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2017年12月09日

ニュース:日本、巡航ミサイル導入正式表明

防衛相、巡航ミサイル導入正式表明「専守防衛に反せず」
(2017年12月8日、朝日新聞)

 

小野寺五典防衛相は8日の閣議後会見で、戦闘機から遠隔地の目標物を攻撃できる複数の長距離巡航ミサイルを導入する方針を正式に表明した。来年度予算案に取得・調査経費を計上する。ミサイルの射程は900キロに及ぶことから、北朝鮮のミサイル基地などをたたく敵基地攻撃能力があるという見方が強く、憲法9条に基づく「専守防衛」との整合性を問う声は根強い。

 

小野寺氏は会見でこの点について、「我が国に侵攻する敵の水上部隊や上陸部隊に対処する。敵基地攻撃を目的としたものではなく、『専守防衛』に反するものではない」と強調した。導入するのは航空自衛隊の主力機F15に搭載する「JASSM―ER」と「LRASM」(射程900キロ)と最新鋭ステルス機F35に搭載する「JSM」(同500キロ)。小野寺氏は「敵に近づくことなく、我が国に侵攻する敵の水上部隊や上陸部隊に対処することで、より効果的・安全に各種作戦を行うことが可能になる」と説明。「自衛隊員がより安全に任務を遂行できるよう、適切な装備を整えるのが政府の責任だ」とも訴えた。

 

しかし、自衛隊が打撃力をもてば、日米同盟における米国との役割分担を根本から転換する可能性もあり、国会などで議論となるのは必至だ。小野寺氏は会見で「敵基地攻撃能力は、日米の役割分担のなかで米国に依存しており、日米間の基本的な役割分担を変更することは、考えていない」と強調した。

 

 

2017年11月28日

ニュース:日英「地位協定」に向け協議へ

日英「地位協定」に向け協議へ…共同訓練を強化
(2017年11月27日、読売新聞)

 

日英両政府は、自衛隊と英軍が互いの国で円滑に活動できるようにするため、法的立場を明確にする「訪問部隊地位協定(VFA)」の締結に向けた協議に入る方針を固めた。12月14日にロンドンで開かれる外務・防衛閣僚会合(2プラス2)で共同訓練の強化を確認し、来年中に協議入りする。日本政府は「準同盟国」と位置付ける英国との防衛協力を拡大し、朝鮮半島や東・南シナ海の情勢悪化に備えたい考えだ。VFAの協議が実現すれば、2014年に協議入りした豪州に次いで2例目となる。英軍が共同訓練などで日本に一時的に滞在する場合、現行では〈1〉携行する物品の関税免除〈2〉武器や弾薬の持ち込み許可――などの手続きを踏まなければならない。災害救援でも、人命救助で器物を壊した際の損害賠償義務の免除などの手続きが必要だ。こうした事務をVFAで不要にしたり、簡素化したりすることを想定している。

 

2017年11月24日

ニュース:日本、英国とミサイル共同開発

日本、英国とミサイル共同開発 防衛装備政策に転機、戦闘機用、18年度 技術移転の線引きで議論も
(2017/11/24 日本経済新聞)

 

日本、英国両政府は2018年度、戦闘機に搭載する新型の空対空ミサイル(AAM)の共同開発に乗りだす。これまでの共同研究から格上げするもので、航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F35などへの搭載を見込む。同盟国、米国以外との攻撃型兵器の共同開発は初めて。準同盟国に位置付ける英国とのAAM開発は日本の防衛装備政策の大きな転換点になる。日英両政府は12月14日に英ロンドンで開く外務・防衛担当閣僚級協議(2プラス2)でAAM開発に向けた連携を確認し、共同文書に明記する。日英は実射試験を経て量産に至れば、ドイツやフランスへの輸出も検討する。14年に決めた防衛装備移転三原則に基づき審査する。

 

日本がこれまで装備品を共同開発したのは、新型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」などの実績がある米国だけ。英国との共同開発に踏み出すのは、米国一辺倒の構図からの脱却も意味する。フランスなどと進める共同研究が開発に発展すれば、日本の装備品協力の選択肢は広がる。日本は高い技術力を誇る装備品での協力を通じ準同盟国との安保連携を強化できる。準同盟国との協力は重層的な外交戦略に結びつく。日本の技術力向上にもつながる。日本国内への依存度が高い日本の防衛産業の受注は停滞気味。海外で稼げるようになれば経営には追い風だ。半面、技術を与えた見返りに準同盟国がどの程度技術を開示してくれるかが予想しにくいという課題は残る。

 

他国とどこまで装備品や技術の協力をするかという線引きの議論を巻き起こす公算も大きい。新三原則は重要案件を国家安全保障会議(NSC)が判断すると定める。政府の裁量の余地が大きく国会が歯止めの役割を果たすのは難しいからだ。日本が戦後、掲げた「武器輸出三原則」は装備品の移転を原則として禁じた。SM3ブロック2Aなどはあくまでも官房長官談話による例外だった。同原則に代わって14年に定めた防衛装備移転三原則は、条件を満たせば輸出や共同開発を認めた。AAMのような殺傷能力をもつ兵器でも、日本と安保協力する英国のような国ならば共同開発できるようにした。

 

新型AAMは英ミサイル大手、MBDAが開発した「ミーティア」に三菱電機の「シーカー」と呼ばれる高性能レーダーを組み込む。18年度からはMBDAの工場で実際に試作し、命中精度や飛距離などを調べる。23年度にも英国で実射試験し、日英が量産の可否を判断する。配備は20年代後半になる見通しだ。日英は12月の2プラス2で、自衛隊と英国軍との共同訓練拡大も申し合わせる。日本は安保協力に沿って英国をアジア太平洋に引き入れ、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮や海洋進出を急ぐ中国への抑止力にする狙いもある。欧州連合(EU)から離脱を決めた英国もアジア太平洋地域への関与の機会をうかがう。

 

2017年11月02日

ニュース:日本版海兵隊、米軍基地共同使用へ

日本版海兵隊、沖縄配置へ 日米調整、米軍基地を共同使用 2020年代前半、
米部隊移転後
(2017年10月31日、朝日)

 

陸上自衛隊に離島防衛の専門部隊「水陸機動団」(日本版海兵隊)が来年3月、新設される。防衛省はこの部隊を当初、長崎県の相浦駐屯地をはじめ九州に置くが、2020年代の前半には沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンにも配置する方針を固め、米側と調整に入った。在日米軍再編に伴って沖縄に駐留する米海兵隊の一部が米領グアムに移転した後を想定しているという。

 

複数の政府関係者が明らかにした。尖閣諸島に近い沖縄に置くことで、中国への抑止効果とともに、南西諸島で何か起きた際の展開を早める狙いがあるという。一方、沖縄にとっては、海兵隊の移転後に自衛隊が駐留することになり、「本当の基地負担の軽減につながらない」といった反発も予想される。陸自が来年3月末に発足させる水陸機動団は約2100人。相浦駐屯地には、司令部のほか2個の水陸機動連隊を置くことが決まっている。

 

政府関係者によると、キャンプ・ハンセンへの駐留が検討されているのは、20年代前半までに発足させる予定の三つ目の水陸機動連隊。規模は約600人程度を想定しているという。日米両政府は8月の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の際の共同発表で、南西諸島を含めた自衛隊の態勢を強化し、米軍基地の共同使用を促進することを確認し合った。キャンプ・ハンセンの共同使用を念頭に置いていたという。共同発表を受け日米両政府は、在沖縄の米海兵隊の一部がグアムに移転した後に陸自の水陸機動連隊の一つをキャンプ・ハンセンに配置する基本方針を確認。在沖縄米軍は日本側に、この部隊の規模や編成など具体的な検討を進めるチーム設置を申し入れたという。

 

日米両政府は06年、沖縄の米軍基地負担の軽減と抑止力の維持を両立させる目的で、在日米軍再編の「ロードマップ」を策定した。12年には、在沖縄の海兵隊員のうち約9千人の国外(このうち約4千人をグアム)移転に合意。13年には、グアム移転を20年代前半に始めることも公表している。日本政府は、沖縄側の反応も見ながら検討を進める方針だ。

 

◆キーワード

<水陸機動団> 離島が侵攻された際、戦闘機や護衛艦などの支援を受けながら、水陸両用車やボートなどを使って島に上陸し、奪還する「水陸両用作戦」の実施部隊。米海兵隊をモデルにしている。13年に閣議決定された防衛計画の大綱で部隊の創設が盛り込まれ、中期防衛力整備計画で水陸両用車など部隊が使う装備の導入が明記された。陸自が導入を進める輸送機オスプレイも水陸機動団の展開に使われる。

 

2017年09月05日

ニュース:新たな脅威、電磁パルス攻撃

【北朝鮮核実験】北「電磁パルス攻撃」も可能と主張 日米韓防衛網を無力化
(2017年9月4日産経新聞)

 

北朝鮮の朝鮮中央通信は3日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が視察した、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の核弾頭に搭載する新たな「水爆」について、電磁パルス(EMP)攻撃まで加えられると主張した。核弾頭を地上数十〜数百キロの高高度で爆発させ、相手国の防衛網をまひさせる攻撃手段で、日米韓に新たな脅威を突き付けた形だ。「水爆」について、同通信は「巨大な殺傷・破壊力を発揮するだけでなく、戦略的目的に応じて高空で爆発させ、広大な地域への超強力EMP攻撃まで加えることのできる多機能化された熱核弾頭だ」と強調した。

 

米ミサイル専門家は6月、米紙への寄稿で、「2004年、北朝鮮がロシアのEMP技術を獲得した事実が米議会の調査を通じて確認された」と指摘。金正恩政権が最初の攻撃手段として直接的な核ミサイル攻撃より、EMP弾を使う可能性が高いとの見通しを示していた。EMP弾は高高度で爆発させるため、大気圏再突入技術の確立を必要としないともされる。北朝鮮のICBM完成は、大気圏再突入技術の獲得が「最終関門」の一つとみられてきたが、この技術なしに“実戦”に転用できる可能性が高まった。

 

韓国の世宗研究所の鄭成長(チョン・ソンジャン)統一戦略研究室長は、1・5トンに小型化した核弾頭を短距離弾道ミサイルで発射、韓国中部上空で爆発させれば、ソウル首都圏を含む広範囲にわたって電力施設などインフラや電子部品が破壊されると分析する。人的被害を与えることなく、米韓の既存のミサイル防衛網を無力化できることを意味し、日米韓は、新たな脅威を前に、ミサイル防衛体制の大幅な見直しを迫られることになる。

2017年08月31日

ブログ&ニュース:日本に迎撃を望むアメリカ?

「日本が何もしなければ、北朝鮮のミサイル発射は続く」米専門家が指摘
(Business Insider Japan 2017/8/30)

 

北朝鮮が29日朝に発射実験を行ったミサイルは、日本の上空を通過した。これは日本にとって重大な脅威で、国際連合をもないがしろにするものだ。専門家は、日本政府が何もしなければ、北朝鮮は再び同様の行動に出るだろうと指摘する。

 

今回北朝鮮が発射した長距離ミサイルは、通常軌道で発射された。つまり、ミサイルは日本を飛び越えたのだ。北朝鮮がこれまで実施してきた大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験では、本来数千マイルを飛行するよう設計されたミサイルをほぼ真上に打ち上げ、わずか数百マイル先に落下させていた。ところが、北朝鮮は今や、弾頭をどう標的へ導くか、その技術を開発しようとしている。

 

「技術上、この試験を行う必要性があったということだ」国際戦略研究所(IISS)のミサイルの専門家、マイク・エレマン(Mike Elleman)氏はワシントン・ポストの取材にこう答えた。「彼らはより通常軌道に近い状態で、ミサイルの再突入のダイナミクスとそのパフォーマンスを確認したいのだろう」だとすれば、日本が確固たる対応を取らなければ、同様の発射実験は続くとみられる。エレマン氏はこう続けている。「ある意味、今回の発射実験は観測気球のようなものだ。日本の上空を通過させたら、何が起きるか? と。(日本から)大した反応がなければ、 北朝鮮はより心置きなく、火星14の通常軌道でのパフォーマンスを実証すべく、発射実験を行うことができる」

 

フィッシャー航空宇宙戦略研究所の宇宙研究センター長を務めるタル・インバー(Tal Inbar)氏は、北朝鮮のミサイル発射後、次のようにツイートしている。「現実に行動を起こさなければ、我々はすぐにまた同じ軌道を通るミサイルを見ることになるだろう」

 

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「日本が何もしなければ、北朝鮮のミサイル発射は続く」という指摘は、一専門家の意見というよりは、米政府の本音であると思う。アメリカは日本が北朝鮮から発射されるミサイルを迎撃して欲しいのである。

 

第二次世界大戦終結直前に、アメリカが日本に原爆を投下したのは、戦争を終わらせるためという大義名分の裏には、開発した新兵器を使いたかったからだという指摘は一面において正しい。原爆の威力や被害状況を知りたかったのだ。原爆投下が広島・長崎を訪れたアメリカ人の医療チームは、被害者の手当てをせずにデータを取り続けたというのは有名な話しだ。

 

同じように、開発してきたミサイル防衛システムが実際に機能するか知りたいのは当然であろう。朝鮮半島危機は格好の場である。自衛隊を米軍の末端組織に組む込みたい(いい表現をすれば日米同盟をより強固にしたい)アメリカからすれば、失敗しても自国には何の影響もない日本に「試してもらいたい」のだと思う。軍産複合体の絶大な影響下にありアメリカにおいて、「開発したからには使う」という論理は今も昔も変わらないだろう。

 

迎撃に失敗したらより性能の高いシステムを開発し日本に売り込み、迎撃に成功し、それがきっかけで北朝鮮が日本と戦争状態に入れば、日米同盟の名の下に米国は軍事介入するだろう。ただそれは世界の正義のためというよりは、既存の武器やシステムの「在庫処理」か別の「実験」という意味を持つことを知るべきである。

 

2017年08月12日

ニュース:オスプレイ事故、米、日本無視

豪沖合でオスプレイ着水事故 乗員3人不明
(2017年8月6日、日テレニュース24)

 

オーストラリア東部の沖合で5日、在日アメリカ軍の沖縄・普天間基地に配備されている輸送機・オスプレイが着水する事故があり、乗員3人が行方不明となっている。事故の詳細はわかっていないが、オーストラリアのメディアはオスプレイが墜落したと報じている。アメリカ軍は、オーストラリアの東海岸沖で5日午後、沖縄・普天間基地に配備されているアメリカ海兵隊の輸送機・オスプレイ1機が着水する事故を起こしたと発表した。この事故で乗員26人のうち、3人が行方不明となっていて捜索を行っているという。事故の詳細については明らかになっていないが、オーストラリアのメディアはオスプレイが墜落したと報じている。オスプレイをめぐっては、去年12月にも沖縄の本島沖に不時着し大破する事故があった。

 

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小野寺防衛相 オスプレイ自粛要請 豪州沖事故で米側に
(毎日新聞2017年8月6日)

 

小野寺五典防衛相は6日、在沖縄米海兵隊所属の垂直離着陸輸送機オスプレイがオーストラリア北東部沖で墜落した事故を受けて、米側に日本国内でのオスプレイの飛行を自粛するよう要請した。防衛省で記者団に明らかにした。小野寺氏は「米軍に対して情報提供と原因究明、再発防止を求め、国内でのオスプレイの飛行を自粛するよう申し入れた」と述べた。10日からは北海道大演習場(札幌市など)などで、陸上自衛隊と米海兵隊との共同訓練にオスプレイ6機が参加する予定のため、参加見送りに向けて米側と調整する。

 

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米軍、防衛相の要請無視 沖縄県「衝撃」 オスプレイ飛行継続
(2017年8月8日、朝日)

 

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されているオスプレイが豪州沖で墜落した問題で、沖縄では7日も、オスプレイが飛行した。小野寺五典防衛相が日本国内での飛行自粛を求めている中での飛行継続に、沖縄では強く反発している。沖縄防衛局によると、7日午前10時40分ごろ、オスプレイ1機が普天間を離陸し、市街地の上空を横切って飛行した。防衛局が確認し、米軍も認めた。小野寺防衛相は6日に国内での飛行自粛を求めていたが、無視された格好となった。

 

オスプレイ配備に一貫して反対してきた沖縄県は猛反発。7日午後、富川盛武副知事が、中嶋浩一郎・沖縄防衛局長と川田司・外務省沖縄担当大使を県庁に呼び「日常的にオスプレイが飛び交う沖縄県にとって、大きな衝撃で、大変遺憾だ」と抗議。オスプレイの飛行継続については「県民の不信感が募れば、日米安保の安定性が揺らぎかねない」と語気を強めた。中嶋局長は、豪州沖での5日の事故について説明。訓練中のオスプレイが米海軍佐世保基地(長崎県)配備の強襲揚陸艦ボノム・リシャールから発艦後、同じく佐世保配備の輸送揚陸艦グリーン・ベイに着艦しようとした際に失敗したと米側から説明があったという。中嶋局長は「引き続き米側に飛行自粛を求める」と話した。

 

一方、小野寺防衛相は7日、防衛省内で在日米軍のシュローティ副司令官から普天間のオスプレイを飛行させたことについて報告を受けた。会談後の小野寺氏の説明によると、シュローティ氏はオスプレイを飛ばした理由を「安全性を確認した上で、部隊の運用上、必要との判断をした」と説明したという。小野寺氏は改めて国内での飛行自粛を求め「引き続き安全面に最大限配慮してほしい」と懸念を伝えた。

 

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オスプレイ 小野寺防衛相、飛行再開に懸念伝達 普天間
(毎日新聞2017年8月7日)

 

小野寺五典防衛相は7日、在日米軍のシュローティ副司令官と防衛省で会談し、米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの飛行を再開したことへの懸念を伝えた。オーストラリア東部沖の墜落事故後の6日に日本政府は国内での飛行自粛を米側に要請。しかし、7日午前10時40分ごろ、オスプレイ1機が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)から離陸したことが確認された。

 

会談でシュローティ氏は、「(飛行の)自粛要請を受けているものの、飛行は安全性を確認した上で運用上必要と判断した」と説明した。これに対し、小野寺氏は「懸念がある。(安全が確保されるまで)自粛を求める考えに変わりはない。しっかりと対応してほしい」と述べ、事故の原因解明と再発防止を改めて求めた。米側から事故概要についての説明を受けたが、防衛省は、内容を明らかにしていない。政府は、沖縄の負担軽減の一環として沖縄に配備されているオスプレイの訓練を国内外に分散させる考えだが、事故が相次いだことから、国内関係自治体から懸念の声が高まることも予想される。

 

沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は7日、県庁で記者団に「(事故は)起こるべくして起きた。とんでもない飛行機で、原因究明も全く当てにならない」と批判。その上で「日本政府が当事者能力を持って(米側に)何も言えないことが、今のような状況につながっている」と政府への不信感をあらわにした。10日から北海道大演習場(札幌市など)でオスプレイ6機が参加する日米共同訓練を予定しているが、オスプレイの参加については日米間で調整中。北海道の橋本彰人危機管理監は7日、防衛省を訪れ、共同訓練でオスプレイの飛行を自粛するよう要請した。防衛省側は「米側と調整中だ」とのみ答えたという。

2016年11月15日

ニュース:「駆け付け警護」付与を閣議決定

南スーダンPKO 「駆け付け警護」付与を閣議決定
(毎日新聞2016年11月15日)

 

政府は15日午前の閣議で、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」任務を付与する実施計画案を決定した。稲田朋美防衛相が18日、交代する施設部隊に派遣命令を出す。3月に施行された関連法の新任務の付与は初めて。武器使用が拡大し、自衛隊の国際貢献が新たな段階に入る。

 

駆け付け警護は国連職員らが暴徒などに襲われた際、要請に応じて自衛隊員が救援に赴く任務。政府は閣議に先立って国家安全保障会議(NSC)を開き、計画案を了承した。12月12日から現地で駆け付け警護を実施可能とする。交代部隊は陸自第9師団(青森市)を中心に編成し、20日から出発する。同時に他国軍との「宿営地の共同防護」も実施可能とする。稲田氏は記者会見で衛生体制の充実を理由に、派遣する医官を3人から4人に増やすと発表した。

 

政府は15日、新任務に関する「基本的な考え方」とする文書を公表。駆け付け警護を「対応できる国連部隊が存在しないなど、限定的、応急的、一時的な措置として行う」と説明し、救援対象に「他国軍人は想定されない」とした。また駆け付け警護を「リスクを伴う任務」と認め、共同防護も「他国要員と自衛隊員が共同して対処したほうが安全を高めることができる」とした。交代部隊は9月に訓練を開始し、防衛省は「十分な習熟度に達した」と判断した。南スーダンの首都ジュバでは今年7月、激しい武力衝突が発生したが、政府は現状を「比較的落ち着いている」と主張。実施計画に撤収に関する項目を新設し、「安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難な場合」にNSCで審議し、撤収するとした。

2016年06月03日

ブログ:トランプ候補は日米安保条約をもっと勉強すべき!

いろいろと物議を醸す発言をしているトランプ氏ですが、最近も次のようなコメントが飛び出しました。

 

トランプ氏「いつでも日本立ち去る用意を」
(2016年5月30日、日テレ)

アメリカ大統領選挙で共和党の事実上の候補であるトランプ氏は29日、退役軍人らを前に演説し、日本は米軍の駐留費用負担を増やすべきだとする持論を改めて強調した。

 

トランプ氏はワシントンで開かれた全米各地から集まった退役軍人らのイベントに参加した。演説でトランプ氏は日本に対し、米軍が駐留する費用の負担を増やすよう改めて求めた。トランプ氏「日本を愛している。今後も日本を守っていければいいと思う。しかし、いつでも立ち去れるよう用意もしなくてはならない。日本は費用の50%しか払っていない。なぜ100%払わないのだ。」イベントは、戦争で亡くなった軍人を追悼する祝日を前に開かれたもので、発言は、選挙で重要な票となる退役軍人らの支持を固める狙いがあるとみられる。

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トランプ氏は、やはり日米安保条約のことを知らないで発言しているように思えます。そもそも、日米安保条約は対等条約です。日本が基地を提供する代わりに、アメリカが日本の防衛を担うという内容です。日本人はアメリカから守ってもらっていると負い目を感じているのですが、その必要はなく、我々は基地を使わせてあげていると言い返せばいいのです。

 

トランプ氏は、駐留経費を日本は50%しか払っていないと言っていますが、もともと払う必要がないものをアメリカからの政治的プレッシャーを受けて、財政難のアメリカのために払ってあげているのです。だからこそ、日本による米軍の駐留費の負担のことを「思いやり予算」と呼んでいるわけです。

 

「なぜ100%払わないのだ」というトランプ氏の質問に対しては、日米安保条約に従った基地を使わせてあげているからだと答え、1%でも払ってもらっていることに感謝すべきであると逆に言ってあげればいいのです。もっとも、そんなことを言える日本の政治家は誰もいないでしょう。むしろ一般国民と同じように、アメリカから守ってもらっていると一方的に思い込んでいるようです。

 

トランプ氏が「いつでも日本立ち去る用意を」というのであれば、我々も「いつでも米軍が立ち去る用意を」しておくべきです。御心配なく、アメリカは当面、日本を立ち去ることはありません。日本の基地は現在、アメリカのアジア太平洋戦略の要だからです。

もし、トランプ氏が大統領になって日本にこのような高圧的な態度で交渉に臨むなら、日本も同じようなスタンスでまずはアメリカに対峙すべきです。交渉というのはそれから始まるものかと思います。

 

2016年05月18日

ブログ:今度は日米安保について考えた

アメリカの国防総省が5月13日、「中国の軍事力に関する年次報告書」を公表しました。内外のメディアもその一部をそれぞれの視点で報じています。

「中国が南沙(英語名スプラトリー)諸島で7カ所の岩礁を埋め立てており、その面積は前年報告書の約6倍にあたる約13平方キロにまで拡大した」といったような中国の拡張主義を懸念する内容が中心ですが、私は、この報告書に関連したCNNニュースの報道に注目しました。

 

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中国の「グアム・キラー」、域内の安定に脅威 米報告書
(2016.05.14、CNNニュース、抜粋)

 

米連邦議会の委員会は14日までに、中国が昨年9月の軍事パレードで初公開した中距離弾道ミサイルDF26が環太平洋地域の安定性を揺さぶり、域内の米軍基地などに脅威を及ぼしている現状を警告する報告書をまとめた。

 

「グアム・キラー」とも称される同ミサイルは米領グアム島を射程内にとらえる前例のない攻撃能力を中国に許容していると指摘。中国の現段階の誘導技術の脅威は低水準にとどまっているとしながらも、打撃能力の改善努力は続けられており、将来的にそのリスクは高まるとも警告した。

 

グアム島と北京の間の距離は2500マイル(約4023キロ)。中国が保持する地上配備型中距離ミサイルの射程距離より700マイル遠い。ただ、米国防総省によると、DF26などのミサイルの射程距離は最長で3400マイルと伸びている。

 

ランド研究所は昨年の報告書で、DF26ミサイルが100発使われた場合、アンダーセン空軍基地での大型機の離発着は11日間不可能になると分析。領有権論争で緊張が高まる南シナ海を含む環太平洋地域の安定性への脅威になると主張した。

 

米中経済安全保障検討委員会の報告書は、中国指導部は米軍戦力の西方展開の要の拠点であるグアム島の無力化への成功を確信すれば、軍事力行使に積極的に踏み切るだろうとも説明。昨年9月の軍事パレードで披露されたDF26ミサイルの発射装置は16基のみだったが、パレードに登場したこと自体、作戦兵器として既に配備されたことを示唆していると指摘した。(引用終わり)

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これまで、アメリカは中国の拡張に対抗するために、その軍事戦略を太平洋に比重を移したと言われてきましたが、中国の弾道ミサイルがグアムを完全に射程に入れた場合、アメリカはアジア太平洋戦略を大きく変化させるでしょう。

 

もともと、アメリカのアジア軍事戦略の拠点は沖縄でした。それが中国の軍事力の強化によって、主力がグアム島に移されているとみることができます。(グアムの)アンダーセン空軍基地は、「西太平洋で通常の弾道ミサイルの脅威の範囲外にある唯一の米軍基地」だからです。それがもし、中国の弾道ミサイルの範囲内に収まれば、米軍はさらにグアムより後方に比重を移すでしょう。グアムからハワイへ、またはオーストラリアへと防衛ラインを下げてくることが予想されます。実際、アメリカは、豪州のダーウィンに海兵隊を常駐させています。

 

その時、沖縄はどうなるでしょうか?在沖米軍の縮小あるは徹底も考えられます。ただ、みすみす沖縄を空にすることはないでしょう。単に自衛隊が在沖米軍の肩代わりをさせられることは必定です。ただそれは、中国との戦争になれば、自衛隊は最前線に送られたことを意味します。

 

あるいは、こんなことも考えます。在沖米軍が徹底すれば、「その時こそ自衛隊の出番だ」と、戦後初めて、日本は自国の国を自分で守ることができます。これは、日本が戦争をする国なるという考え方ではなく、主権国家としての当たり前の国になるということです。

 

私は、日米安保条約が終わり告げることがあるとすると、それは日本からではなく、アメリカの方から申し出てくると思います。もしそうなれば、今の日本では、政府はただ狼狽するでけでしょう。日本は、アメリカの存在を前提とした防衛政策だけでなく、好む好まないに関わらず、自主防衛のケースもしっかり想定しておくことが重要です。これは日米同盟を蔑にするというこは全く意味せず、日米同盟と言っているからこそ、考えておかなければならないことだと思います。

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