2019年12月25日

ニュース:バチカンからクリスマス・ミサ

ローマ教皇がクリスマスのミサ キリスト生誕の地にも信者集まる

(2019年12月25日 AFP)

 

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は24日夜、キリスト教カトリックの総本山であるバチカンのサンピエトロ大聖堂でクリスマスのミサを執り行った。教皇は、イエス・キリストの誕生を祝うことは「われわれの最も邪悪な部分も含め、神が私たちを愛し続けていること」を人類に思い起こさせてくれると指摘。ミサに集った人々に「あなたは間違った考えを持ったり、事態を完全に台無しにしたりすることもあるかもしれないが、神はあなたたちを愛し続ける」と呼び掛けた。

 

また、イエス・キリストの生誕地とされる中東のベツレヘムでも24日、ミサが行われ、世界中から集まった信者らが祈りをささげた。ベツレヘムはパレスチナ自治区ヨルダン川西岸にあり、多くのパレスチナ人や外国人らが聖誕教会)やその周辺に集まった。ベツレヘムはもう一つの聖地エルサレムとも近いが、イスラエルが設置した壁により隔てられている。しかしパレスチナの教会指導部の顧問によると、2019年にガザ地区から出ることを希望した900人あまりのうちイスラエル当局が許可を認めたのはおよそ300人で、ベツレヘムでミサに参加できたガザ地区のキリスト教徒は昨年より少ないという。ガザ地区とベツレヘムがあるヨルダン川西岸は遠隔地となっており、往来にはイスラエル当局の許可が必要となる。

 

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降誕祭2019:教皇フランシスコによる「ウルビ・エト・オルビ」

(2019.12.25、バチカンニュース)

 

教皇フランシスコは、2019年度の降誕祭に、ローマと全世界に向けたメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。12月25日、2019年度の降誕祭を迎え、教皇フランシスコは、ローマと全世界に向けたメッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」をおくられた。24日午後、教皇はバチカンの聖ペトロ大聖堂で、主の降誕の荘厳な深夜ミサを捧げられた。明けてクリスマスの朝、ローマには、透き通った青空が広がった。イタリア北部ヴェネト産のモミノキと、トレンティーノ=アルト・アディジェ州スクレッレの人々の手によるプレゼピオ(イエスの降誕の場面を表した馬小屋の模型)で飾られた、バチカンの聖ペトロ広場には、教皇の祝福を求めて、世界中の巡礼者らが詰めかけた。

 

正午、教皇は、聖ペトロ大聖堂の中央バルコニーから、クリスマスのメッセージを読み上げると共に、ローマと全世界の人々に向け、教皇祝福をおくられた。教皇フランシスコの2019年度のクリスマス・メッセージは次のとおり。

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「闇の中を歩む民は、大いなる光を見た」(イザヤ9,1)

親愛なる兄弟姉妹の皆さん、主のご降誕おめでとうございます。

母なる教会の胎から、この夜、人となられた神の御子が再び生まれました。その幼子の名はイエス、「神は救う」という意味です。永遠の無限の愛であられる御父は、世を裁くためでなく、救うために(参照:ヨハネ3,17)、御子を遣わされました。御父は御子を限りないいつくしみと共に与えられました。御子はすべての人のために、そして、永遠に与えられたのです。イエスは、夜の闇と寒さの中に灯された小さな炎のようにお生まれになりました。

おとめマリアから生まれたこの幼子は、人となった神の御言葉です。それはアブラハムの心と歩みを約束の地へと導き、神の約束を信じる者たちを今も惹きつける御言葉です。それは、ユダヤ人たちを隷属からの解放の歩みの中で導いた御言葉です。そして、それは太陽よりも光り輝く御言葉、人間の小さな子どもの姿をとられた、世の光、イエスです。

 

それゆえに、預言者イザヤは叫びます。「闇の中を歩む民は、大いなる光を見た」(同9,1)と。そうです、人間の心に闇があっても、キリストの光はもっと大きいのです。個人や家族、社会の間に闇があっても、キリストの光の方がずっと強いのです。経済や地域政治、環境上の紛争に闇があっても、キリストの光はそれに勝るのです。

中東や世界の様々な国で戦争や紛争に苦しむ多くの子どもたちに、キリストが光となりますように。

ここ10年の、国を引き裂く対立の終結をいまだ見ることができないでいる、愛するシリアの人々に、キリストが慰めとなりますように。善意の人々の良心を揺さぶり、統治者や国際共同体に、地域の人々の安全と平和な共存を保証し、苦しみに終止符を打たせる解決を、見出させることができますように。

キリストがレバノンの人々の支えとなりますように。同国が現在の危機から抜け出し、すべての人の自由と調和ある共存のメッセージとしての、その召命を再び見出すことができますように。

 

主イエスが、人間の救い主としてお生まれになった聖地にとっての、光でありますように。そこでは、多くの人が苦難にも信頼を失うことなく、平和と安全と発展の日を待ち続けています。

主イエスが、社会的緊張状態にあるイラク、重大な人道危機に見舞われているイエメンにとって、慰めでありますように。

ベツレヘムの幼子が、アメリカ大陸全土の、希望でありますように。同大陸では、様々な国が社会的、政治的な動揺の中にあります。

幼子イエスが、政治と社会の緊張に長く苦しむベネズエラの人々を励まし、必要な助けが欠けることのないようにしてくださいますように。正義と和解の促進に尽くし、いろいろな危機や一人ひとりの尊厳を蹂躙する様々な形の貧困の克服のために働く人々の努力を祝福してくださいますように。

 

世の贖い主が、恒久平和のための具体的解決を渇望する愛するウクライナにとっての、光でありますように。

お生まれになった主が、アフリカの人々の光でありますように。アフリカでは、人々を家や家族と別れさせ、移民することを余儀なくさせる社会・政治的状況が続いています。

主が、長引く紛争に傷ついたコンゴ民主共和国東部の人々にとっての平和でありますように。主が、暴力や自然災害、健康上の危機に苦しむ人々の慰めでありますように。

主が、信仰のために迫害される人々、特に拉致された宣教者や信徒たち、ブルキナファソ、マリ、ニジェール、ナイジェリアにおいて、過激派グループの攻撃の犠牲となっている人々にとって、慰めでありますように。

天から地上に降りられた神の御子が、これらの、また他の不正義によって、安全な生活への希望をもって移民せざるを得ない人々の、守りであり支えでありますように。不正義が、彼らに砂漠や海を旅させ、そこを墓場にしてしまいます。不正義が、彼らを言語道断の搾取、あらゆる形の隷属、非人道的な留置施設での拷問にあわせています。不正義が、彼らを尊厳ある生活への希望が持てると思われる場所に押しやり、そこで彼らを無関心の壁に突き当たらせるのです。

 

インマヌエルが、すべての傷つく人類のための、光でありますように。わたしたちの頑なで利己的な心を和らげてくださいますように。そして、わたしたちを愛の道具としてくださいますように。

わたしたちの貧しい顔を通して、世界中の子どもたち、特に見捨てられた子どもたち、暴力を受けた子どもたちに、その笑顔を与えてくださいますように。わたしたちの弱い腕を通して、貧しい人に服を着せ、飢えた人にパンを与え、病気の人の世話をさせてくださいますように。わたしたちの頼りない同伴を通して、お年寄りや孤独な人、移民や疎外された人々と共にいてくださいますように。

このお祝いの日に、インマヌエルがすべての人々にその優しさを与え、この世の闇を照らしてくださいますように。

 

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ノートルダム大聖堂 火災でクリスマスミサ開かれず

(2019年12月24日 NHK)

 

フランス・パリの観光名所、ノートルダム大聖堂では、ことし4月に起きた大規模な火災のため、クリスマスのミサが開かれないことになりました。850年の歴史を持つ大聖堂でミサが開かれないのは、フランス革命後の混乱で中止された1803年以来のことで、市民からは速やかな復興を望む声が聞かれました。パリ中心部にあり、世界遺産にも登録されているノートルダム大聖堂では、ことし4月に起きた火災で、高さ90メートル余りのせん塔や屋根の大部分が崩れ落ちました。

 

火災から8か月がたった今も、壁や天井の崩壊を防ぐための補強工事が続いていて、大聖堂ではことしはクリスマスのミサを執り行わないことを決めました。850年の歴史を持つノートルダム大聖堂では、第2次世界大戦中のナチスドイツの占領下でもクリスマスにはミサが開かれていて、ミサが開かれないのはフランス革命後の混乱で略奪や襲撃などの被害に遭った1803年以来だということです。