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2017年01月25日

ブログ&ニュース:「トランプ大統領、TPP離脱」に思う

 

トランプ氏、TPP離脱の大統領令に署名
(2017/1/24、日経)

 

トランプ米大統領は23日、ホワイトハウスで環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱に関する大統領令に署名した。日米など12カ国が2016年2月に署名したTPPは米の参加が前提で、発効の見通しがたたなくなった。トランプ氏は記者団に「米国の労働者にとって非常に良いことだ」と述べた。安倍晋三首相は23日「TPP協定が持つ戦略的・経済的意義について、腰を据えて理解を求めたい」と表明したばかりだった。TPP離脱はトランプ氏の選挙戦の公約で、北米自由貿易協定(NAFTA)についても再交渉を要求するなど、米国の雇用を重視して多国間自由貿易の見直しを強く訴えている。

 

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アメリカがTPPから離脱した。このままTPPが頓挫すれば、日本の農業が壊滅から免れることとなった。アメリカの離脱はある意味、日本の農業にとって神風である。ただ、これに安堵することなく、有機農法の徹底など安全・安心で付加価値の高い農作物をつくり、次の外圧がくる前に日本の農業を再生させて欲しい。

 

トランプ大統領の誕生は、見方を変えれば、日本にとってチャンスである。特に外交・安保で対米依存からの脱却が望まれるが、現政権からはかけらもその気概すら感じることができない。恐らく、安倍政権もどうしたらいいかわかっていないのではないだろうか?本来、日本の国益だけを考えれば、自ずと答えはでるだろが、小泉政権と同様、安倍政権は、保守の顔をしつつ、実体はアメリカの国益に資っすることしかやっていない(それこそが日本の国益のためというなら、そのために戦略が垣間見えてもいいがそれがない)。

 

ただ、トランプ政権がいったいどういう政権で、どう舵をとろうとしているのか、報道やネットの情報だけではわからない。アメリカに数年滞在して確かめたい。その手立ては何かないだろうか?と考えている今日この頃である。

2016年12月27日

ブログ:今年も「残念」な1年だった

今年を振り返ってみよう。参議院選挙では自民党が圧勝、都知事選では小池氏の勝利と残念な結果が続いた。国民のためでなく自分とアメリカのために政治をやっているとしか思えない総理と、都民ファーストという掛け声とは裏腹に「女性初の総理」の野心をにじませながら劇場政治を展開している都知事にうんざりさせられた。メディアを騒がせただけで、結局、現状維持で何一つ変わっていない。これを劇場といわず何というか?

 

この安倍政権と小池都政を主要メディアが後押し、世論が誘導されているのではないか、さらに言えば、メディアのスポンサーたちの意思が働いていると感じさせられた。そのスポンサー達が彼らを見放さない限り、政治は変わらないのではないか。世論の誘導…、最近、メディアがだす世論調査というのがどうも信頼性に欠けるように思えてきた。アメリカでも、主要メディアは、クリントン勝利を選挙期間中「予測」しつづけた。世論調査とは、メディアの「期待」ではないか?政治に対して、不信の念がでてきた。しばらくは様子見を決め込んだ方がよさそうだ。

 

ただ、かすかな期待は、「自由党」が復活したことと、「新党憲法9条」が結成されたこと、また、天皇陛下が生前退位のご意向を示されたことで、安倍政権による憲法改正の動きが止まったことであった。来年はどんな政治の展開が待っているだろうか?

 

 

2016年12月15日

ブログ&ニュース:カジノ法成立 負の遺産また一つ

安倍政権でまた負の遺産!この総理は日本をどうしようというのか?

 

安倍氏は、シンガポールのカジノを視察して、これぞ成長戦略と興奮したという。「カジノだけではないIRだ」と浅薄な主張しかしないこの総理から教養と知性が感じられない。取り巻きの論壇エコノミストや経済学者から聞いたことを鵜呑みにしたような答弁や主張から、人間の深みが感じられない。この総理の日本のかじ取りに、また不安が募った。

 

成長戦略とは聞こえがいいが、結局、一部の誰かだけが儲かるのである。アベノミクスの恩恵は大企業と投資家、今回、カジノで恩恵を受ける人々はさらに限定される。カジノで雇用の増大するという、自分の子どもがカジノの就職と言ったら絶対に反対するだろう。生産性一つ考えても、カジノで景気回復はしない。公共事業より乗数効果は低いのではないか。もし、カジノで経済が復活したら、それこそ日本はギャンブル国家である。日本経済の復活の基盤はモノづくりと、社会に貢献できるサービスであると確信する。

 

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カジノ法、賛成多数で可決・成立
(2016/12/15、日経)

カジノを中心とする統合型リゾート(IR)整備推進法(カジノ法)は15日未明の衆院本会議で自民党と日本維新の会などの賛成多数で可決、成立した。

 

カジノ法は、カジノに宿泊施設や会議場を併設したIRの整備を促す内容で、基本法という位置づけ。運営業者の選定基準やギャンブル依存症対策については、1年以内に政府が整備する実施法案に盛り込む。自民、公明両党は年明け以降、法整備に向けた協議を始める方針だ。国会審議では、自民党が参院審議を踏まえ、独自に法案を修正。ギャンブル依存症対策の強化や、施行後5年以内に法律を見直す規定などを盛り込んだ。14日夕の参院本会議で修正案を可決し、衆院に回付した。マネーロンダリング(資金洗浄)防止を促す付帯決議も新たに加えた。

2016年12月15日

ブログ&ニュース:トランプ政権でも変わらぬアメリカ!?③

変わらないアメリカ!トランプ次期大統領は、ロックフェラー系の石油大手エクソンのCEOを国務長官に任命すると発表した。先日の大手証券会社ゴールドマンサックス出身者を財務長官に起用することを決めたのに続く、注目の人事だ。なお、国家経済会議(NEC)委員長に、同じくゴールドマン・サックス社長兼最高執行責任者(COO)であるゲーリー・コーン氏の起用を決めている。

 

エクソンにゴールドマンサックス、世界はロックフェラーとロスチャイルドに支配されていると信じる浅薄な陰謀論者も喜びそうな人事である(エクソンはロックフェラー系、ゴールドマンサックスはロスチャイルド系といわれる)。しかし、そう思われても仕方がないぐらい、共和党であろうが民主党であろうが歴代の大統領はこうした企業から政府高官を抜擢するのがアメリカの常だ。特に今回は、あのベクテル社の幹部をいっせいに指名したレーガン政権を彷彿させる人事劇である。

 

この辺りに関心のある方は、拙著「日本人が知らなかったアメリカの謎」の中の以下のテーマを是非一読!

「石油メジャーの栄枯盛衰」
「政府と結んだ巨大ゼネコン、ベクテル・グループ」

 

 

 

 

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米次期政権 国務長官にティラーソン氏 エクソンCEO
(毎日新聞2016年12月13日)

 

トランプ次期米大統領は13日、次期国務長官に米石油大手エクソンモービル会長兼最高経営責任者(CEO)のレックス・ティラーソン氏(64)を起用すると発表した。ティラーソン氏は石油ビジネスを通じて世界各国の首脳と親交があり、トランプ氏は「世界級の有力者だ」と称賛してきた。ただ、プーチン露大統領と近いことに共和党内から反発が出ており、上院の承認が難航する可能性がある。

 

ティラーソン氏は南部テキサス州出身で、1975年エクソン入り。2006年から現職。世界各国でのビジネスを通して首脳らとの人脈がある。特にロシアでのビジネスには90年代から関わっている。プーチン氏と親交があり、ロシア政府から「友好勲章」も授与されている。ウクライナ問題を契機にしたロシアに対する経済制裁には反対の立場を表明してきた。トランプ氏は11日放送のテレビ番組で「彼はロシアと大きな取引をまとめてきた」などと称賛。プーチン氏との橋渡し役を務め、トランプ氏が主張するロシアとの関係改善を主導する人物として適任と判断したとみられる。

2016年12月06日

ブログ&ニュース:トランプ政権でも変わらぬアメリカ!?②

先日、トランプ大統領でも変わらぬアメリカについて書いたが、またそれを確信させるような記事を発見した。トランプ次期大統領が、自らの助言機関「戦略政策フォーラム」を立ち上げるという。そのメンバーがウォールストリートの金融家、コーポレートアメリカの重鎮たちだ。まず、記事を読んでみていただきたい。

 

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トランプ氏の助言機関、名だたる大企業トップずらり
(2016年12月3日、朝日)

 

トランプ次期米大統領は2日、経済政策や雇用創出策の助言機関「戦略政策フォーラム」を立ち上げると発表した。16人のメンバーには、ウォール街の金融機関など米国を代表する大企業トップらがずらりと並んだ。環太平洋経済連携協定(TPP)の支持派も含まれており、新政権に対して今後どのような政策を助言していくかが注目される。

 

トランプ次期政権の財務長官候補に名前が挙がった米銀最大手、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)、小売り世界最大手、ウォルマート・ストアーズのダグラス・マクミロンCEO、米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)のメアリー・バーラCEOら、金融や小売り、製造業などの大企業トップらがメンバーに選ばれた。電機大手のゼネラル・エレクトリック(GE)を長年率いた「カリスマ経営者」として知られるジャック・ウェルチ元CEOも名を連ねた。フォーラムは来年2月に初会合を開く。

 

評議会の会長は、世界最大級の米投資会社、ブラックストーン・グループを率いるスティーブン・シュワルツマンCEOが務める。メンバーには、娯楽・メディア大手のウォルト・ディズニーや航空機大手ボーイングなど、TPPを支持した企業の首脳らも選ばれた。一方で、民主党支持派が多い西海岸のシリコンバレーのIT企業トップらは含まれなかった。

 

大型減税や規制緩和、大規模なインフラ投資を公約に掲げたトランプ氏に、評議会がどんな政策提言をするかが関心を集めそうだ。トランプ氏は声明で「雇用創出や経済成長に何が必要かを知っているビジネスリーダーを集めた。民間の知識を取り入れ、技術革新を妨げるお役所仕事を取り払う」と述べた。

 

■「戦略政策フォーラム」のメンバー

・【会長】スティーブン・シュワルツマン(米投資会社ブラックストーン・グループ最高経営責任者〈CEO〉)

・ポール・アトキンス(元米証券取引委員会〈SEC〉委員)

・メアリー・バーラ(米自動車最大手ゼネラル・モーターズCEO)

・トビー・コスグローブ(米医療機関クリーブランド・クリニックCEO)

・ジェイミー・ダイモン(米銀最大手JPモルガン・チェースCEO)

・ラリー・フィンク(米投資会社ブラックロックCEO)

・ボブ・アイガー(ウォルト・ディズニーCEO)

・リッチ・レッサー(ボストン・コンサルティング・グループCEO)

・ダグラス・マクミロン(小売り世界最大手ウォルマート・ストアーズCEO)

・ジム・マクナーニ(元ボーイングCEO)

・アデバヨ・オグンレシ(グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ会長)

・バージニア・ロメッティ(米IBMのCEO)

・ケビン・ウォルシュ(元米連邦準備制度理事会〈FRB〉理事)

・マーク・ワインバーガー(監査法人アーンスト・アンド・ヤングCEO)

・ジャック・ウェルチ(元ゼネラル・エレクトリックCEO)

・ダニエル・ヤーギン(エネルギー専門家、ピュリツァー賞作家)

 

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トランプ次期大統領の助言機関「戦略政策フォーラム」、メンバーの中で私が注目したのは、やはり会長の米投資会社、ブラックストーン・グループのCEOであるスティーブン・シュワルツマン氏だ。私は、ブラックストーン・グループというのはワシントンの政治を動かしている中心的な存在だった思っていたからだ。

 

ブラックストーングループについては、拙著「日本人が知らなかったアメリカの謎」(p222)にも紹介しているので参照いただければ!

 

アメリカは、富裕層の代表である一部の金融家や企業家の影響下にあるといわれているが、今回の動きは裏からではなく、表の組織として堂々とでてきた感がある。ということは、トランプ政権とは、これまで以上に、ウォール街とコーポレートアメリカの利益を代弁するような政治や外交を行うのであろうか?アメリカの大統領は、「裏の支配層」の操り人形といわれて久しいが、トランプ氏も「彼ら」の思惑通り、歴史に残る委大胆なことをやっていくのかもしれない。ただし、ポピュリストや独裁者という視点ではなく、「彼ら」の意思を受けたアメリカの金融・ビジネスの利益という視点からみていくべきではないだろうか?

 

2016年12月01日

ブログ&ニュース:トランプ政権でも変わらぬアメリカ!?①

トランプ大統領になっても、米国は基本的に変わらない、というのが私の意見だ。大統領は表の顔で、アメリカには、アメリカをアメリカたらしめている大きな力が存在していると思うからだ。その一つが、ウォールストリートの力、すなわち金融資本家らがワシントンの政治に与えている影響力である。日本にいてはワシントンのことはわからないが、入ってくるニュースで推測することができる。それが、トランプ人事で、財務長官に米証券大手ゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューチン氏が確実となったことだ。

 

ワシントンに影響力を与えるNYの金融資本の筆頭が、ゴールドマン・サックスである。この証券会社からの人物がホワイトハウス入りするのは常だが、トランプ政権でもそうなった。結局、トランプ政権も、大統領は口で話題になるかもしれないが、踊らされているだけになるかもしれない。

 

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米財務長官にムニューチン氏 
(2016/11/30、日経記事、一部抜粋)

 

トランプ次期米大統領は次期政権の財務長官に、米証券大手ゴールドマン・サックス出身のスティーブン・ムニューチン氏(53)を充てる方針だ。米メディアが29日、一斉に報じた。同氏は選挙戦で財務責任者を務めたトランプ氏の側近で、経済政策の柱である巨額減税やインフラ投資のかじ取りを担う。ただ、公職の経験はなく為替対策などの手腕は未知数だ。

 

ムニューチン氏はゴールドマンの元パートナーで、その後はヘッジファンドを創設。著名投資家のジョージ・ソロス氏の下で働いたこともあるとされ、ハリウッド映画の資金調達などに携わったこともある。金融界出身の財務長官としては、クリントン政権のルービン氏、ブッシュ政権のポールソン氏らの例がある。両氏はムニューチン氏と同じゴールドマン出身だが、会長まで務めたルービン、ポールソン両氏と比べ、ムニューチン氏の金融界での実績は乏しい。選挙戦で資金調達を担った“金庫番”としての信頼が厚く、重要閣僚へ登用される方向になった。

 

トランプ氏は10年間で1兆ドルという巨額のインフラ投資案も提唱しており、実現には財源の確保が課題となる。ムニューチン氏は「インフラ投資の資金調達を担う銀行設立を検討している」と表明しており、民間資金を募る考えを示している。ムニューチン氏は政界などでの公職経験はなく「どのような政策を目指すのかみえてこない」(日本の財務省幹部)。とりわけ各国が注視するのは為替政策だ。ゴールドマン出身のルービン氏、ポールソン氏は、ともに財務長官時代に「強いドルを望む」と主張してきた歴史がある。

 

 

2016年11月22日

ブログ:アベノミクスの失敗をついに浜田参与が認めた!?

アベノミクスの理論的な提唱者とされる米エール大学名誉教授の浜田宏一内閣官房参与が、日経新聞のインタビューで「量的金融緩和政策の誤りを認めた」という類の投稿をネットで目にした。すると、ニューズウィーク誌(2016年11月20日)に「浜田宏一内閣官房参与に『金融政策の誤り』を認めさせたがる困った人たち」と題するこれに反論するようなコラムがでた。そのコラムの出だしが次のようなくだりだ。

 

「イェール大学名誉教授で内閣官房参与の浜田宏一氏は、国際的にその業績を認められた偉大な研究者であり、また今日の日本経済の『導師』とでもいうべき地位にある人物だ。筆者もまた学生時代からいままでうけた学恩は計り知れない。ところで最近、浜田参与のインタビューを日本経済新聞が掲載した(11月10日朝刊)。この記事が予想外の反応を引き起こした。それは浜田参与が、従来の主張である金融緩和によるデフレ脱却を否定したという解釈である。これはあまりにもバカバカしい見方である。」

 

冒頭を読んだだけで、私はこの記事の先を読まなかった。あの有名なニューズウィーク(日本版)も、安倍政権の御用雑誌になり果てたのか?では、日経のインタビュー記事を読んでみよう。

 

――アベノミクスの4年をどう評価しますか。

「就任前の安倍首相から『金融緩和を主軸に選挙に打って出る』と米国の自宅に電話があってからもう4年かと思う。12年から13年にかけて堅実一辺倒だった旧日銀の金融政策を転換した。アベノミクスの『第1の矢』では岩田規久男日銀副総裁のインフレ期待に働きかける政策が効いた」

 

――日銀は国債の買い入れを年80兆円増やしましたが、4年たっても物価は目標とする2%に達していません。

「国民にとって一番大事なのは物価ではなく雇用や生産、消費だ。最初の1、2年はうまく働いた。しかし、原油価格の下落や消費税率の5%から8%への引き上げに加え、外国為替市場での投機的な円買いも障害になった。」

 

――デフレ脱却に金融政策だけでは不十分だったということですか。

「私がかつて『デフレは(通貨供給量の少なさに起因する)マネタリーな現象だ』と主張していたのは事実で、学者として以前言っていたことと考えが変わったことは認めなければならない」

「(著名投資家の)ジョージ・ソロス氏の番頭格の人からクリストファー・シムズ米プリンストン大教授が8月のジャクソンホール会議で発表した論文を紹介され、目からウロコが落ちた。金利がゼロに近くては量的緩和は効かなくなるし、マイナス金利を深掘りすると金融機関のバランスシートを損ねる。今後は減税も含めた財政の拡大が必要だ。もちろん、ただ歳出を増やすのではなく何に使うかは考えないといけない」(引用はここまで)

 

学者さんが自己の誤りを弁明する手法だと思う。まず自分の考えは正しかったが、ある特殊な要因が発生したので、考え通りにはいかなくなった…。そして、第三者の見解を引用しつつ、自分の主張の誤りを示唆するというやり方だ。少なくとも、浜田氏は、自己の主張の正しさや批判に対する弁明は一言もされていない。プライドの高い学者が多い中、浜田氏は間接的ながら量的金融緩和政策の失敗を認めたのだから、人格的にも偉大な経済学者なのだと思う。学者は、研究者であってエコノミストではない。

 

そもそも学者の意見を丸のみして政策に反映した政治家に問題がある。その政治家が金融経済に疎かったら、もはや後戻りできず、さらに悲惨な結果となる。アベノミクスの量的(質的)金融緩和は、おそらく貨幣数量説からきていると思うが、あれは完全雇用という理想的な状態を前提にしている。いまだバブルの後遺症に苦しむ日本経済に、そのまま理論通りの政策をやっても効くはずがない…。

 

浜田氏はそうではないと信じるが、今回のアベノミクスは経済学の実証研究のデータをとる意味では、学者にとってはすごく意義のある結果になったであろう。しかし、その政策の影響を受けた我々国民にとってはたまったものではない。やはり、理論を鵜呑みして採用した政治家に問題がある。

 

 

2016年11月10日

ブログ:米大統領選、トランプ勝利で思ったこと・・・

トランプ当選には驚いた。1991年、湾岸戦争があるかないかで世論が割れていたとき、絶対にないと確信していて実際に戦争が始まった衝撃に等しい。アメリカのメディアの世論調査も完全に間違っていた。というか、間違っていたというよりも、メディアもクリントンを支持したということであろう。悪い言葉を使えば、米メディアもクリンリン優勢予想を出して、世論を誘導しようとしていたという見方も可能であったかも知れない。丁度、先の都知事選で、日本のメディアが小池氏を応援していたと感じていたように。トランプ氏は、選挙期間中、不正選挙の懸念も口にしていた。アメリカではこれまでにも、別の候補に投票しても、機械は「ブッシュ」と読み取るという冗談のような話しがでていたが、トランプ氏はその辺のことも知ってか、知らされていたのか防波線をはっていたのかもしれない。また、小池、蓮舫につづき、クリントン氏が大統領になれば、女性の時代の到来を予感させるとこであったが、そういうことにはならなかった。

 

ところで、トランプ大統領の誕生で、平和ボケと言われて久しい日本には外交的に甦るチャンスである。ところが、日本の総理は、「日米同盟は普遍的価値で結ばれた揺るぎない関係だ。その絆をさらに強固なものにしていきたい」とコメントした。日米同盟は、普遍的価値で結ばれていないことが、トランプ大統領の誕生でわからないのか?国のリーダーの意思でそれまでの同盟関係など一夜にして崩れることをトランプ氏が教えてくれるかもしれない。安倍総理の「同盟を強固に」していきたいという第一声は、トランプという新しい主人に尻尾をふる飼犬の発言に等しい。総理が、いかに日本をアメリカの庇護下に置き続けたいと思っても、アメリカの方からそれを変更してくる可能性があるという現実をまったく認識していないようだ。私には、これからも日本はアメリカが必要ですという嘆願にしか聞こえない。最初から弱みを見せているようにしか聞こえない。総理は訪米中クリントン候補とだけ会談した。明らかにクリントン勝利を予想してのことと思うが、トランプ勝利で慌てて補佐官をワシントンに派遣したところで、トランプ氏から好意的とられるはずはない。

 

日本は、今回の選挙を受け、日米関係を特に日米安保条約に基づく関係を一から洗い直し、今後の新しい対等な日米関係の構築のために、慄然と新大統領に接するべきである。「日本を守ってやっているのに日本はアメリカのために何もしていない」と主張しているトランプ氏には、日本が自国内で基地を使わせてあげているという最大の貢献をしており、その見返りが日本防衛の約束であるという日米安保条約の中身を教えてあげるぐらいの気概が欲しい。それをしないとトランプ氏がいうならそれは条約違反なのである。

 

トランプ大統領になって、最初の半年ぐらいはこれまでの暴言の中身を繰り返して、物議を醸し出すかもしれないが、基本的にアメリカは誰が大統領になっても同じである。君子も豹変し、やがて落ち着きを取り戻すだろうし、アメリカの対日政策の基本は、一言で言えば、日本を「金を持ったアメリカの51番目の州」として扱うことであると思う。先の参院選と都知事戦の結果で、政治に対してかなり失望感が強かったが、トランプ大統領の誕生で、政治が「おもしろく」なってきた!!!

2016年09月24日

ブログ&ニュース:知ってましたか?「世界平和のための宗教対話集会」

こうした宗教家の世界的な連帯の動きなど、マスコミはもっと報道すべきではないでしょうか。多くの人は、今月開かれた「世界平和のための宗教対話集会」のような存在を知らないと思います。

 

紛争原因の多くは宗教的な対立があります。武器や暴力に頼らず、祈りと対話を旨とする宗教の力が今こそ求められます。ただ、こうした主張は何十年も前から言われているにも拘わらず、未だ芽がでていません。地道の努力の継続だけでなく、何か新しい力が必要ではないでしょうか?

 

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ローマ法王 「今日こそ平和必要」 伊アッシジ、宗教対話集会
(毎日新聞2016年9月21日)

 

キリスト教カトリックのフランシスコ・ローマ法王が20日、イタリア中部アッシジを訪れ、世界平和のための宗教対話集会に参加した。シリア内戦の長期化や世界各地へのテロの広がりを受け、イスラム教やユダヤ教、仏教など他宗教の指導者と共に、神の名を悪用する暴力を非難し、共存と協力を呼びかける。

 

法王は、過激派組織「イスラム国」(IS)などによるテロや、信仰を理由とした迫害が各地で相次いでいる事態を踏まえ、「世界は戦争中だ」との認識を示している。集会に先立ち、「今日ほど平和を必要としている時はない」と強調した。 法王はイスラム教、ユダヤ教などの指導者と会談後、中世イタリアの聖人「アッシジの聖フランチェスコ(フランシスコ)」の聖堂でキリスト教聖職者と平和を祈願。その後、他宗教指導者と共に戦争被害者に黙とうをささげ、「平和の呼びかけ」に署名する。

先々代ローマ法王の故ヨハネ・パウロ2世は冷戦時代の1986年10月に宗教指導者をアッシジに招き、「世界平和の祈りの集い」を開いた。それから30周年記念の今回は、18日から3日間の対話集会が開かれ、約60カ国の宗教指導者511人、約1万2000人の巡礼者らが参加した。

集会では、イスラム教指導者は「ダーイシュ(ISの別称)が乗っ取ったイスラム教を取り戻さなければならない」と述べ、シリアのキリスト教聖職者は「シリア北部の激戦地アレッポを救え」と訴えた。日本の仏教や神道の代表者も参加。「宗教に無関心な人々との対話」や「政治、経済など各界との連携強化」を促した。

 

また、日本経済新聞でも、アッシジの宗教対話集会について、小さいが次のように報じています。

 

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イタリア中部アッシジの宗教対話集会に参加した森川宏映・天台座主は来年8月初旬に日本で開かれる比叡山宗教サミット30周年「世界平和祈りの集い」へのフランシスコ・ローマ法王の出席を招請した。

森川座主は20日のアッシジ集会閉幕式で、現代世界には「孤立や力を求める動きがある」と懸念を表明。「宗教者は徳と愛のある世界を創るべく、共に祈り、手を携えて、一層努力していかねばならない」と述べた。

2016年08月17日

ブログ&ニュース:安倍首相、米の核不使用政策に反対

アメリカから、ほぼ同時期に、奇妙な、でも興味深いニュースが流れてきました。

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安倍首相 核先制不使用、米司令官に反対伝える 米紙報道
(毎日新聞2016年8月16日)

 

米ワシントン・ポスト紙は15日、オバマ政権が導入の是非を検討している核兵器の先制不使用政策について、安倍晋三首相がハリス米太平洋軍司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として、反対の意向を伝えたと報じた。同紙は日本のほか、韓国や英仏など欧州の同盟国も強い懸念を示していると伝えている。

 

「核兵器のない世界」の実現を訴えるオバマ政権は、任期満了まで残り5カ月となる中、新たな核政策を打ち出すため、国内外で意見調整をしている。米メディアによると、核実験全面禁止や核兵器予算削減など複数の政策案を検討中とされる。核兵器を先制攻撃に使わないと宣言する「先制不使用」もその一つだが、ケリー国務長官ら複数の閣僚が反対していると報道されている。

 

同紙は複数の米政府高官の話として、ハリス氏と会談した際、安倍首相は米国が「先制不使用」政策を採用すれば、今年1月に4度目の核実験を実施するなど核兵器開発を強行する北朝鮮に対する核抑止力に影響が出ると反対の考えを述べたという。

 

日本政府は、日本の安全保障の根幹は日米安保条約であり、核抑止力を含む拡大抑止力(核の傘)に依存しているとの考えを米国に重ねて伝えている。先制不使用政策が導入されれば、「核の傘」にほころびが出ると懸念する声がある。

 

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オバマ大統領の「核兵器の先制不使用」政策に対する期待は、特に、広島、長崎市長から出されています。核兵器の先制不使用は、核兵器の廃絶に向けての一歩となるからです。ところが、『核廃絶=核兵器のない世界』の実現を、皮肉なことに、安倍総理が阻もうとしているわけです。

 

私たちは、「核の傘」について考えなければなりません。「核の傘」は自国の安全保障のために、本当に必要なのでしょうか?、「核の傘」絶対神話に陥ってはいないでしょうか?「核の傘」に依存しなければ、自国で核兵器を保有するしかない。次のニュースにもありますが、アメリカは、「日本を核武装させないための日本国憲法を書いた」そうです。つまり、日本は核を持つ意思がないという以前の段階で、持てないのです。結局、日本は安全保障をアメリカに依存するしかないという論拠は、一つの呪縛のようにも思えます。

 

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米国 バイデン副大統領「日本国憲法、米が書いた」
(2016年8月16日、毎日新聞)

 

バイデン米副大統領は15日、東部ペンシルベニア州スクラントンで民主党大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官(68)の応援演説をし、「私たちが(日本を)核武装させないための日本国憲法を書いた」と語った。共和党大統領候補の実業家、ドナルド・トランプ氏(70)を批判する中での発言だが、米政府高官が、日本国憲法を「(米国が)起草した」と明言するのは極めて異例だ。

 

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日本は核兵器を保有することなく、「核の傘」にも依存することなく、自国の安全を保持する方法はないのでしょうか?これは、私自身にとっても、永遠のテーマみたいになっていますが、バイデン氏は、かつて、中国の習近平国家主席に対して北朝鮮の核開発阻止で協力を求める中で、「日本は事実上、一夜で核兵器を製造する能力がある」と伝えたことがあります。この何の根拠もない、かつあるいみ傲慢な言説を、日本の抑止力に使えないか、とふと思いました。

 

 

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