2016年05月17日

ブログ:第三の旗「国民怒りの声」の立ち上げ

安保法制の国会審議の際、衆院審査会で参考人として招かれ「安保法制は憲法違反」と批判した弁護士で慶応大学名誉教授の小林節氏らが、5月、政治団体「国民怒りの声」を設立しました。5月9日に行われた会見での声明です。

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政治の使命は、国家権力を用いて主権者国民の幸福を増進することに尽きる。国民にとっての幸福の条件は、自由と豊かさと平和であり、然るに安倍政権は、まず世界のどこででも戦争のできる法律を成立させてしまった。その理由として、「中国と北朝鮮の脅威から我が国を守るため」と主張している。しかし両国の脅威が我が国の専守防衛を実際に超えうるかは疑わしい。そして何よりも、憲法9条が軍隊の保持と交戦権の行使を禁じているために、海外派兵はできないとしてきた政府自らの解釈との矛盾を説明できていない。それは政府自身が、公然と憲法を破ったことになる。これは立憲主義の危機である。

中略

さらに海外派兵を可能にした戦争法は、これまで70年にわたり平和でいられた我が国に、戦争の危険を現実のものにしてしまった。これはまた、国際社会における「平和国家」としてのブランドの放棄でもある。

このように、政治の使命、つまり主権者国民の自由と豊かさと平和の推進に逆行する政策を確信を持って推進している安倍内閣には一日も早く退場してもらわなければならない。

 

そのために、現行選挙制度のもとでは自公に学んで、野党は誠実に選挙協力をしなければならない、と私たちは熱心に主張し続けてきた。しかし現実には、(参院比例区での)野党統一名簿構想は頓挫してしまった。このままでは与党の勝利は目に見えている。そこで私たちは安倍政権の暴走は止めたいのだが、かといって未だに民主党政権の失敗を許すことができず、また共産党に投票する気にもなれない多数の有権者の代弁者たらんとして、ここに「第三の旗」を立てることにした。

 

基本政策は次の通りである。
1.まずなによりも言論の自由の回復。これはメディアや大学への不介入
2消費税再増税の延期と、真面目な行財政改革
3.辺野古新基地建設の中止と対米再交渉
4.TPPの不承認と再交渉
5.原発の廃止と新エネルギーへの転換
6.戦争法の廃止と関連予算の福祉教育への転換、また改正労働法生の改正等により共生社会に実現
7.憲法改正ならぬ改悪の阻止
以上。

 

記者からの「野党への票が割れてしまう懸念があるのでは」との質問に対し、小林氏は「裾野を広げなきゃいけない。中間層の受け皿のようなものがなきゃいけない」「理想的な形で野党共闘が実現するのであれば、引っ込んで応援に回ることもある。」と回答。このままで行ったら安倍暴走は止まらないんです。まずはとにかく旗を立てて、公平に、全ての人に参加してくださいと呼びかける」と述べた。

 

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政党立ち上げの声明で、久々に感じ入りました。基本路線にすべて賛同できたことだけでなく、小林教授の知性を伴う男気に感銘を受けました。安保法制の審議の時から「こういう政権は選挙で退場してもらうしかない」と主張されており、今回(失礼ながら)御高齢であるにも拘わらず、立ち上がられた行動力にも敬意を表したいと思います。

自分のことを顧みますと、私が最初に本気で政治の世界に入りたいと思ったのは、民主党の創設時です。民主党創設といっても民進党の前身ではなく、今、人気がない政治家の一人かもしれませんが、あの鳩山元首相が立ち上げた一番はじめの民主党です。当時、鳩山氏が主張した二つのフレーズが今でも私の政治観を支えています。それは、「健全な愛国心」と「基地なき(日米)安保」です。

 

国や郷土を愛する気持ちを持つことは日本人として当然です。ところが、愛国心=戦争とレッテルを貼られ、愛国心を持つことが間違いであるかのような、ある意味「洗脳」された日本にあってリベラル派とされた鳩山氏から飛び出したことに驚かされました。

 

在日米軍基地の存在は、アメリカの戦後直後から続く対日占領政策の一貫であると思います。冷戦期ならいざ知らず、ポスト冷戦の現代、在日米軍基地は、同盟とは名ばかりでアメリカの対外政策に利用されているだけです。もちろん、日本の安全保障にとって(安倍用語を使うなら)「トリクルダウン」的な恩恵はありますが、基本的にアメリカの国益にそっているだけの話しです。かといって、私は「反米」ではありませんし、日米安保条約の改定を明日にでもやれと主張しているのでもありません。現在、一独立主権国家に、ともに先進国とされている一方の国に、もう一方の国の軍事基地が存在しているのは、歴史的かつ冷静に考えれば、正常な姿ではあるはずがないとわかるはずです。

 

しかも、安保法制の内容が実行され、さらにはもし憲法が改悪されれば、日本は間違いなくアメリカの軍事戦略に沿った行動を強いられるでしょう。これは日本の国益に害する、本質的には、国民の幸福・安寧、自由と豊かさを奪うことになります。アメリカのように世界戦略の一環として海外へ軍を展開する意思のない日本にとって、中国や北朝鮮からの脅威に対しては、すぐには無理でも強力な個別的自衛権で対処できると考えます。そういう意味での「基地なき安保」は、今も魅力的な響きを感じます。

 

小林氏らの「国民怒りの声」は、来る参院選で小林氏を含む10名を候補者として擁立するそうです。そのうち5名を一般公募するとのことですが、「手を挙げたい」と思いましたが、投票用紙には候補者名を書ける全国一区の参院比例において、いまだ無名の私が万が一候補者になれたところで結果は見えていますね。

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