2019年06月26日

宗教:大河ドラマ「いだてん」はインドの神様!

6月23日のNHK大河ドラマ「いだてん(韋駄天)〜東京オリムピック噺(ばなし)」の中で、韋駄天の意味を「足の速い神様のことだ」とか「だから御馳走様という」というなどドラマの中で、説明していました。日本人初のオリンピック選手、主人公金栗四三(マラソン)のニックネーム「いだてん」が、「いだてん」が神様の名前だったことを今になって知りました。自分の勉強不足を反省(よくよく考えれば韋駄天の天は仏教の天部を指している!)すると同時に、韋駄天がヒンズー教の神が由来であったことに驚きとある意味新鮮な気持ちになれました。

 

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韋駄天、その由来と意味

 

「韋駄天(いだてん)」とは、「足の速い神様」のことを指します。「韋駄天(いだてん) 」は、もともと古代インドの宗教バラモン教の神で、バラモン教がヒンドゥー教に継承された際には、破壊神・シヴァ(シヴァ神)の次男、軍神・スカンダとされました(兄の名は歓喜天だとか)。

 

韋駄天は、その後、お釈迦様が、仏教を興したとき、仏教の守護神として迎えられ、仏法と寺院を護る守護神とされました。インド仏教では、世界の中心にそびえるという聖なる山(須弥山)を四方に守る守護神がいて、それぞれ8人(計32人)の神様が仕えているという教えがあります。韋駄天はその四方(東西南北)を守る四天王のうち南を守る増長天に従う八大将軍の一人(三十二神将のリーダー)として信仰されるようになりました。

 

元々ヒンドゥー教の神様であった韋駄天(いだてん)が、仏教に取り込まれ、さらにインドから中国に伝えられる際、最初は「塞建陀(スカンダ)天」と音写で漢訳されました。それが何度も書き写される内に、一文字省略されたり、書き間違いが起きたり、さらには、道教の神様である韋将軍(いしょうぐん)とも混同されたりしながら、「韋駄天」となったと言われています。こうして、韋駄天は、仏教の神様となって、現在に至っています。

 

また、インドの伝承によると、お釈迦様がお亡くなりになられた日、捷疾鬼(しょうしつき:足の速い鬼)という鬼が、お釈迦様の御遺体から「仏舎利(ぶっしゃり:釈迦の遺骨・歯)」を盗んで、須弥山に逃げていきました。慌てた弟子たちが、韋駄天(いだてん) に仏舎利を取り返してほしいと頼むと、韋駄天は一瞬で、1280万キロともいわれる距離を駆け抜け、鬼(夜叉)を捕まえ、お釈迦様の歯を取り返したそうです。

 

この逸話から韋駄天は「速く走る神」とされ、それが由来となって、足の速い人を「韋駄天」と呼ばれたり、早い走り方、またとても速く走ることを「韋駄天走り(いだてんばしり)」と比喩表現したりするようになったそうです(韋駄天は「俊足の代名詞!」、身体健全(特に足腰)のご利益があるとも)。さらに「盗難・火難除けの神」ともされ、修行を妨げる魔障を走ってきて取り除いてくれるとして、寺院や僧侶の住居の守り神となっています。

 

さらに、インドの伝承では、韋駄天はその足の速さを生かし、釈尊(お釈迦様のこと)や、修行中の僧侶のために、東西を駆け巡って食べ物を集めて回って振舞ったことが、「ご馳走」という言葉の由来となりました。また、食後の挨拶の「ご馳走さま」という言葉も「足の速い神・韋駄天さま」からきています。こうして、今も、韋駄天は食卓を守る神様として慕われ、韋駄天を拝めば、食に不自由をしないという功徳があるとされています。寺院の厨房に祀られることも多いそうです。

 

<参考>

いだてん(韋駄天)とは?その意味と大河ドラマモデル金栗四三との関係

(2019年3月17日 ファンファンズ・カフェ)

 

歴史-文化 日本文化と今をつなぐ(2018/11/15、Japaaan記事)

仏像ワールド 韋駄天

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