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2016年05月21日

ブログ:プーチン大統領、北方領土「一つとして売らない」発言

プーチン大統領が、北方領土について「一つとして売らない」と語ったそうです。最初にその報道を目にしたとき、「売る」のではなく「返す」んだろうと思いましたが、逆に、プーチン氏が、北方領土を売買の対象と考えているなら、「返還」される可能性もあるという感想を持ちました。「返還」より「売却」と言えば、まだロシア国民が納得する余地があるでしょう。5月21日の毎日新聞の記事(抜粋)です。

 

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ロシアのプーチン大統領は20日、北方領土問題に関連して「一つとして(島は日本に)売らない」と述べた。また、領土問題と経済などの問題は「関連づけることはしない」とも発言した。日本側が進めようとしている日露の経済関係強化策と領土交渉の連携を切り離す考えを明確にした形だ。露南部ソチでの記者会見で語った。

 

戦後70年となった昨年以降、ロシア側は「第二次大戦に勝利した結果、旧ソ連は合法的に四島を自国領にした」との主張を強めている。この主張を日本が受け入れない限り、経済的利益だけでロシア側が譲歩することはない、との姿勢を強調することが、プーチン氏の意図だと見られる。

 

安倍首相は首脳会談で、領土問題について、未来志向の「新しいアプローチ」で臨むと表明した。一方で、日本政府は、「四島の帰属を確認し、平和条約を締結する」という基本姿勢は変えていない。プーチン氏は、「日本への帰属を確認する」とする日本側の変わらぬ姿勢への反発を示した可能性もある。

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それから、ロシアとの領土問題に対して、一言加えるなら、日本に返還されるべきは、歴史的、国際法的に、国後、択捉、歯舞、色丹の4島だけでなく、ウルップ島以北の千島列島全体である余地があると思います。

 

*後から知ったことですが、プーチン発言は、記者から「北方領土」を売却するのか?と聞かれての発言だったそうです。メディアは一部だけ報道するのではなく、背景も含めて報道すべきです。これも情報操作の方法なんですね。

2016年05月13日

ブログ:「米大統領、広島訪問へ」で中国と異なる韓国の反応について

昨日、「オバマ大統領、広島訪問へ」で中国の対応についてコメントしました。では、韓国はどうだったでしょうか?5月13日の産経ニュースからです。

 

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韓国外務省報道官は12日の定例会見で、オバマ米大統領の広島訪問についての質問に「韓国の関心事であり、米国と協議をしてきた」と答えた。その上で、「米国は、訪問目的が核兵器のない世界を通じて平和と安全を追求するというオバマ大統領の信念に基づくもので、すべての罪のない(原爆)犠牲者を追悼する契機になるとしている」と訪問に理解を示した。

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何と意外なことに韓国政府は、オバマ大統領の広島訪問に理解を示しました。一方、韓国メディアは、同じ報道で、「12日付の韓国各紙は社説で「オバマ氏は日本の被害者づらとは一線を画せ」(朝鮮日報)「広島訪問は遺憾。加害者の日本に免罪符与える」(中央日報)などと批判的に報じた」とあります。昨日も指摘したように、中国と韓国は、日本を永遠に被害者の立場に押し込めることで自国が優位に立つというスタンスを貫いています。では、韓国政府はいったいどうしたのでしょうか?

 

ここで、一言指摘しておきたいことは、これで日本政府が韓国に「好感」を持ち、両国間の懸案について何らかの譲歩をするようなことがあれば、日本外交は三流以下であるというこです。外交とは国益の追求です。韓国政府にはそうさせる何かの要因があったはずです。アメリカから事前に釘を指されたのかもしれません。そう考えながらニュースを検索していると、ある報道が目に留りました。

 

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韓国の原爆被害者、オバマ大統領に“謝罪と補償”要求へ
(2016年5月12日、Record China)

韓国・ヘラルド経済によると、オバマ米大統領が広島を訪問することについて、一部の米メディアが「多くの日本人が“謝罪”と解釈するだろう」と懸念を示す中、1945年の日本への原爆投下で被害を受けた韓国人らが、米国に謝罪と補償を求めることが分かった。韓国原爆被害者協会のソン会長は同日、「理事会を開き、オバマ大統領に要求する教会の立場を話し合う。広島公園にある韓国人慰霊碑に献花して謝罪することに加え、補償まで要求する方案を検討している」と明らかにした。(一部抜粋)

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この記事の中身は韓国政府の方針ではないのですが、ひょっとしたらこれかなと感じました。「謝罪に加え補償」だそうです。米政府と交渉しているかもしれません。オバマ大統領の広島訪問時に、韓国人慰霊碑に献花するか(補償は与えないと思いますが)また、実現または実現しなかった場合の韓国政府の(オバマ大統領広島訪問に対する)コメントに注目したいと思います。

 

昨日のニュース&コメントでも触れましたように、外交は国益の追求です。もしこの流れが真意なら、韓国政府の対応は、自国の国益を考えながら対外政策を講じている表れです。「日本に追いつけ追いこせ」と執念を持ってここまで、日本を追い上げようとしている韓国ですが、外交に関しては、韓国の方が日本より上かもしれません。日本国内にいる反日的な韓国人や外国(特にアメリカ)の韓国社会も一緒になって、日本に対して攻勢をかけてくるやり方は、まさに怨念そのものです。でもそれが韓国にとっての日本外交の方針なのです。私も戒めなければならないと思うのは、中国や韓国の日本に対する「対応や言動」に、「けしからん」「ほっとした」といった感情先行に陥ることなく、常に、「国益」という物差しで両国関係を冷静に見なければならないと思います。

 

前回ブログからの繰り返しになりますが、私は、中国と韓国との関係については次のように考えます。両国とは近隣関係です、どんなに仲が悪くても、近所付き合いは大事にしなければなりません。ただし、両国政府の日本に対する方針の根底にあるのは、残念ながら「悪意」と「恨み」です。しかし、韓国や中国の国民の中にはそうでない人たちはもたくさんいます。ですから、国同士は「挨拶はする」関係を維持しつつ、民間、自治体レべルで交流を深めることが、当面最も適切な方針だと思います。

 

これまでの日韓、日中関係の経緯を見れば、関係が良好な時というのは、協定などで日本が譲歩して彼らの要求を飲んでいます。日本は得られるもの以上に多くのものを与えてしまっていると思います。日本が戦略的な政策を構築できないというのであれば、消極的ですが、「政冷」の方が失うことがない分、日本の国益に資します。

 

 

 

 

 

 

 

2016年05月12日

ニュース&コメント:オバマ大統領、広島訪問の方針

オバマ米大統領の広島訪問が決定しました。以下、2016年5月11日付け朝日新聞の報道です。

 

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オバマ氏、27日広島へ 「核なき世界」発信 米現職大統領、初の訪問

オバマ米大統領は10日、5月下旬の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)出席のため訪日した際、広島を訪問する方針を決めた。日米両国政府が発表した。71年前の原爆投下以降、現職の米大統領が広島を訪れるのは初めて。平和記念公園の原爆死没者慰霊碑に献花し、2009年のプラハ演説で自らが提唱した「核なき世界」の理念を改めて広島から世界に発信する方針だ。

 

オバマ氏は09年に大統領として初訪日した際、記者会見で「広島、長崎を将来訪れることができれば非常に名誉なことだ」と明言。複数の米政府高官も今年に入り、取材に対し「大統領は訪問に強い関心を持っている」と語り、オバマ氏の意向に沿って訪問を検討してきた。

 

オバマ氏は過去3度の訪日では、いずれも被爆地訪問を見送った。米国では、原爆投下によって戦争終結が早まり、多くの米国人の命が救われたと正当化する主張が根強く、被爆地訪問への慎重論もあるためだ。

 

しかし、オバマ政権下で10年にルース駐日大使(当時)が米政府代表として初めて平和記念式典に出席し、後任のケネディ大使も毎年式典に参加。この4月には、G7外相会合で訪日したケリー国務長官が米閣僚として初めて広島を訪れ、広島平和記念資料館(原爆資料館)も訪問。「すべての人が広島を訪れるべきだ」と語り、オバマ氏訪問の下地をつくった。

 

ケリー氏の訪問後、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙が相次いでオバマ氏も広島を訪れるべきだと訴える社説を掲載。オバマ政権は、米国内の一部から広島訪問に批判が出ても対処可能で、訪問の環境は整ったと判断した。ただ、米国内の世論も踏まえ、オバマ氏は広島で、原爆投下についての謝罪には踏み込まない方針だ。

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今回、原爆投下に対する謝罪はありませんが、少なくとも訪問自体に意味があると思います。核兵器の使用はどのような理由があったも許されるべきものではなく、日本は、外交方針ととして、世界の非核化と、核の不使用、ひいては、核廃絶への行動を強化すべきです。

 

日本は被爆国でありながら核についてはどっちつかずの対応をしてきました。昨年も、国連で、核兵器の使用禁止と廃絶に向けた法的枠組み作りへの努力を呼び掛ける決議案が賛成多数で採択されましたが、日本はアメリカの「核の傘」の下にあるという理由で棄権に回ったのです。アメリカからも圧力がかかっているとも聞こえてきます。

 

また、この朗報の裏側で、予想されたニュースも少ないのですがありました。中国の反応です。

 

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オバマ大統領広島訪問へ 中国「日本はあくまで戦争加害者」(フジテレビ系(FNN)5月12日)

アメリカのオバマ大統領の広島訪問が決まったことについて、中国外務省は「日本は軍国主義に戻らないと、これを機に示してほしい」と主張した。中国外務省の陸慷報道局長は「日本が、他国の要人を広島訪問に招待するのは、日本が決して、軍国主義の古い道を再び歩まないことを、世の中に見せるためであってほしい」と述べ、日本はあくまで戦争の加害者であると、あらためて強調した。国営新華社も、「日本は被害者のイメージを描いている」と報じるなど、中国では警戒感が強まっている。

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中国と韓国の対日政策の基本は、「被害者(中韓)と加害者(日)」の関係を徹底的植え付けることで日本の頭を押さえつけ優位に立つことです。いわゆる「歴史カード」が対日政策の基本です。そしてこれまで大成功を収めています。ですから、今回のオバマ大統領の広島訪問で、日本が被害者の立場になることに中国がいつものように反対したわけです。今回の件に限らず、今年に入って行われた核軍縮の会議で、日本が行った会議参加者による広島訪問の提案を中韓が猛反対した事実からも伺えます。

 

ただし、私たちは、中国けしからんと反中の姿勢を強めるだけでは、これまでと何も変わりません。外交とは国益の追求です。中国と韓国にとって、日本から歴史カードで様々な譲歩を引き出すことはまさに国益であり、外交関係において当然の行為です(かと言ってその方法がいいと言っているのではない)。むしろ、それに対抗する戦略のないこれまでの日本政府の外交こそ批判の対象になるべきでしょう。

 

これから、日本がたとえ何度お詫びを続けても、どんなにおカネを出したとしても、中国と韓国がこのカードを捨てることはありません。許してもられるまで、わび続けるべきだとする言論人もいますが、中韓は外交戦略上、「許す」ことは1000年経ってもないでしょう。あるとしたら、日本を被害者として攻め続けることが、自国の「国益」にならないことを認識した時です。

 

ですから、日本の対中国、対韓国政策のスタンスは、どなたかがかつて言った「あいさつはする関係」でいいのです。それより、自治体や民間レベルの交流を深める努力と、政府はその後押しをすることに注力すべきです。またその間に、日本が中国や韓国(北朝鮮)以外の国と友好関係を強化しいくことが、中国や韓国を包囲していくことになります。自民党政府と外務省には、戦略的思考を持って頂きたいと思います。

 

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