立春

 

  • 立春と二十四節気

 

一般的に、2月4日は、立春(りっしゅん)で、暦の上で春が始まる日と解されています。なぜ、2月4日が立春なのかと言えば(もっとも2021年の立春は、2020年が閏年となることから2月3日になる)、古代中国で作られた二十四節気(にじゅうしせっき)と呼ばれる暦を元に定められているためです。

 

二十四節気(にじゅうしせっき)は、地球と太陽の位置関係、つまり太陽の運行に基づいて作成され、1年で最も昼の長い日を夏至、1年で最も昼の短い日を冬至、昼と夜の長さが同じ日を春分・秋分と定めています。より具体的には、まず「夏至を夏の中心」、「冬至を冬の中心」そして「昼と夜の長さが同じ春分・秋分を春の中心と秋の中心」として1年を4等分し、春夏秋冬を決めたとされています。夏至、冬至、春分、秋分は、合わせて「二至二分(にしにぶん)」と呼ばれ、さらに、この4つの節気(夏至、冬至、春分、秋分)を基準として1年を24分割するのです。

 

立春はこの冬至と春分のちょうど中間の日で、暦の上ではこの日から春が始まります。2月上旬の立春だけでなく、立夏(5月上旬)・立秋(8月上旬)・立冬(11月上旬)も、それぞれ夏秋冬の始まりの日として重要な節気とされます。なお、立春・立夏・立秋・立冬を「四立(しりゅう)」、また、二至二分と四立を合わせて「八節(はっせつ)」と言います。

 

「二十四節気」は、もともと農業を指導するために作られた暦とされ、古代中国の殷(BC1600~BC1046)の頃に「二至二分」が、西周(BC1046~BC770)の頃に「八節」が、春秋戦国(BC770~BC221)の頃に「二十四節気」がそれぞれ成立したそうです。なお2016年に中国の「二十四節気」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

 

 

  • 日本と二十四節気

 

日本では、平安時代に、二十四節気(にじゅうしせっき)に取り入れられ、これに基づた暦が使われるようになったと言われています。ただし、日本と中国とでは位置も気候も異なり、中国の二十四節気は必ずしもすべてが日本の気候に合うものではなく、季節感にずれがあります。例えば、立春の日、ニュースなどで、「暦の上ではもう春です」とよく言われるように、立春と言ってもまだまだ冬真っ只中なのです。日本では、2月が最も寒い月で、12月は1月、2月よりは暖かいのに対して、中国では1月が最も寒く、2月より12月の方が冷え込むそうです。それでも、二十四節気に基づく暦は、農業とは無関係に私たちの生活に根付いています。

 

実際、日本の二十四節気(にじゅうしせっき)に基づく暦でも、1年は24等分され、それぞれに名前が付けられています。例えば、春の節気は、立春(りっしゅん)から春が始まって、雨水(うすい)、啓蟄(けいちつ)、春分(しゅんぶん)、清明(せいめい)、穀雨(こくう)と続きます。

 

 

  • 立春と雑節

 

さらに、日本では、二十四節気だけでは日本の気候の説明には足りないので、日本だけの節気で「雑節」(ざっせつ)というものを設けました。例えば、「八十八夜」とか「二百十日」というのは、いずれも立春から数えた日にちを言います。「八十八夜」(はちじゅうはちや)は、立春から88日目は5月2日ごろで、この頃、イネの苗代(イネの苗を作る場所)を作ったり、作物の種まきをしたりする日です。「二百十日」(にひゃくとおか)は、9月1日ごろで、台風の多い日と言われています。雑節はほかにも、「入梅」、「土用」、「彼岸」、「半夏生」などがあり、実は「節分」もこの雑節に入ります。

 

 

  • 立春と旧正月

 

一方、立春は、旧暦の旧正月のことと勘違いされがちです。立春と旧正月は別物です。二十四節気が、太陽の運行にもとづいた暦であったのに対して、旧暦は、月の満ち欠けを基準として、閏月で調整した暦です。これをよく太陰暦といいますが、この場合は文字通り、月の運行を基準にして作られる暦をいいます。実際は、月の満ち欠けは約29.5日で1周するので、これを一月(ひとつき)としていけば、実際の季節とずれることから、閏月を入れて1年の季節感を調整しているそうです。また、旧暦の場合、旧正月(旧暦の1月1日)は、必ず朔(さく)と呼ばれる新月の日になるように定めています。ですから、立春と旧正月が一致するのは約30年に1度しかないそうです。なお、中国の春節は、旧暦の旧正月のことを言います。

 

立春の「旬の食べ物・季節の料理」

いよかん

ポンカン

フキノトウ

 

立春の「季節の花」

福寿草(フクジュソウ)

黄梅(オウバイ)

ツバキ

プリムラ