大正天皇例祭(れいさい)は、第123代、大正天皇のご命日(崩御相当日)である12月25日に、歴代の天皇や皇族をまつる宮中三殿の「皇霊殿」で、毎年執り行われる皇室祭祀です(その日、天皇陛下は、天皇の装束「黄櫨染御袍」を着て拝礼される)。
また、同じ日、陵所で祭典があり、東京・八王子の大正天皇陵、多摩陵(たまのみささぎ)に、勅使が参向し、奉幣の儀を行い、皇族方の代表も拝礼されます。さらに、神宮・官幣社以下一般神社においても儀が設けられ山稜を遙拝します。
大正天皇例祭は、孝明天皇、明治天皇の祭祀と同様に先帝以前三代の祭祀で、*小祭として斎行されますが、小祭ながら、天皇・皇太子以外に皇族方も *大祭と同様にお出ましになります。
なお、祭儀を行うことが定められた式年(崩御の年より3・5・10・20・30・40・50・100年目および以後100年毎)の崩御日に相当する日には、大正天皇式年祭が大祭として斎行されています。この時は、天皇による、山陵での行幸御親祭があり、皇霊殿では代わりに掌典長(皇室の祭祀を統括する役職)が祭儀を行います。
*小祭:掌典長が祭典を執行し,天皇が拝礼する
*大祭:天皇が皇族および官僚を率いて親(みずか)ら祭典を行う
(関連投稿)
他の宮中祭祀については、本HP「日本の皇室」の中の「宮中祭祀・宮中行事」を参照下さい。
(参照)
大正天皇例祭(Wikipedia)
皇室祭祀(ジャパンナレッジ)
意外と知らない「天皇誕生日」の始まりとルール
(2021/02/23、文春オンライン)
天皇陛下「大正天皇例祭の儀」にのぞまれる
(日テレニュース、2020年12月25日)
投稿日:2025.4.18