2016年10月31日

ニュース:核兵器禁止条約、日本反対

核兵器禁止条約、交渉入り決議 「核の傘」重視、日本反対
(2016年10月29日、朝日新聞)

 

国連総会第1委員会(軍縮)で27日、核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」について来年から交渉を始めるとの決議が、123カ国の賛成多数で採択された。核保有国の米ロ英仏などは反対したが、唯一の戦争被爆国である日本も反対に回り、被爆者らから厳しい批判が出ている。

 

反対の理由について岸田文雄外相は28日、「核保有国と非核保有国の間の対立をいっそう助長し、亀裂を深めるものだからだ」と説明した。日本政府は、決議が「米国の核抑止力(核の傘)に依存する安全保障政策と相いれない」として早くから賛成はしない方針を固めており、反対を訴えていた米国に同調して自らも反対に回った形だ。

 

米国は決議について「安全保障体制を下支えしてきた長年の戦略的安定性を損ねかねない」などと強く反対を表明。自らが主導する北大西洋条約機構(NATO)の加盟国にも、反対するよう文書で求めていた。日本が反対票を投じたことについて、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が日本政府に抗議文を送るなど、被爆者らは一斉に反発している。岸田外相は「私としては交渉には積極的に参加し、主張すべきことは主張していきたいと考えている」と述べ、交渉のための会議には参加すべきだとの考えを示したが、外務省幹部は慎重な姿勢を示しており、日本がどのようにかかわっていくかは不透明な状況だ。

 

決議は核兵器を禁止する法的措置を交渉する国連会議を2017年3月と6~7月に開催するように求める内容。年内に国連総会本会議で採択され、核兵器の法的な禁止をめぐる本格的な議論が初めて国連の枠組みで行われることになる。

 

 

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