天皇制:万世一系の皇統の弥栄

 

天皇制と「皇室問題」についての提言

男系天皇の伝統を護持

旧宮家の皇族復帰

 

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◆ 皇室問題とは?

 

現代の日本皇室は、安定的な皇位継承(男系男子)の維持と、皇族数の減少とという、皇室の存続に関わる2つ喫緊の課題に直面しています。

 

とりわけ、次世代の皇位継承資格者は秋篠宮家の悠仁さまのみとなっていることから、悠仁さまの次の世代で男子が生まれなければ、男系男子の皇統が途絶える可能性があるなど、安定的な継承に向けた対応が急務となっています。また、女性皇族が結婚後に皇籍を離れる制度により、皇族数が減少し、活動の担い手が減るという問題も指摘されています。

 

これに対して、女性・女系天皇の容認、旧皇族の男系男子の皇籍復帰、女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」創設などが議論されていますが、結論は出ていません(法改正には至っていない)。

 

◆ 連綿と続く天皇家の歴史

 

日本は、初代の神武天皇から、現在の今上天皇(徳仁陛下)まで126代、約2700年(2026年現在で2686年目)にわたる万世一系の天皇を戴いています。かりに、「古事記」や「日本書紀」の神話世界として切り離したとしても、100代にわたり同じ皇統で続いています。

 

その間、中継ぎとしての女性天皇は存在しましたが、女系天皇は一人も存在せず、日本の皇室は、千数百年にわたり、男系でつないできました。途切れることなく天皇が男系であったことが、「万世一系の天皇」と呼ばれる所以です。

 

これにより、現代世界において、「天皇」という称号を公式に用いている君主は、日本の天皇陛下以外には存在しません。天皇というのは世界で唯一の存在です。

 

そうした歴史の重みや、その唯一の存在である天皇が男系であるという事実、また天皇家という国民の象徴としての権威と存在感が、日本の社会の安定にどれだけ助けになっているかを鑑みるならば、この伝統を現代の私たちもしっかりとつないでいくことが、未来の世代への責任です。

 

万一、連綿と続いてきた天皇家が、男系から女系に代わった場合、それで、天皇制は残るでしょうが、その天皇家は、神武天皇から2700年あまり続いた天皇家ではありません。

 

万策が尽きているならまだしも、男系天皇を維持できる手段が残されているならば、その方法を追求すべきです。その手段こそが、戦後、GHQ(連合国総司令部)の占領政策のあおりを受けて、皇室離脱を強いられた旧宮家の男系男子の方々に皇籍復帰をしていただくことです。

 

◆ 旧皇族の男系男子の皇籍復帰

 

皇籍離脱した旧11宮家を含めた「男系男子(父方に天皇の血筋を引く男性)」の具体的な合計人数は、皇籍復帰の対象となり得る候補として、旧11宮家の末裔(男系男子)が数十名レベルで存在しているとされています。

 

これにより、悠仁さま以外の、皇位継承資格者の数を増やすだけでなく、皇族数を確保することも可能になります。なお、現皇族が、旧宮家の男系男子を養子に迎え、皇族身分を取得する…という「養子案」もありますが、これについてはまた別の機会にとりあげます。

 

いずれにしても、現在の「皇室問題」は、男系天皇を維持することを基本として解決を図るべきであります。

 

◆ 「愛子天皇」も男系天皇なのだか…

 

男系の天皇とは、父方に天皇の血筋を引く天皇のことで、ひらたく言えば、「その天皇の父が天皇」であった天皇のことです(ずっと遡れば、現在の歴史では神武天皇に到達する)。

 

ですから、仮に愛子さまが天皇になられたら、男系の女性天皇となり、男系の系譜に反することではありません。

 

しかし、「愛子天皇」を主張する人々は、「直系優先」かつ「第一子優先」(=「直系」の「第一子」優先)の考え方に立っています。皇室における「直系」とは天皇から親―子―孫……と直接つながる系統(天皇の直系卑属である子、孫など)をいい、直系優先とは、傍系(天皇の兄弟、伯叔父など)よりも優先する考え方です。

 

現在でいえば、徳仁天皇の愛子内親王が、天皇の弟でいらっしゃる秋篠宮様より優先されることになり、しかも「第一子優先」によって、女性天皇(愛子天皇)が誕生し、その後、女系天皇に変わります。

 

仮に、愛子さま(愛子天皇)が、一般男性と結婚されて、その子が天皇になれば、男子・女子にかかわらず女系天皇(女系の男子天皇または女系の女性天皇)(=母方のみに天皇の血を引く天皇)となるのです。

 

ですから、愛子天皇になっても、男系の天皇なので、問題ありませんが、現在、女性天皇・女系天皇の容認を求める人々が主張するように「直系優先の原則」と「第一子優先主義」が採用されれば、必然的に女系天皇の誕生を許すことになります。

 

したがって、女性天皇が認められ、愛子天皇が誕生したとしても、それは、これまでの皇室の歴史がそうであったように、女性天皇は一代限りで、次の男系男子の天皇が即位するまでの「おつなぎ役(中継役)」でなければなりません。

 

◆ 皇室典範の改定をするなら…

 

現行の皇室典範では、直系・長系(年長者)を優先する考え方を土台にして、第1条で、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と規定し、皇位継承資格を「男系男子」に限定しています。また、第2条では、皇位の具体的な継承順序(直系、長系、近親優先)を規定していることから、「男系男子」の中での直系優先が確立しています。

 

この皇室典範の規定に従って、現在の皇位継承順位第1位が秋篠宮文仁親王殿下、第2位が悠仁親王殿下‥‥の順で、愛子さまには皇位継承権はありません。

 

現在、愛子天皇を望む一部の強力な人たちは、皇室典範を改正して、「男系男子」の規定を実質的に廃し、「第一子優先主義」を明記させることにあります。ですから、「男系が維持されるなら、皇室典範を改正して、愛子天皇を認めてもよい・・・」と安易に妥協してはいけないのです。

 

そこで、むしろ、男系による皇位継承をより安定的にするために、皇室典範第1条に、但書きとして、「皇位継承の男系男子が不在の場合、一代に限り、皇統に属する男系女子の継承を認める」を付記するという法律改正を提案します。

 

そう考える理由は、近年、「愛子天皇」の誕生を求める人々は、SNSやさまざまなニュースサイトなどを使って、なんとか世論を盛り上げていこうする水面下の動きが活発になっているからです。

 

ある有名なニュースサイトには、「やっぱり”愛子天皇”を実現するしかない」、「愛子さまを天皇に!」「だから国民は愛子天皇を求める…」、「愛子さまにあって悠仁さまにはない…」といった見出しが躍るようになっています。しかも、こうした記事は、ほぼ限られた出版社から出され、大方、同じ筆者が書き続けています。

 

内容を読むと、必ず、「国民の8割が愛子天皇を望んでいる…」という記載が含まれています。これは完全に印象操作で、何度も何度も、こうした記事を目にすれば、「国民はみんな愛子さまが天皇になってもらいたいと思っている」と錯覚を起こさせてしまいます。

 

アンケート調査というのは、質問の仕方によって大きく結果が変わってきます。単に、「女性天皇を認めてもよいと思うか?」的な質問であれば、8割が肯定的に答えたかもしれません。

 

しかし、「愛子天皇」が意味するところは、皇位継承順位の1位に愛子さまがなられることなので、「天皇には、悠仁さまより愛子さまに就いてもらいたいか」というような、明確な聞き取り調査が全国規模で実施された上での主張になるべきです。この問いに対して、日本国民の8割が愛子天皇がよいと答えるとは到底、思えません。

 

さらに、秋篠宮家を批判した記事や動画も散見されており(そのなかには悪意のある内容も含まれている)、皇室を分断させるような世論形成ができていくことが懸念されます。

 

こうしたことにならないためにも、皇室典範1条を改定するのであれば、前述したように、「皇位継承は男系男子」を大前提に「女性天皇はつなぎの一代限り認める」の但書条項を付けることによって、皇位継承の道筋をはっきりさせるべきではないかと考えます。

 

◆ 皇室典範には特別な地位を!

 

これは、政策提言ではありませんが、そもそも、皇室典範の改正が、一般の法律改正と同じように、単純多数決で決さられることに違和感を覚えます。皇室の憲法である皇室典範は、一般の法律とは異なる地位が与えられるべきです。

 

2004年、自ら「改革ブーム」を起こした小泉純一郎首相は、若い世代の男性皇族の不在を問題視し、「皇室典範に関する有識者会議」を設置。「女性、女系天皇を認める。皇位継承は長子優先」の方向で審議が始めようとしました。あのとき、悠仁さまが誕生されなければ、時の勢いだけで、皇室典範が改正され、女系天皇の道が拓かれてしまったかと思うと将来に大きな不安を感じてしまいます。

 

 

(投稿日:2026.2.11)

むらお政経塾 「レムリア」