明治天皇例祭

 

明治天皇例祭は、明治天皇のご命日である7月30日、皇居・宮中三殿の歴代天皇や皇族がまつられている皇霊殿で執り行われる祭祀です。また、伏見桃山の陵所においても掌典により祭祀が行われ、夜には御神楽も奏されます。

 

当日、天皇陛下が「明治天皇祭の儀」に臨まれますが、例祭は小祭なので、天皇陛下の代理として、宮内庁の掌典職が祭典を行い、陛下が拝礼するという形がとられます。ただし、明治天皇例祭は、他の小祭と異なり、天皇陛下と皇太子殿下の御拝礼だけでなく、皇后陛下や皇太子妃殿下、宮家の成年皇族方も参列して、皇霊殿前の幄舎(あくしゃ)から拝礼されます。(ご欠席の場合は、お住まいで「ご遙拝・お慎み」される)。

 

これは、明治天皇例祭は、明治41年(1908)の「皇室祭祀令」公布以来、「先帝以前三代」の天皇だけ特別に崩御相当日に、毎年の例祭(小祭)と式年ごとの式年祭(大祭)が行われる特別な祭祀だからです。なお、「先帝以前三代」とは、令和2年(2020)現在、平成の天皇が上皇として御健在ですので、昭和天皇よりも前の孝明天皇・明治天皇・大正天皇が該当します。