ドイツ

 

ドイツ近現代史

 

<ドイツの地誌>

ドイツは、国土の約半分が農用地となっているが(農地率、約34%)、北部は、気候が冷涼なために小麦や大麦などの穀物栽培には適さず、てんさいやジャガイモを栽培する畑作が中心となっている。しかし、中南部は、特にライン川流域での農業生産は活発で、小麦などの生産が活発な穀倉地帯となっている。そのため、ドイツの食料需給率は約80%を超えたものとなっている。

 

北ドイツ平原に広がるハイデと呼ばれる荒地では酪農、中部では小麦やジャガイモなどの混合農業、ライン川沿いでは小麦のほかに果樹、野菜などが栽培されている。

 

ドイツは、ルール炭田の石炭とライン川の水運により、ルール工業地域を中心に近代工業が発達している。

 

産業革命以後、豊かな石炭資源とともに近代工業が発達していたが、第二次世界大戦後、一時工業は衰退した。しかし、その後重化学工業に重点を置き、大企業を中心とした高度の技術による工業化を進め、現在ではEU諸国最大の工業国となった。