2016年12月19日

ビットコイン、11月取引最高

ビットコイン取引最高、11月15兆円超 9割が中国 個人、海外に資産逃避
(2016/12/18 日本経済新聞)

 

インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた。米大統領選後のドル高・人民元安を受けリスク回避の売買が膨らんだ。取引規制の網をかいくぐり、個人が仮想通貨を使い資産を海外に移す動きも広がる。

 

調査機関ビットコイニティーによると、11月の世界の取引高は1億7471万ビットコインだった。16日時点の相場で円換算すると15兆円強にのぼる。これまでの最高は3月の1億4856万ビットコインだった。ビットコインの売買が本格化したのは2013年以降。日本の取引シェアは数%とみられるが、盗難や消失に備える保険商品も登場し、取引の利用が広がり始めている。11月に取引が急増した背景には米大統領選と元安がある。選挙後の為替相場の混乱でリスクを避けるための商いが米欧でも膨らんだ。資金流入も加速し足元のビットコインの価格は780ドル前後と、米大統領選前より1割ほど上昇した。

 

中国には3つの大手取引所があり、合計の取引シェアは世界の9割で、15年8月の元切り下げ以降に売買高が急増。元安への警戒感がビットコインへの資金移動に拍車をかけた。元でビットコインを買い、それをドルなどの外貨に換え、外貨の両替制限をくぐり抜けているという。大手取引所の火幣は「11月は資産を海外に移すための取引が急増した」という。火幣では1日の送金額の上限をドル換算で15万ドル強の200ビットコインに設定。中国は個人の外貨両替を年5万ドルに制限するが、ビットコインは規制にかからない。中国では海外へのマネー流出が続く。中国の統計によると銀行を介した資金の出入りは11月まで17カ月連続で資本流出が流入を上回った。累計流出額は5千億ドルを超える。中国の外貨準備は11月に前月比で700億ドル近く減少。中国通貨当局は警戒を強めており、ビットコインから元やドルへの換金を制限するなどの規制強化を検討しているもようだ。

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