2016年12月17日

ニュース:米国債保有、日本トップ

米国債保有、日本トップ 中国が通貨防衛で売却
(2016/12/16、日経)

 

米財務省が15日発表した2016年10月末の国際資本統計によると、米国債の国別保有額で日本が中国を抜き、2015年2月以来1年8カ月ぶりに首位になった。中国政府が人民元の急落を防ぐために外貨準備で保有する米国債を売り、ドル売り・元買いの為替介入を実施したことが大きい。日本も保有額をやや減らしたものの減少ペースはゆるやかだった。

 

中国の米国債の保有額は10月末で1兆1157億ドル(約130兆円)と前月よりも413億ドル(約4%)減少し、約6年ぶりの水準に低下した。通貨防衛のために外貨準備の米国債を取り崩したほか、米連邦準備理事会(FRB)による利上げで保有する米国債の価格が下落(利回りは上昇)するのを避けるために、ほかの国の国債などに資金を移したとの指摘もある。日本は1兆1319億ドルと前月に比べて45億ドル(0.4%)の減少。わずかに減ったものの、日銀によるマイナス金利政策の導入で国債の利回りが低水準で推移するなか、年金基金や生命保険会社などの機関投資家は米国債への投資を続けており、急激な減少は起きていない。

 

米国債の発行残高は市場で取引されているもので約14兆ドルで、このうち6兆ドル強を米国外の投資家が保有している。日本と中国は2カ国だけで合わせて海外勢の持ち分の約4割を占める。中国は2008年9月に世界最大の米国債保有国となった。2015年2月に為替介入のために米国債の持ち高を減らし、6年半ぶりに首位の座を明け渡したことがあった。FRBは量的緩和の出口に向かい、14日に1年ぶりの利上げに踏み切った。現在は緩和で買い入れた米国債のうち、満期が来たものは再投資して保有額を維持する政策を続けているが、将来的には再投資政策も縮小に向かうことになる。ただ、2兆ドル超を保有するFRBと、中国が同時に米国債の保有額を大きく減らすと、米金利の急上昇など不安定な動きにつながりかねない。今後、米国債の買い手として日本勢への期待が高まる可能性もある。

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