アフリカの地誌

 

赤道はアフリカでは、ケニア、コンゴ、ガボン付近を横断している。

 

ナイル川は、アフリカ大陸の赤道付近を水源とする外来河川であり、北流して地中海に注ぎ、河口近くのアレクサンドリア付近には円弧上の三角州が形成されている。世界最長の河川である(6690km)。

 

エジプトでは、ナイル川に洪水調整と灌漑のためのアスワン・ダムと、アスワン・ハイ・ダムとが完成し、広大な耕地が開かれ、米作も普及したが、塩類が集積して地力が低下するなどの問題が発生している。ナイル川の中流・下流は砂漠気候地帯であり、灌漑農業が行われ、主な生産物は小麦・綿花・なつめやしなどである。ダムの建設で灌漑の規模が拡大された。

 

<北部(イスラム)>

エジプトは、国土の大半が砂漠気候で、降水量は極めて少ない。農業人口は多いものの、耕地は大河流域に限られており、外貨獲得源は、海外出稼ぎ労働者からの送金、観光収入、運河通航料収入などである。主な宗教はイスラム教、キリスト教である。

 

アルジェリアは、1950年代以前にフランスから独立した国で、アルジェが首都であり、主に石油を輸出し、OPECに加盟している。

アルジェリアは、地中海沿岸が地中海性気候、中部がステップ気候、南部が砂漠気候となっている。可耕地が国土の10%としかなく、農業は振るわないが、石油、天然ガスが豊富である。主な宗教はイスラム教スンニ派である。

 

モロッコは、中央を走るアトラス山脈を中心に気候が分かれ、北部及び西部の海岸平野は地中海性気候で、夏の高温期に乾燥する。また、南部は砂漠気候となっている。リン鉱石、鉛が中心の鉱業とオリーブ栽培などの農業が主要産業である。主な宗教はイスラム教スンニ派である。

 

<サハラ以南>

サハラ砂漠に隣接するサヘル地方では、人口増加に伴う耕地の拡大や家畜の過放牧によって地力が低下し、砂漠化が進んでいる。綿花など、輸出用換金作物の生産が奨励されるため、食料がますます不足し、慢性飢餓地帯といわれている。

 

ガーナは、ブラック・アフリカで史上最初の独立を達成した国である。

 

ナイジェリアは、アフリカ最大の人口を有し、ブラック=アフリカでは最大の産油国である。

 

エチオピアは、1950年代以前に独立した国で、南部のカッファ地方はコーヒーの産地であり、青ナイル川の水源の湖がある。

 

ケニアは、首都ナイロビが高地に立地し、南部のサバナには野生動物の保護地域がある。

ケニアは、国内を赤道が通り、標高、緯度の違いにより、熱帯気候や乾燥気候がみられる。農業は中心産業で、コーヒー、茶、サイザル麻が主要農産物である。観光収入は重要な外貨獲得源である。主な宗教はキリスト教、伝統宗教、イスラム教である。

 

ガーナでは、ポルタ川総合開発計画に基づいて、アコソンボ・ダムが建設され、灌漑と洪水の調整、水力発電がなされ、電力はアルミニウム工場で利用している。

ポルタ川総合開発計画により、カカオ中心のモノカルチャー経済を改め、自国のボーキサイトを使ってアルミニウム工業を興した。

 

タンザニアは、アフリカ大陸最高峰のキリマンジェロがある。

 

南アフリカは、アフリカ最大の工業国(アフリカ唯一の先進国)で、首都はプレトリアであり、2002年の環境・開発サミットが開催され、レアメタル(希少金属)の世界的産地である。

 

ジンバブエは、北部が温帯気候で、南部は砂漠気候となっている。また農産物は、とうもろこし、さとうきび、葉たばこであり、クロム鉱、ニッケル鉱、銅、金などの鉱物資源にも恵まれている。主な宗教はキリスト教、伝統宗教である。