アジアの地誌

 

ユーラシアの湖

アラル海は、中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンにまたがる内陸湖で、かつてはその面積は世界第4位であった。最近では環境問題が深刻化しており、綿花栽培のための灌漑用取水によって流入量が減少し、水位が著しく低下し、表面積が縮小している。これにより、周辺地域の生態系に極めて深刻な影響がでており、豊富だったチョウザメやニシンが減って漁業も大きな打撃を受けている。

 

旧ソ連のアラル海に流れ込むアムダリ川流域では、カラムーム運河計画に基づいて旧ソ連領中央アジアの綿花栽培のための過度の取水によって水量が激減し、アラル海自体消滅の危機が生じている。

 

 

メコン川は、中国南部チンハイ(青梅)省を上流とし、ラオスからタイ国境を流れ(ラオスとタイの国境を形成)、カンボジア・ベトナム南部を貫通して南シナ海に注ぐ国際河川である。ベトナムとカンボジアをまたがる地域では、早くから水稲栽培が盛んであった。また、ベトナムのメコンデルタでは浮稲栽培がみられる。