世界の約1.6%、オーストラリアは0.2%と少ない。

 

米は労働集約的栽培で生産しているのに対して、小麦は大型機械を利用した大規模経営がなされている地域が多い。世界の生産量ではやや小麦の方が多い。

 

世界の穀物生産は、輸出力の大きい少数の農業国が実質的に支えている。小麦の生産が世界で最も多いのは中国で、第2位はインド、第3位はアメリカはとうもろこしの生産高第1位である。

 

 

農業形態

オアシス農業は、乾燥地域で湧水などので水を利用して行う農業であり、ナツメヤシなどの樹木作物だけでなく、小麦などの穀物も栽培されている。

 

企業的穀物農業は、大型農業機械を使用して大規模に生産を行う農業であるが、土地生産性及び労働生産性も高く、南北アメリカやオーストラリア、ウクライナから西シベリアなどに特有の農業形態である。

 

混合農業は、穀物の栽培と家畜の飼育とを組み合わせた農業で、三圃式農業から発展した農業の形態であり、ヨーロッパでみられる。

 

地中海式農業は、地中海沿岸に特有の農業の形態であり、降水量が少ないが、小麦や大麦などの穀物も栽培され、乾燥に強いブドウなどの樹木作物が栽培されている。オリーブ、コルクがしなど。

 

プランテーション農業は、熱帯地域で茶などの作物を栽培する農業であり、農園の規模は大きく生産された作物の輸出も行われており、アフリカなど旧植民地の特有の農業の形態である。